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第57回フジテレビ賞スプリングS(JpnII)
2008年3月23日(Sun) 中山芝1,800M 3歳オープン 馬齢 (牡・牝)(混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   2 3 スマイルジャック 牡3 56.0kg 小牧太 1.48.9 470kg(-10) 6
2   6 11 フローテーション 牡3 56.0kg 横山典弘 1.48.9 クビ 488kg(-10) 11
3 5 10 ショウナンアルバ 牡3 56.0kg 蛯名正義 1.49.1 1 1/2 482kg(+2) 1
4 7 13 アサクサダンディ 牡3 56.0kg 吉田豊 1.49.2 クビ 476kg(-8) 5
5   4 7 アルカザン 牡3 56.0kg 池添謙一 1.49.2 クビ 490kg(-8) 7
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.6 - 11.3 - 12.4 - 12.0 - 12.5 - 12.5 - 12.0 - 11.6 - 12.0
上がり 4F 48.1 - 3F 35.6
1コーナー 3,5,10,12(6,7)(8,9)(11,14)(13,16)1,2-4,15
2コーナー 3(5,10)-12(6,7)(8,9)(11,13,14)16,1-2-15,4
3コーナー 10,3,5(6,12)(7,9)(11,13,8)(1,14,16)-(2,15)-4
4コーナー 10,3(6,5,12)(7,9)(11,13,8)(1,14,16)2(4,15)

■レース回顧 評判馬に引導渡す先制攻撃・積極策で親子制覇達成スマイルジャック!
■レース解説

 サダムイダテンが出遅れ。ショウナンアルバ、続いてドリームシグナルが前を窺う。内からスマイルジャック、アポロドルチェも前に行く。最初のコーナーでスマイルジャックがハナを奪う。アポロドルチェが2番手に入るも、ショウナンアルバが掛かりながらこれを交わしてスマイルジャックに迫っていく。ドリームシグナルは少し離れた4番手を追走。アルカザン、オーロマイスターがこの直後に続く。レインボーペガサスは中団の外、フローテーションがこの最内を進む。レッツゴーキリシマは後方待機。ショウナンアルバが3コーナーまでにスマイルジャックを交わして先頭。ショウナンアルバが僅かに先頭、直後にスマイルジャックが続いて直線に向く。スマイルジャックが内で粘るショウナンアルバを交わして先頭。最内を突いてフローテーションが迫るも、スマイルジャックがこれに抜かせずゴール。


■レース回顧

 ハズレ。ここで1勝馬が勝っちゃうのかよ。今年は昨年以上にアレっぽいな…。( ゚∀゚)アヒャヒャ

 トライアルレースというのは実力馬の肩慣らしという側面を持つ一方、このままでは本番に出られない馬が本気になって走ってくるという意味を含んだレースであって、今回の結果はこれでいいのかもしれない。しかし本番に結び付くかと言われれば首を捻らざるを得ない。1勝馬がスローペースを生かして押し切り勝ちって、何これ?オープン特別や重賞で再三好走のある馬とは言ってもなぁ…。

 ショウナンアルバがダッシュ良く前に出たものの、スマイルジャックが内から追い上げてショウナンアルバに「先制攻撃」。これは小牧太騎手の好判断。スマイルジャックは先頭に立ったというだけで引っ張る気は毛頭無く、マイペースで走っていた。ショウナンアルバはこれにプッツンと来たらしく、頭を上げて掛かってしまった。場内からざわめきが。ショウナンアルバ、危うし?

 ドリームシグナルはスタートを決めて好位の4番手。よしよし。レインボーペガサスは中団待機。ちょっと押さえ過ぎか?まあよし。オーロマイスターは外から行きたがっていた。うーん。アサクサダンディは予想していたよりも後ろ。これはダメだな。ある意味注目のサダムイダテンは出遅れが響いてベンチャーナインと並んで後方待機。ご苦労さん。

 ふと先頭を見遣るとショウナンアルバが前に出ていた。あれだけ掛かってしまってはこうならざるを得ない。前に誰もいない状況でショウナンアルバは気分良く走っていた。しかし直後でスマイルジャックに監視されている状況はお世辞にも恵まれているとは言えなかった。

 直線に向いたところで早くもショウナンアルバとスマイルジャックの一騎打ち。これをスマイルジャックが楽に交わして先頭に立つと、最内から迫ったフローテーションを抑え切って1着でゴール。フローテーションは技ありの2着、ショウナンアルバも道中掛かりながらも3着は死守。後続集団もラストで一気に迫っていったが僅かに届かず。1着から9着までコンマ5秒に収まる大混戦だった。

 スマイルジャックの勝因を分析すると、やはりショウナンアルバの出鼻を挫く逃げ。これに尽きる。中山は内枠先行の利が大きく、外枠の逃げ・先行は最初のコーナーで外に振られるリスクが高まる。今回で言えばレッツゴーキリシマが後者のパターン。最近の皐月賞はこのことを認識していないと獲れなくなっている。もはや馬の強弱なんて関係なし。内枠を引いて前に行きさえすれば通用してしまう

 フローテーションは追い出してから内にモタれる癖があり、前走でもその兆候が見られた。横山典弘騎手はその癖を見越して終始内でラチを頼りながらの追走を試みていた。直線で内を突いた際に鞍上の指示に抗うようなところをみせたものの、ラストは観念(?)して真面目に走り出した。スマイルジャックに届きそうで届かなかったのは鞍上の「2ゲット」が成せる業(?)。

 ショウナンアルバはあれだけ精彩を欠いて残ってしまうのだからやはり力がある。ブルーイレヴンとコスモバルクを足して2で割ったような感じ。ちょっとアホっぽい。今回はペースが緩かったので掛かっても踏ん張れたが、ペースが上がっても他に前に行かれただけでプッツンと来るなら今度こそヤバイだろう。共同通信杯で折り合ったイメージだけ覚えていると痛い目に遭いそうだ。

 ドリームシグナルは前々での競馬。中団付近を想定していただけにちょっと意外だったが、スローだったのでかえって好都合。しかし直線で坂に差し掛かったところで脚色が鈍り始めた。急坂は朝日杯フューチュリティSで経験済み。となると敗因は距離か。賞金が足りているので負けても痛くないとはいえ、皐月賞に向けては不安の残る内容だった。マイル路線で再度期待したい。

 アサクサダンディ、レインボーペガサスは緩い流れにどっぷりと浸かって抜けられず終い。特にショウナンアルバにクビ差まで迫りながら権利獲りから漏れたアサクサダンディは無念としか言い様がない。次にショウナンアルバに対する時は逆転があっても驚けない。レインボーペガサスは内田騎手が必要以上に押さえ込んだ感がある。今回は行く気に任せたほうが良かったのかもしれない。


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