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第26回フェブラリーS(GI)
2009年2月22日(Sun) 東京ダート1,600M 4歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   8 15 サクセスブロッケン 牡4 57.0kg 内田博幸 1.34.6 (レコード) 522kg(+7) 6
2   7 14 カジノドライヴ 牡4 57.0kg 安藤勝己 1.34.6 クビ 518kg(+10) 3
3 1 2 カネヒキリ 牡7 57.0kg C.ルメール 1.34.6 アタマ 530kg(-3) 1
4 6 12 エスポワールシチー 牡4 57.0kg 佐藤哲三 1.34.8 1 1/4 482kg(-6) 5
5 8 16 フェラーリピサ 牡5 57.0kg 岩田康誠 1.35.0 1 1/2 502kg(0) 4
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:稍重)
ハロンタイム 12.7 - 10.5 - 11.9 - 11.9 - 11.8 - 11.3 - 12.1 - 12.4
上がり 4F 47.6 - 3F 35.8
3コーナー 12(14,15)(2,16)8(1,9)(6,5)-11(4,13)(7,3)10
4コーナー 12,14,15(2,8,16)9(1,6,5)11(4,3)7,13,10

■レース回顧 若い力が新たな時代を切り拓く・レコード決着で王者粉砕サクセスブロッケン!
■レース解説

 サンライズバッカスが出遅れ。エスポワールシチーがじわりとハナに立つ。カジノドライヴ、サクセスブロッケンがこれに続く。カネヒキリは内の4番手、フェラーリピサは大外5番手。ヴァーミリアンも外で差が無く続く。ヒシカツリーダー、サンライズバッカスは後方、ビクトリーテツニーは最後方待機。エスポワールシチーが単独先頭、直後の隊列も変わらず直線に向く。エスポワールシチーが2馬身のリードを保って先頭、カジノドライヴが単独2番手から差を詰めに行く。内からカネヒキリ、外からサクセスブロッケンとフェラーリピサも追い上げる。カジノドライヴがエスポワールシチーを捉え、内からカネヒキリが迫るところへ外からサクセスブロッケンが接近、ゴール間際でカジノドライヴらに並びかけて僅かに交わす。


■レース回顧

 ハズレ。お前なぁ、ジャパンCダートで来いよ…。まあ世代交代なったから良しということで。(・∀・)

 サンライズバッカスが早速やらかして最後方。外枠の先行勢が総じて好スタートを決めて、エスポワールシチーがここでも果敢に先頭を請け負った。カジノドライヴ、サクセスブロッケンも楽な手応えで付いていって、フェラーリピサは大外でじっくり構えていた。カネヒキリも普通にスタートをこなして前へ出てきた。前はガラ空きでいつでも発進OK。内枠懸念は杞憂になった。

 ヴァーミリアンはフェラーリピサの内、好位集団の直後を追走。直線で外に持ち出す作戦。馬群は前後二手に分かれて、アドマイヤスバル、ヒシカツリーダー、サンライズバッカスといったところは後ろで構えていた。ビクトリーテツニー@ヨコテンは最後方待機。バカ正直というか、何と言うか…。前は順番が定まって、エスポワールシチーが気分良く逃げていた。テン3ハロン35秒1はこのメンバーなら緩い流れ。

 エスポワールシチーは直線に向いてまた伸びた。2馬身後方でカジノドライヴも持ったままでこれに応酬。カネヒキリが内から猛然と追い上げて、カジノドライヴの後方でサクセスブロッケンとフェラーリピサも追い出しにかかっていた。どうやらこれら5頭の争い。いや、俄かにフェラーリピサが遅れ始めた。ここ2走のような余裕はみられず、既に全力追い。うーむ、アカンか…。

 フェラーリピサが脱落して4頭の争い。カジノドライヴがエスポワールシチーを捉え、内からカネヒキリ、外からサクセスブロッケンが追い上げて一団。そこからエスポワールシチーが脱落、残った3頭が内中外で並んで壮絶なデッドヒート。勢いは外、サクセスブロッケンが内の2頭を競り落とす感じで先着。カジノドライヴもカネヒキリの追撃を紙一重で凌いだ様子。若い力がカネヒキリの牙城を崩した瞬間だった。

 サクセスブロッケンは馬場入場後に返し馬をしなかった。ジャパンCダートの時はパドックの段階で鞍下から汗が滴り落ちていたほどで、レース前から気持ちを高ぶらせることはしたくなかったらしい。レースではエスポワールシチーが引っ張る流れで綺麗に折り合って、直線モタつきながらも外に出して最終的に逆転。このところの負けは力負けではなく、気性面から距離が合わなかったということになりそう。距離が延びても落ち着いて競馬が出来るかが今後の課題。

 カジノドライヴも速い流れに戸惑わず付いていって、追い出すタイミングを選ぶ余裕さえあった。負けはしたがカネヒキリに先着、2着賞金を上積み出来たのは大きい。この後はドバイワールドC。ハイレベルの戦いに加わることの意義はカネヒキリやヴァーミリアンのその後を見れば明らか。ダイワスカーレットの分まで頑張って来い。

 カネヒキリは何の不利も受けず、全力を振り絞っての負け。カジノドライヴよりも先に手が動いていたのを見て負けると思った。それでも最終的にクビ+アタマ差、レコード決着でタイム差無しまで追い上げてきている辺りは流石。ただ脚に爆弾を抱えているし、こんな激しい競馬をした後の反動が怖い。ヴァーミリアンは昨年の勝ち時計をコンマ2秒上回る時計で走りながら勝ち負けに遠く及ばず。つい半年前まで国内最強を謳歌していたヴァーミリアンが掲示板にすら載れずというのも新時代の到来を実感させる。

 エスポワールシチーは逃げて見せ場たっぷり。錦秋Sより2kg背負ってコンマ5秒更新しているのだから、現時点で持てる力の全ては発揮した。こちらもまだ4歳、伸び代は十分。フェラーリピサは終始外を回ったことも少なからず影響しただろうが、直線で前に行けなかったのは事実。自分より若い世代のスピードには敵わなかった。

 掲示板に挙がった5頭は全て4コーナーで4番手以内につけていて、後方待機勢は直線で追い上げる様子を確認するどころか名前すら呼んで貰えなかった。中団追走のヴァーミリアンですら空気になりかかっていた位で、ヴァーミリアンの後は4馬身開いた。後ろから行った馬は一頭残らず全滅。強弱がハッキリした見応え十分の一戦だった。


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