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第14回プロキオンS(GIII)
2009年7月12日(Sun) 阪神ダート1,400M 3歳以上オープン 別定 (国際)(特指)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 7 14 ランザローテ 牡6 56.0kg 武豊 1.22.7 530kg(0) 3
2 8 15 トーホウドルチェ 牝4 54.0kg 和田竜二 1.22.7 アタマ 448kg(0) 1
3 6 12 バンブーエール 牡6 59.0kg 松岡正海 1.23.0 1 3/4 478kg(-4) 2
4   2 4 サイキョウワールド 牡7 56.0kg 浜中俊 1.23.4 2 1/2 466kg(-6) 11
5   5 12 タマモホットプレイ 牡8 57.0kg 熊沢重文 1.23.6 1 1/4 482kg(+2) 9
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.3 - 10.8 - 11.5 - 11.8 - 12.1 - 11.8 - 12.4
上がり 4F 48.1 - 3F 36.3
3コーナー 4,15(2,14)(10,12)9(8,7,13)6(5,16)11(3,1)
4コーナー 4,15(2,14)(10,12)(9,7,13)-(5,6)(8,16)11-3,1

■レース回顧 一騎打ちに先んじた・苦難乗り越え重賞制覇ランザローテ!
■レース解説

 サイキョウワールドがハナを奪う。トーホウドルチェは2番手、ランザローテはその外につける。内からカルナバリートも前につける。バンブーエールは6番手付近を追走。サンライズバッカスは後方3番手を進む。サイキョウワールド先頭、トーホウドルチェが半馬身差にぴったりつけて直線に向く。サイキョウワールドが最内で粘るも、トーホウドルチェがこれを交わして先頭に躍り出る。その外からランザローテが接近、先に抜けたトーホウドルチェを追っていく。粘り込むトーホウドルチェにランザローテが並びかけてゴール。


■レース回顧

 ▲−◎−○で3連複(30%)的中。想定通りの前残り。後ろから行った連中ご苦労さん。(・д・)

 横一線の綺麗なスタート。サイキョウワールドが強気にハナを奪い、トーホウドルチェは馬なりで2番手。ランザローテも無理せず3番手の外。バンブーエールは若干控えて5〜6番手。有力どころは総じて前でも互いに干渉し合うことはなく、淡々とした流れ。初夏を感じさせる強い日差しで馬場はパサパサ。やはり前が残りそうだ。

 先頭を行くサイキョウワールドの手綱が動き始めても、トーホウドルチェ、ランザローテはほぼ馬なり。バンブーエールはこれらを追うために早めの鞭が飛んでいた。トーホウドルチェが手綱捌きでサイキョウワールドを交わして先頭。続いてランザローテが鞭を入れて追撃。バンブーエールは既に全開追い。内を通ったカルナバリートは後退、それよりも後方はほぼ圏外。

 バンブーエールの追撃は3番手までが精一杯。勝負の行方は前の2頭に絞られた。先に抜け出したトーホウドルチェか、後から追ったランザローテか。ゴール前で僅かに脚色が鈍ったトーホウドルチェに、ランザローテが覆い被さるようにしてゴール。スローVTRを見るまでもなく、勢いでランザローテが前に出ているのが分かった。

 サイキョウワールドが先導役を引き受けたことで、トーホウドルチェとランザローテは自分の競馬に徹することが出来た。ランザローテはトーホウドルチェを前に置く位置取りで、相手の抜け出しを待って追い出すことに成功。バンブーエールも前2頭を置いて直線で出し抜く予定が、これら2頭よりも先に手が動いていた。今回の流れではバンブーエールの位置取りでも後ろ過ぎた。

 テン3ハロン34秒6の平均ペース。好位につけた2頭がワンツー、5番手追走のバンブーエールが3着、逃げたサイキョウワールドが4着に残った辺りからしても典型的な前残りで、内容的に大したことは無かった。ただここで改めてランザローテの戦績を振り返ってみて、あることに気付いた。6歳馬なのに今回を含めてキャリア10戦って少なくない?

 娯楽堂競馬会の参加者で、ランザローテの単勝1点買いで的中されたkiyo氏のブログを拝見してその理由が分かった。喉鳴り、骨瘤、屈腱炎…。昨年12月に戦線復帰、3連勝した後に挑んだマーチSでは最後に力尽きて9着に終わったが、これは距離が長かったのだろう。数々の苦難を乗り越えたランザローテと、これを支えたスタッフの努力に拍手を送りたい。ちなみにアグネスタキオン産駒によるダート重賞制覇はランザローテが初めて(そもそも出走例自体が稀)。

 トーホウドルチェは勝利を逃した以外ほぼ納得の内容。時計も前走よりコンマ3秒詰めているし、現状持てる力は発揮した。ランザローテとは追う者と追われる者との差。バンブーエールは後ろから追いかける形で一度も並びかけることなく3着。そもそも今回の展開・馬場で59kgを背負って差すのは困難。カルナバリートは積極策で直線力尽きて7着。作戦としては良かった。ファルカタリアは後ろから行って終了。


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