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第60回朝日杯フューチュリティS(JpnI)
2008年12月21日(Sun) 中山芝1,600M 2歳オープン 馬齢 (牡・牝)(混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 2 3 セイウンワンダー 牡2 55.0kg 岩田康誠 1.35.1 514kg(+10) 2
2 6 11 フィフスペトル 牡2 55.0kg C.ルメール 1.35.1 アタマ 450kg(+6) 5
3 3 5 ブレイクランアウト 牡2 55.0kg 武豊 1.35.2 1/2 446kg(+10) 1
4 8 15 ホッコータキオン 牡2 55.0kg 飯田祐史 1.35.2 クビ 498kg(+2) 6
5   7 13 ピースピース 牡2 55.0kg 吉田隼人 1.35.5 2 444kg(-6) 14
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.2 - 10.8 - 11.3 - 12.0 - 12.5 - 12.6 - 11.7 - 12.0
上がり 4F 48.8 - 3F 36.3
2コーナー 12,8,16(1,9,15)(3,4,6,11)(2,10)13,5,7,14
3コーナー 8(1,12)15-(16,9)-4,11(3,10,5)6(2,13)7,14
4コーナー 8,12(1,15,9)(16,5)11(4,3,10)(2,6,13)7,14

■レース回顧 内へと進路を採った潔さ・怪物の遺伝子早くも全開セイウンワンダー!
■レース解説

 ブラストクロノスが出遅れ。ツルマルジャパンがハナを奪う。ゲットフルマークスがこれを追って2番手。ケンブリッジエルが3番手、ミッキーパンプキンは控えて4番手。ホッコータキオンは5番手の外につける。フィフスペトルはこの直後、セイウンワンダーも好位の一角につける。シェーンヴァルトは中団の内、ブレイクランアウトは後方の外を追走。隊列縦長で3コーナーをカーブ。ブレイクランアウトが外を捲るようにして進出、フィフスペトルもこれと並んで動き出す。ツルマルジャパン僅かに先頭で直線に向く。ホッコータキオンが外から交わして先頭。続いて内からセイウンワンダー、外からブレイクランアウトが迫る。最内からセイウンワンダーが抜けて先頭。フィフスペトルが坂を駆け上がって強襲をかけるも、セイウンワンダーがこれを僅かに凌いでゴール。


■レース回顧

 ☆−▲−◎で3連複(10%)的中。そのままー、ってフィフス要らNeeee!!…でも当たりか。(・_・)

 ゲットフルマークスが気合をつけて行く構えをみせたものの、ツルマルジャパンが譲らず先頭。ホッコータキオンは無理に行かず番手の競馬。ミッキーパンプキンはハナを奪えそうな感じだったが、ペリエ騎手が自制をかけて4番手。先行争いは考えていたほど激しくならなかった。セイウンワンダーとフィフスペトルは中団より前、シェーンヴァルトとブレイクランアウトは後方待機。この流れなら前か…?

 隊列が縦長になって、ブレイクランアウトは厳しいのかと思いきや、3コーナーで楽な手応えでぐんぐん上がってきた。おお!これはキタか?フィフスペトルもこれに呼応するかのようについてきて、前は俄かに賑やかになった。とりあえずブレイクランアウトを注視。手応えは抜群。エイシンタイガーを楽に交わし、先頭を行くホッコータキオンに迫る。ここで武豊騎手の左鞭炸裂!勝ったな。

 画面が切り替わると、知らない間に内からセイウンワンダーが抜け出していた。あら?ブレイクランアウトはホッコータキオンとの2番手争いが精一杯。鞭が入っているのに弾けてくれない。うーん、こんなもんか?まあ3連複なのでこのままでいいよと思っていると、外からフィフスペトルが飛んできた。あー、配当が安くなった。ルメールめ、要らん事しやがって…。当たったのにハズれた気分(贅沢は敵!)。

 今年も内枠の馬が勝利。セイウンワンダーは出たなりで好位を確保。道中は動かず、直線に向いてすぐに内へ入れてきた。ゲットフルマークス、ツルマルジャパンの失速に合わせて内へ内へと切り込んで、ホッコータキオンの内から並ぶ間もなく抜けてきた。新潟で大外一気をかけた後は中山で内を割って勝利。休み明けでこの勝ち方は恐れ入る。2歳女王がスペシャルウィーク産駒なら、2歳王者はグラスワンダー産駒。いいライバル関係だ。どっちが最強かっつったら、やっぱりグラスだな。グラス最強。

 フィフスペトルは直線で先にブレイクランアウトに動かれて行き場を失くし、追い出しが遅れるロス。ブレイクランアウトが抜け出してから外に持ち出して追い込みをかけてアタマ差2着。3コーナーでブレイクランアウトに外を捲られたのが運の尽き。追い出してからの瞬発力はかなりのもの。距離に目処が付いて、来年以降が楽しみになった。鞍上は是非とも三浦騎手で。

 ブレイクランアウトは目標を捕らえてから気を抜くところがあるらしく、手応えが残っていそうだったのになかなか前に行けなかった。ラストはブレイクランアウトが頑張ったというよりはホッコータキオンが力尽きたといった感じ。位置取りが後ろで、追い上げに脚を使った分止まったとも解釈出来る。3着は確保して、1番人気として最低限の働きはしてくれた。

 ホッコータキオンは内枠なら3着には粘れていただろう。ツルマルジャパン、ゲットフルマークスと行く馬がきちんと行って、自らは4番手の競馬。直線で真っ先に抜け出して、セイウンワンダーとコンマ1秒差。テン3ハロン34秒3に対して上がり3ハロン36秒3を要したパワー型の決着で、前につけた馬の中で唯一残った。皐月賞で内枠が引けたらチャンス大。

 ピースピースは大外を回して5着。今回はヨレずに走っていた。差し込む脚は確かなので、今後も前崩れが予想されるレースでは抑えておきたい。その前に自己条件を勝つことが先決。ミッキーパンプキンは先行争いに加わらず、内で脚を溜めて無難に6着。掛かり気味だったので、そのまま前に行かせても良かったんじゃないかと思う。及第点の競馬ではGIは勝てない。

 シェーンヴァルトは縦長の展開で折り合いに苦慮することは無かったのだが、勝負どころを迎えてもまだ後ろでは勝ち目は無かった。初めから下げて競馬をする馬にとっては、内枠も外枠も関係無い。むしろ内枠だと追い上げる際に色々と制約が付くだけ損。セイウンワンダーのように前々でも競馬が出来て、かつ馬群を割って出て来られるような器用さがないと中山のマイルでは辛い。


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