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第42回スプリンターズS(GI)
2008年10月5日(Sun) 中山芝1,200M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 7 14 スリープレスナイト 牝4 55.0kg 上村洋行 1.08.0 494kg(-8) 1
2 8 15 キンシャサノキセキ 牡5 57.0kg 岩田康誠 1.08.2 1 1/4 488kg(+2) 2
3   7 13 ビービーガルダン 牡4 57.0kg 安藤勝己 1.08.2 クビ 492kg(-6) 6
4 6 11 スズカフェニックス 牡6 57.0kg 横山典弘 1.08.3 1/2 460kg(0) 4
5 1 1 アポロドルチェ 牡3 55.0kg 勝浦正樹 1.08.3 アタマ 462kg(+4) 12
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:良)
ハロンタイム 11.9 - 10.4 - 11.3 - 11.4 - 11.5 - 11.5
上がり 4F 45.7 - 3F 34.4
3コーナー 8,10(1,13)(2,14)(6,12,15)(3,4,5)11,7(9,16)
4コーナー 8(1,10)(2,13,14)15(6,12)(3,4,5,11)(9,7,16)

■レース回顧 向かうところ敵無し・5連勝で頂点極めたスリープレスナイト!
■レース解説

 ウエスタンビーナスが出鞭をくれてハナを奪う。ビービーガルダン、エムオーウイナーが直後に続く。スリープレスナイトは少し下げて好位の一角を進む。アポロドルチェ、ファイングレインも前に行く。キンシャサノキセキは中団外を追走。スズカフェニックス、カノヤザクラ、トウショウカレッジは後方待機。ウエスタンビーナスが先頭、アポロドルチェとエムオーウイナーが2番手で並んで直線に向く。ウエスタンビーナスが粘るところへ外からスリープレスナイトが交わして先頭。更に外からキンシャサノキセキ、内からビービーガルダンが追い上げるも、スリープレスナイトがこれらを問題にせず押し切る。


■レース回顧

 3連複3着抜けハズレ。1着・2着・4〜7着。ビービーガルダン、貴様の名前は忘れん!ヽ(`Д´)ノ

 これまで700近いレース回顧を書いてきた中で、「内枠の勝浦」が穴を開けてきたのを何度も触れてきた。そして今回、「内枠の勝浦」を馬券に絡めてみて久々に全身が痺れた。結果はラストで力尽きて5着だったが、そんなのはもはや関係無い。明らかに力の足りない馬で、勝ちに行く競馬をしてくれた。昨今守りに入る騎手が多い中で攻めの積極策。こういうのに金を賭けたいんだよ、俺は。

 出遅れた馬はみられず、概ね良好なスタート。最初の一完歩でスリープレスナイトが顔を覗かせたが、ウエスタンビーナスが出てきたのを見てすぐに控えていった。2番手が2頭並んで、スリープレスナイトはそこから1馬身開いた集団の外に陣取った。キンシャサノキセキはその直後で手綱を引っ張って抑えていた。やっぱり掛かるなぁ、コイツは。

 ファイングレインは今回も早めの競馬。そしてその側でアポロドルチェが絶好の位置取り。まさか、本当に…。シンボリグランは前に行けなかった様子。これじゃ無理だな。スズカフェニックスの位置取りは後方。カノヤザクラはその後ろにいた。スタート直後によろめいた上、ウエスタンビーナスに前をカットされてしまってはどうしようもない。

 テン3ハロン33秒5。ウエスタンビーナスにけしかけていく馬がいなかったのでペースはそれほど上がらず、前につけていた馬は楽をしていた。スリープレスナイトは前から5馬身位。その外からキンシャサノキセキが体を並べてきた。人気両馬が早くも一騎打ちの様相。前ではアポロドルチェがウエスタンビーナスに襲い掛かろうとしていた。ぉぉぉぉおおおお!!これは期待してもいい?

 しかしそうは問屋、じゃなかったスリープレスナイトが卸さなかった。仕掛けてからの反応が素早い。あっという間に先頭に立ったかと思うと、そのまま後続をグイグイ離していった。キンシャサノキセキはつい先ほどまで馬体を併せていたはずなのに、もう全く追い付けない。上村騎手は残り50Mで早くも鞭を持った左手を上げていた。恐るべき強さ。スリプレ時代到来の予感。

 スリープレスナイトが抜けた後の2着以降は大混戦。やっとの思いで抜け出してきたアポロドルチェにビービーガルダン、キンシャサノキセキ、更に大外からスズカフェニックスが追撃。トウショウカレッジやカノヤザクラも勢い良く突っ込んできたがこれらは間に合わなかった。極限の速さ比べの一戦で後ろから行く馬は、前が止まってくれないと勝ち負けには加われない。かつてのデュランダルは別格。

 キンシャサノキセキはスリープレスナイトを負かしに行って突き放されたのだから諦めがつくだろう。追い切りの様子から絶好調といえなかったのが少々心残り。周りに馬がいないと掛かるのは今に始まったことではない。ビービーガルダンは時計通りに走ったという印象。キーンランドCで逃げてキンシャサノキセキを抑えているのだから、この位走ってきても驚けないのだが…。次からは買わせていただく。

 スズカフェニックスもカノヤザクラと同様、スタート直後に後手を踏んでいた。行き脚がつかないから末脚に頼るという悪循環。強いのは間違いないが、自ら勝ちに行くだけの力は減退しつつある。ファイングレインは今回も春先の鋭さが全く見られなかった。一応伸びては来ていたのだが、外からの勢いに完全に飲まれていた。稽古の動きに軽快さが戻るまでは様子見。


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