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第28回エリザベス女王杯(GI)
2003年11月16日(Sun) 京都芝2,200M 3歳以上オープン 定量 (牝)(国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   4 7 アドマイヤグルーヴ 牝3 54.0kg 武豊 2.11.8 462kg(0) 2
2 3 5 スティルインラブ 牝3 54.0kg 幸英明 2.11.8 ハナ 454kg(-6) 1
3   8 14 タイガーテイル 牝4 56.0kg T.ジレ 2.12.0 1 1/2 454kg(計不) 10
4 2 3 レディパステル 牝5 56.0kg 蛯名正義 2.12.0 1/2 456kg(-8) 4
5 8 15 ローズバド 牝5 56.0kg 横山典弘 2.12.1 クビ 432kg(-4) 3
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.3 - 10.8 - 11.3 - 11.3 - 11.8 - 12.2 - 12.7 - 12.1 - 12.1 - 12.4 - 12.8
上がり 4F 49.4 - 3F 37.3
1コーナー 13-4,2-8,12-5,3,1,7,15(6,9)10(11,14)
2コーナー 13=4,2=8,12=5,3,1-(15,7)-9,6(10,14)-11
3コーナー (13,*4)-2=8,12=(5,3)-(15,1)7(6,9)(14,10)-11
4コーナー (*4,2)13-(8,12)-5,3(15,1)7,6,9,14,10-11

■レース回顧 3歳二強の一騎打ち・アドマイヤグルーヴ女王戴冠!
■レース解説

 ダイヤモンドビコーが出遅れ。内からオースミハルカ、メイショウバトラーが出を窺うが、外からスマイルトゥモローが勢い良くハナを奪う。そのまま後続を引き離し気味に逃げる。離れた2番手にメイショウバトラーとオースミハルカ、そこからまた離れてヤマカツリリーとトーワトレジャー。さらに離れた後方集団にスティルインラブ、レディパステル等が続く。ロースバドはいつもより前方、これを見る形でアドマイヤグルーヴ。ダイヤモンドビコーはその後ろ。馬群は完全な縦長。3コーナー丘の頂上でメイショウバトラーがスマイルトゥモローを交わして先頭。直後にオースミハルカ。直線に向きオースミハルカが抜け出すも、ラスト1ハロンで後続が一気に迫る。外からスティルインラブ、アドマイヤグルーヴが併せの状態で進出。抜け出てからも全く並んだ状態でゴール。


■レース回顧

 ハズレ。ビコーが痛恨の出遅れ。グルーヴが来たのでどっちみちダメだったが…。(-_-)

 横一線のキレイなスタートに見えたが、真ん中のほうでダッシュがつかず下がっている馬がいた。ひょっとしてダイヤモンドビコー?スマイルトゥモローの爆逃げから離れた3番手追走を想定した上での軸指名だっただけにこの位置取りはキツい。向こう正面に向いてもローズバドより後ろ。上がりこそ34秒9(3位)の脚を繰り出したが、ロスを取り戻すまではいかなかった。

 アドマイヤグルーヴは優駿牝馬で◎を打って馬鹿を見てから評価しなくなった。秋はとことん無印にして全て連に絡まれた。今回は「スティルインラブより弱いでしょ、それに歴戦の古馬も沢山いるし」ということでの無印だったが、スティルインラブを評価する以上、秋華賞で3/4差のアドマイヤグルーヴも自動的に評価していることに気付かないとは我ながらダメダメである。重賞に限らず、条件戦等で前走似たような着順の馬同士でオイシイ配当が獲れることがあるが、今回もそれと似ている。

 スティルインラブは早い段階でアドマイヤグルーヴに並ばれたのが敗因か。三冠レースはいずれも抜け出てから誰も追って来なかった(来れなかった)。今回は縦長の展開になったことでどうしても前を追いかけざるを得ず、直線入口から全力で追った分だけアドマイヤグルーヴに付け入る隙を与えたような感じがする。アドマイヤグルーヴは元々末脚に賭ける馬で、直線追いかけるのはいわば本業。スマイルトゥモローのような大逃げを打つ馬とは相性が良い。

 レディパステルは関東圏、特に東京では滅法強いのに、京都へ来るとイマイチになってしまうから不思議。今回も中途半端な着順(4着)に終わった。府中牝馬Sのレース回顧で「昨年(3着)以上の着順は堅い」と評価していただけにこのギャップには驚かされる。

 ローズバドは縦長の展開を見越していつもより前につけていた。4コーナーでは内を突く構えを見せたが、追い出してから外へ流れて馬群の中に入っていったのは残念。一貫した伸びで前3頭に際どく迫った一昨年のような手際の良さは感じられなかった。上がり35秒3はスティルインラブ(2着)とヘヴンリーロマンス(10着)に並ぶ4位タイで、ローズバドにしては平凡。

 フランスからの刺客2頭のうち、高速馬場の適性が見出せたタイガーテイルが3着。上がり34秒6はトップ。海外(主に欧州)からの遠征馬は重賞実績ではなく遠征経験や持ち時計を重視すべき。ジャパンCの外国馬もこれで見分けたい。


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