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第140回天皇賞・秋(GI)
2009年11月1日(Sun) 東京芝2,000M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 2 3 カンパニー 牡8 58.0kg 横山典弘 1.57.2 466kg(+4) 5
2 1 2 スクリーンヒーロー 牡5 58.0kg 北村宏司 1.57.5 1 3/4 490kg(+12) 7
3 4 7 ウオッカ 牝5 56.0kg 武豊 1.57.5 クビ 498kg(0) 1
4   7 15 オウケンブルースリ 牡4 58.0kg 内田博幸 1.58.0 3 482kg(-8) 3
5 5 10 シンゲン 牡6 58.0kg 藤田伸二 1.58.0 ハナ 494kg(-2) 2
※ レース結果は必ず主催者発表のもので確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 13.0 - 11.2 - 11.4 - 12.0 - 12.2 - 12.0 - 11.7 - 10.8 - 11.3 - 11.6
上がり 4F 45.4 - 3F 33.7
2コーナー 17(2,8)13,1-5(4,14)(3,10,16)15(7,18)(6,11)(9,12)
3コーナー 17(8,13)(2,1)(4,5)14(3,10)16(15,18)7(11,12)(6,9)
4コーナー 17(8,13)(2,1)(4,5)14(3,10)(15,16,18)(7,12)(6,9,11)

■レース回顧 老いて益々盛ん・難攻不落のGI制覇カンパニー!
■レース解説

 ドリームジャーニーが出遅れ。スクリーンヒーローが内から出を窺うも、大外からエイシンデピュティが押してハナを奪う。キャプテントゥーレがスクリーンヒーローと並んで2番手につける。マツリダゴッホはこれらの直後4番手を進む。シンゲンは中団、カンパニーはこの内を追走。オウケンブルースリは中団の外、ウオッカは馬群の中を進む。ドリームジャーニーは最後方から外を回す構え。エイシンデピュティが先頭、マツリダゴッホが3番手からジリジリと前を追い始める。前3頭が並んで直線に向く。マツリダゴッホがエイシンデピュティを捉えに行くところへ、外からスクリーンヒーローが捉えて先頭。更にその外からカンパニーが接近、スクリーンヒーローを交わして先頭に踊り出る。最内からようやくウオッカが抜け出してくるも時既に遅し。カンパニーがスクリーンヒーローらの追撃を余裕を持って退ける。


■レース回顧

 ▲−☆−◎で3連複(10%)的中。あの位置からよー来たわ。3着で万々歳だろ。(-_-)

 昨年はダイワスカーレットという超強力な逃げ馬がいて、トーセンキャプテンが鈴をかけに行くというタイトな流れだったのだが、今年は流れがどうなるのかイマイチ読めなかった。一応はエイシンデピュティがいるのだが、大外だし内から何か出てきたらそれがハナだなと考えていたのだが、結局エイシンデピュティがゴリ押しでハナ。スクリーンヒーローは好スタートを切りながら、これを見てすぐに控えに回った。

 東京芝2,000Mで大外に入った馬が強引にハナを奪いに行ったらどうなるか。他の馬は自然と幅寄せを受ける。結果として真ん中ぐらいの枠を引いた中団待機の馬がとばっちりを喰らう。…ウオッカ?スタートして中団付近につけていたのに、最初のコーナーでどんどん後ろへ押し遣られていった。エアシェイディ、スマイルジャックらにガードされて身動き出来ない。後ろから5頭目。ひょっとしてオワッタ?

 シンゲンは好位集団を前に見る位置の外を追走。カンパニーは流れに任せて中団待機。積極的とも消極的とも言えない微妙な位置取り。ただそれでもウオッカが置かれている状況よりはマシ。オウケンブルースリは前走よりは前につけていた。これもウオッカより前。1,000M通過は昨年より1秒強遅い59秒8。考えれば考えるほど、ウオッカはヤバい状況。

 3コーナーを過ぎたところで例の如くマツリダゴッホが早めの進出。コーナリングでスピードを上げて、外へ膨れながらの追い上げ。小回りの中山では効果的だが、直線が長い東京でこれをやると息が持たない。前3頭のリードは直線に向いてまもなく無くなった。これを真っ先に捉えに行ったのは…スクリーンヒーロー。よっしゃ。ところでウオッカは…まだ馬群の中。まだ追い出していない。いや、追い出せない。

 スクリーンヒーローは持ったままでマツリダゴッホに並びかけ、涼しい顔で追い抜いていった。流石はジャパンC馬、東京だと脚色が違う。と、そこへカンパニーが外からあっさりと並びかけてきた。えー!あ、でも買ってるからうんうん。後はウオッカ。マツリダゴッホの外に切り返して、僅かな隙間を目がけてスパート!急激な加速によろめきつつもあっという間に3番手。しかしそこまで。届かない。

 カンパニーは直線に向いたところでスクリーンヒーローの直後を走っていた。そのスクリーンヒーローが抜けてくれたお陰で進路に困ることはなかった。そこから上がり3ハロン32秒9というとんでもない脚を繰り出し、後続に付け入る隙を与えなかった。それにしても8歳でGI制覇なんてのは聞いたことがない。キングカメハメハ世代か…。晩成にも程がある。

 スクリーンヒーローは内枠先行を見事に演じ切った。重心の低いフォームで抜群に折り合い、直線余裕の手応えで抜けてきた時はこの馬が勝つんじゃないかとさえ思った。ウオッカはあの位置取りが全て。内からスルスルと上がってきて、マツリダゴッホらの直後まで来て進路を確保する為に一旦ブレーキ。力負けではないだろうが、カンパニーに連敗、スクリーンヒーローにも2戦2敗。距離が延びる次はこれらのライバルに加えて己との戦いになる。

 シンゲンは終始外を回って、直線も外差し。一応叩く度に伸びてはいたのだが、前の加速には遠く及ばず。決着時計が1分57秒2のレコードタイ、レースの上がり3ハロンが33秒7という瞬発力勝負の中にあっては5着に来ただけで上出来。オウケンブルースリ、ドリームジャーニーは馬群を捌きながらの進出で幾らかロスがあった。終いの加速はオウケンブルースリのほうが良かった。


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