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第53回有馬記念(GI)
2008年12月28日(Sun) 中山芝2,500M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 8 13 ダイワスカーレット 牝4 55.0kg 安藤勝己 2.31.5 494kg(-4) 1
2 8 14 アドマイヤモナーク 牡7 57.0kg 川田将雅 2.31.8 1 3/4 468kg(+6) 14
3   4 6 エアシェイディ 牡7 57.0kg 後藤浩輝 2.31.9 3/4 496kg(+6) 10
4 7 11 ドリームジャーニー 牡4 57.0kg 池添謙一 2.31.9 ハナ 430kg(+10) 7
5 5 8 スクリーンヒーロー 牡4 57.0kg M.デムーロ 2.32.0 クビ 488kg(+2) 3
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 6.9 - 11.2 - 11.9 - 11.2 - 11.9 - 13.0 - 13.2 - 12.4 - 11.5 - 11.9 - 12.0 - 11.7 - 12.7
上がり 4F 48.3 - 3F 36.4
1コーナー 13-(1,9)12,4(3,5)(2,6)8(11,7,10)-14
2コーナー 13(1,9)12(3,4,5)(2,6,8)(7,10)11-14
3コーナー 13(9,12,5)(1,4,6,8,10)(3,7)2(11,14)
4コーナー 13(9,8)(12,5,10)(1,6)(11,7)(3,4,2,14)

■レース回顧 強豪引き連れ堂々押し切り・牝馬の規格を超えた化け物ダイワスカーレット!
■レース解説

 ダイワスカーレットがハナを奪う。カワカミプリンセスが2番手、メイショウサムソンとアサクサキングスも前に行く。スクリーンヒーローは中団外、マツリダゴッホはその直後を進む。ダイワスカーレットが2馬身のリードで一周目のスタンド前を通過。アドマイヤモナークは離れた最後方で待機。向こう正面に入ってスローダウン、各馬一団で推移。3コーナーを過ぎてメイショウサムソンが手綱を押して進出開始。アサクサキングス、フローテーションもこのタイミングで動き始める。スクリーンヒーロー、マツリダゴッホも大外から捲り上げていく。ダイワスカーレット先頭で直線に向く。スクリーンヒーローが内に切れ込みながら2番手に押し上げる。ダイワスカーレットが坂下でスパート、スクリーンヒーローを突き放して独走。大外からアドマイヤモナーク、内からエアシェイディが差し込むも遠く及ばず、ダイワスカーレットが楽勝。


■レース回顧

 3連複3着抜けハズレ。血が沸騰した。以上。(-_-)

 4コーナーを回っていよいよ直線へ。ダイワスカーレットが堂々先頭。しかしそんなのはどうでも良かった。私の目は大外に釘付けになっていた。アドマイヤモナークの脚色が良い。大外からグイグイ伸びてくる。………ィィィイイョォッシャァァァァアアア!!!行けーーッ、突き刺せモナーークッ!!!この時、私の血液は100℃を超えて気化していた。アドマイヤモナーク2着。キターーーッ!!!…で、3着は?馬連なんて買ってない。ワイドも買ってない。3連複と3連単のみ。で、3着は何?

 ダイワスカーレットはハナを奪うセンスがズバ抜けている。気付いたら先頭。内から押して出てきたカワカミプリンセスが可哀想に思えた。メイショウサムソンも悔いを残したくないといった感じでダイワスカーレットについて行った。アサクサキングスもこれと並んで前へ。直後の馬からは「ダイワスカーレットの好きにはさせん!」という意気込みがひしひしと伝わってきた。これはいいレースが期待出来そうだ。

 ところでさっきからマツリダゴッホの姿が見えない。どこを走っているのかなと目を凝らしていると、1周目なのに大外を行く頭の高い馬を発見。やや掛かっている様子。後ろから数えたほうが早い位置取り。これはちょっとヤバイんでないかい?アドマイヤモナークはのんびり最後方待機。決め打ちなのだろうけど、離され過ぎたらアカンよ。

 ダイワスカーレットは今日も行く気満々で、安藤勝己騎手が手綱を引いてガッチリ抑えていた。これでも1,000M通過59秒6で、例年に比べて速い流れ。1コーナーを回ったところで気が抜けて、リラックスして走っていた。ダイワスカーレットがペースを落として、徐々に馬群が一団に。3コーナーを迎え、流木が岸に打ち寄せるように直後の馬がダイワスカーレットの直後まで迫ってきた。

 メイショウサムソンの仕掛けは早かった。しかしダイワスカーレットを潰すのは今しかないといった感じで、武豊騎手は手綱を押してメイショウサムソンに進出を命じた。アサクサキングスがこれと一緒に上がってきて、フローテーションが漁夫の利狙いでついてきた。スクリーンヒーローとマツリダゴッホも外から捲ってきた。ダイワスカーレットの命運もここまでか…。

 しかしよく見ると、ダイワスカーレットの手綱はピクリとも動いていなかった。直後の馬は必死になって押しまくっているのに、ダイワスカーレットだけが持ったまま。ヤバい。コイツは絶対ヤバい。内一杯を通って先頭をキープ、鞭を入れて独走。直後に迫っていたジャパンC馬スクリーンヒーローを子供扱い。おかしい。コイツは絶対おかしい。こんな馬見たことない。コイツは馬の姿をした化け物だ。

 そしてアドマイヤモナーク。縦長の展開だったら後ろのほうで燻っていただろうが、今回は3コーナーで一団の展開。2番手以降が早めに動いたことで前は総崩れ、グダグダになった2着争いを大外から綺麗にスイープ。今年に入って日経新春杯とダイヤモンドSを勝っていて、京都大賞典でも2着に入っていた馬が最低人気か…。天皇賞秋とジャパンCで派手に負けて、高齢馬苦戦の有馬記念なら分からないでもないが…。「人気が無かったら黙って買え」の信念を貫けたのは自分で自分を褒めたい。

 今年1年を象徴するかのように、この土壇場でもまた3着抜け。それも代打逆転満塁優勝決定サヨナラ場外ホームラン級の当たりが僅かに切れてファール、打ち直しでキャッチャーフライみたいな痛い外し方。エアシェイディがいなかったら3連複160,530円が獲れていたというのだから堪らない。桜花賞後におっちゃんに貰った「穴馬は単複買っとかなアカン」というアドバイスも活かせなかった。おっちゃん、ゴメンな。

 エアシェイディは多少外に振られながらも、前に馬を置かない位置からスムーズに追い出せていた。今年に入ってからアメリカJCCを勝っていた馬。やっぱり抑えるべきだったか…。ドリームジャーニーは4コーナーで馬群の中に入れて静観、直線に向くところでエアシェイディにピッタリと馬体を併せて同じタイミングで上がってきた。その差は僅かにハナ。泣ける。アルナスラインもアドマイヤモナークと並んで大外から差し込んで来ていたのだが、残り50Mでアドマイヤモナークに離されてしまった。イマイチホース。

 スクリーンヒーローは直線でダイワスカーレットを追って、ラストは根負け。勝ちに行った姿勢は評価したいが、ダイワスカーレットのほうが二枚も三枚も上手だった。メイショウサムソンは4コーナーから直線に向くところでダイワスカーレットに離されてしまった。その後ジリジリと伸びていたもののラストで後続に次々と差されて8着。正攻法で臨んだ一戦、負けても悔いは無いだろう。お疲れ様。

 「中山に棲む化け物」マツリダゴッホはまさかの12着惨敗。最初のコーナーを回るところで既に掛かっていて、位置取りも最悪。4コーナーの捲り上げにも迫力が無かった。ジャパンC前の追い切りでとんでもなく速い時計が出て、レースでもそこそこ結果が出たことからすると、今回はその反動が出たのかもしれない。勿論これが力負けだとは思えない。


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