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第42回スポーツニッポン賞ステイヤーズS(JpnII)
2008年12月6日(Sat) 中山芝3,600M 3歳以上オープン 別定 (国際)(特指)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   2 4 エアジパング セ5 57.0kg 横山典弘 3.48.1 444kg(0) 6
2 7 14 フローテーション 牡3 55.0kg 藤岡佑介 3.48.1 クビ 484kg(0) 1
3   1 2 トウカイエリート 牡8 57.0kg 上村洋行 3.48.5 2 1/2 480kg(-8) 11
4   6 11 ベンチャーナイン 牡3 55.0kg 武士沢友治 3.48.5 クビ 500kg(+18) 4
5 3 5 ドラゴンファイヤー 牡4 57.0kg 蛯名正義 3.48.6 1/2 472kg(+4) 5
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 13.0 - 11.5 - 13.7 - 13.2 - 12.6 - 12.7 - 12.1 - 12.8 - 13.2 - 14.1 - 13.7 - 13.5 - 12.4 - 11.9 - 12.1 - 11.9 - 11.4 - 12.3
上がり 4F 47.7 - 3F 35.6
1コーナー(2周目) 14(13,12)(4,3,15)(8,10)(2,6)7-(1,5)16(11,9)
2コーナー(2周目) 14(13,12)(4,3,15)10(2,6,8)7(1,5)16,11,9
3コーナー(2周目) 14(13,12)(4,3,15,10)(2,8,7)(6,5)(11,9)1,16
4コーナー(2周目) 14(4,13)12(2,3,10,7)(8,15)(11,6,5,9)16-1

■レース回顧 息を殺して最内待機・逃げ込み許さぬ根気の勝利エアジパング!
■レース解説

 ナイアガラがスタートを決め、ニシノデューを抑えてハナを奪う。フローテーションが好位の外まで押し上げる。エアジパングとトウカイトリックが内で並んで5番手、マキハタサイボーグとドラゴンファイヤーは後方待機。ベンチャーナインはいつも通りの最後方。1周目3コーナーでフローテーションがナイアガラを交わして先頭に替わる。フローテーションが単独先頭、2番手はほぼ一団。2周目コーナー手前で後方からドラゴンファイヤー、レッドアゲートが進出開始。ベンチャーナインも内を突いて追い上げに入る。フローテーション先頭、内からエアジパングが接近して直線に向く。フローテーションが後続を引き離しにかかるところへエアジパングが追っ付けて並びかける。3番手以下は離れてこの2頭の一騎打ち。フローテーションが再び前に出るも、エアジパングが渋太く食い下がり、ゴール寸前で捉えて交わす。


■レース回顧

 ハズレ。あー、やっぱ長丁場のノリは上手いわ。ナイアガラは深い滝壺の底へ…。(´・ω・`)

 ナイアガラの馬名は芦毛(ナイアガラ瀑布の白さ)に由来しているらしい。確かにまだ4歳なのに真っ白だ。これならレース中に見失わなくていいね。そのナイアガラ、スタートを決めて颯爽と先頭。ニシノデューがまとわりつき気味なのが気になるけど、この調子で2周目4コーナーまで頼むよペリエ。1周目の向こう正面を通過して最初の3コーナーへ。と、ここで早くも動きがあった

 今日は早めの位置取りを敷いてきたフローテーションが、あろうことかナイアガラを交わして先頭へ。…橋本広喜?いや、違う。手綱は抑えられたまま。キャンターのような走りでスタンド前を通過。うーむ、これはフローテーション快勝フラグ立った?ナイアガラは離れた2番手。付いていくのと付いていかされるのは違うぞ。

 2周目はフローテーションのペースでほぼ一団。最初の1,000Mが64秒0、そこからの1,000Mが64秒9と更に遅かった。その一方でラストの1,000Mは59秒6。これは過去10年で'05年(58秒6)に次いで速かった。ラストスパートを活かす流れに違いは無かったにしても、今年はロングスパートを要求する流れになった。言い換えれば速い上がりにプラスしてロングスパートに耐えうるスタミナを必要とする流れ。

 白い馬体のナイアガラは2周目4コーナーで激しく手が動いていた。その内からエアジパングが涼しい顔をして追い抜いていった。ああ、横山典弘か。逃げるフローテーションに追うエアジパング。追われる者と追う者の一騎打ち。フローテーションは内へモタれ気味、エアジパングは手応え一杯。フローテーションが再度前に出たかと思いきや、エアジパングが渾身の力を振り絞ってこれを交わしていった。

 エアジパングは終始内を通っていた。2周目4コーナーでの仕掛けもさることながら、終盤のペースアップを馬なりで乗り切れたのが大きかった。しかしアルゼンチン共和国杯でブービー負けを喫していた馬をここで持ってくるとは…。横山典弘騎手は今回を含めてここ10年で【3・1・1・0】。位置取りや仕掛けどころを完全に熟知している。来年以降は過剰人気に注意した上でマークしておきたい。

 フローテーションは早め先頭が嵌りかけながら、エアジパングの粘りに遭って2着。「ハナに立ってからいいペースで折り合えましたが、引きつけすぎたかも知れません。もうちょっと離してしまってもよかったかも……」(藤岡佑介騎手、ラジオNIKKEI競馬実況HP)。藤岡佑介騎手はマイルCS(スーパーホーネット)でも慎重に乗り過ぎて大魚を逃した感がある。ここも乗り方一つだった。

 トウカイエリートもエアジパングと同じく、道中は内でジッとしていた。最後方から最内を突いて上がってきたベンチャーナインを僅差で封じて3連ベースの波乱を演出。まあ、これは買えない。ベンチャーナインは武士沢騎手が上手く乗った。もう少し位置取りに柔軟性が出れば…。ドラゴンファイヤーは加速が付いてからが速い。芝も問題なく、東京ならもっと走りそうな感じ。

 トウカイトリックは4コーナーで逆に下がっていった。外を回らされたにしても、直線も全く伸びずでは話にならない。マキハタサイボーグも4コーナーで鞭全開で追い上げたものの、先にフローテーションらが抜け出す展開ではなす術無し。レッドアゲートは3コーナーから外を通って息切れ。ナイアガラは2周目から付いて回るだけだった。


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