HOME > 重賞回顧 > 第56回トヨタ賞中京記念
第56回トヨタ賞中京記念(GIII) 2008年3月9日(Sun) 中京芝2,000M 4歳以上オープン ハンデ (国際) |
|||||||||||
着 | 印 | 枠 | 馬 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 体重(増減) | 人気 |
1 | 1 | 2 | タスカータソルテ | 牡4 | 56.0kg | 中舘英二 | 1.58.4 | − | 454kg(0) | 6 | |
2 | 4 | 7 | センカク | 牡6 | 53.0kg | 菊沢隆徳 | 1.58.4 | ハナ | 488kg(-6) | 9 | |
3 | 3 | 5 | ワイルドファイアー | 牡9 | 53.0kg | 大野拓弥 | 1.58.4 | ハナ | 488kg(-10) | 12 | |
4 | ▲ | 4 | 8 | ワンモアチャッター | 牡8 | 56.0kg | 中村将之 | 1.58.4 | クビ | 456kg(-12) | 14 |
5 | 5 | 9 | ハイアーゲーム | 牡7 | 57.0kg | 田中博康 | 1.58.6 | 1 1/4 | 524kg(-4) | 5 |
■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良) |
ハロンタイム 12.2 - 11.1 - 11.5 - 13.1 - 12.5 - 11.6 - 11.3 - 11.6 - 11.6 - 11.9 上がり 4F 46.4 - 3F 35.1 1コーナー 12,10(1,17)(2,5,4,11)(3,7,9,16)(8,13)(6,14)15,18 2コーナー 12(10,17)1(5,11)(2,4,9)16(3,7)13,8(6,14)15,18 3コーナー (12,*10,11)(1,17,4,9)(2,5)(3,7)(8,13)6(16,14,15)-18 4コーナー (10,*11)(12,9)(1,4)2(5,17)7(8,3,13)6,16(14,15)-18 |
■レース回顧 最内からソツなく進出・ギリギリ凌いで助かったタスカータソルテ! |
■レース解説 ワンモアチャッターが立ち遅れ。最内からトーホウアランが行きかけるも、外からピカレスクコートがハナを奪う。ニルヴァーナ、コーナーストーンも前に行く。テイエムプリキュアは控えて後方から。シルクネクサス、ローゼンクロイツは好位を進む。タスカータソルテはその内を進む。ハイアーゲームが外から前へ上がっていく。センカクは後方待機。ダイレクトキャッチ、トウショウパワーズも後方の外を追走。3コーナー手前で早くもローゼンクロイツが先頭に替わる。その外からハイアーゲームも進出。前が固まった状態で直線に向く。馬場の中央でローゼンクロイツ、ハイアーゲームが競り合う間に最内からタスカータソルテが抜け出して先頭。更に内からワンモアチャッター、大外からセンカクとワイルドファイアーが追撃。これら後続3頭がタスカータソルテに並んでゴール。 ■レース回顧 ハズレ。予測に反してドスロー。早々に引っ掛かって、先頭に立たされて…。(´・ω・`)ショボーン 思い込みというのは怖いもので、過去の傾向をそのまま今回にも当てはめてしまった。行く馬がいなくても自然と速くなるのが中京芝2,000Mだと信じ切っていた。ガリガリ行くとばかり考えていたテイエムプリキュアが押しても前に行けず、ピカレスクコートがハナを奪う展開。最初のコーナーを回ったところでローゼンクロイツが行きたがっているのを見て泣きたくなった。何、このスロー。 ローゼンクロイツの他、意気込んで前を窺ったコーナーストーン、折り合い重視で進んだハイアーゲームも行きたがっていた。ピカレスクコートの逃げをここで交わすのは幾らなんでも早いという思惑が働いて全馬一団。手応え生殺し状態。この一種異様な状況を打破しようと初めに動いたのは何を隠そうローゼンクロイツだった。これは仕方ない。ここで動かないと馬がやる気を無くしてしまいかねない。 ローゼンクロイツの早期進出(「仕掛け」とは言い辛い)に呼応するかの如く、直後のハイアーゲームも一緒になって動いてきた。ハイアーゲームもローゼンクロイツと同じく早めの追い出しを待っていた馬で、さしずめ「渡りに船」。シルクネクサスもこのタイミングしかないといった感じで動いてきた。このローゼンクロイツらの賭けは吉か凶か?…「凶」だろうな、やっぱり。 ローゼンクロイツは直線に向いて僅かに先頭。しかし鞭連打で維持するのが精一杯。後続に抜かれるのは時間の問題。ハイアーゲームも内にモタれて伸び切れないでいた。と、コイツらばかり見ていて気付かなかったのだが、いつの間にかタスカータソルテが馬群から抜け出していた。続いてワンモアチャッター。おお、本当に来たよ。どうせならワンモアチャッター勝っちゃえ、と見ていると今度は外からまた何かがやってきた。センカクとワイルドファイアー?もう訳が分からんわ。 1,000M通過60秒4は過去10年で最も遅く、昨年と比較して3秒1も遅かった。ローゼンクロイツにしてみればこれが中京記念かと戸惑ったに違いない。骨折休養明けでもきっちり仕上がっていただけにこの流れは残念だった。シルクネクサスもスローで後ろから行った以上、勝ち負けに加われなくて当然。ダイレクトキャッチもこの流れでは外差しもクソもなかった。トウショウパワーズに至っては4コーナーで大外に振られていた。安藤の兄ちゃんはいつも中京でこんな感じ。 スローで前が固まる展開ながら、タスカータソルテの進出は実にスムーズ。前を走っていたニルヴァーナが外によれてくれたお陰で難なく進路を確保。鞭を入れるとあっという間に他馬を2馬身程突き放してみせた。終い甘くなって後続の追撃を受けたがご愛嬌。中舘騎手は抜け出した後それを残すのが上手い。てっきり外の2頭が交わしたと思った。 センカクは後方待機から外を回しての進出。手応えは良くなかったが、叩く度に良く伸びた。京都記念で負けはしたが見せ場を作った馬だけのことはある。今回のセンカクの2着で、中1週で臨んだ馬が4年連続連対。勝ったタスカータソルテは3ヶ月振りだったが、この中京記念においては直近のレースを使っていた馬に注目しておいたほうが良さそうだ。ちなみにセンカクは傾向分析に挙げておきながら無視。何のために「☆」があるの?…真剣に氏にたくなってきた。 ワイルドファイアーも直線でセンカクと併せてよく食い下がった。この馬といい、アサカディフィート(小倉大賞典連覇)といい、シルクフェイマス(京都記念3着)といい、近頃高齢馬の健闘が目立っている。「高齢馬だから」というのは割り引く材料ではなくなっている。今回もワイルドファイアーの奮闘から純粋に馬の強さ、近走の勢いから予想を立てることの重要さを教わった。 |