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第101回京都記念(GII)
2008年2月23日(Sat) 京都芝2,200M 4歳以上オープン 別定 (国際)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 5 10 アドマイヤオーラ 牡4 57.0kg 安藤勝己 2.13.6 456kg(+4) 1
2 7 14 アドマイヤフジ 牡6 57.0kg 川田将雅 2.13.8 1 1/4 542kg(+20) 4
3   4 8 シルクフェイマス 牡9 57.0kg 福永祐一 2.13.8 ハナ 484kg(+4) 11
4   3 5 ドリームパスポート 牡5 57.0kg 松岡正海 2.13.8 ハナ 480kg(-4) 3
5 2 4 トウショウナイト 牡7 57.0kg 武士沢友治 2.13.8 アタマ 488kg(-6) 6
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:良)
ハロンタイム 12.9 - 11.3 - 12.5 - 12.4 - 12.6 - 12.6 - 12.3 - 11.7 - 11.3 - 11.9 - 12.1
上がり 4F 47.0 - 3F 35.3
1コーナー 8(11,12)(6,14)(2,4,7,15)5,10(1,9)13-16-3
2コーナー 8,11-(6,12)(2,4,14,15)(5,7)-10(1,9)13,16-3
3コーナー 8-(6,11)12(2,4,15)(5,14,7)(13,10)-(1,16)-9,3
4コーナー 8-6(2,4,11,12)(5,14,15)10(13,7)-(1,16)-(3,9)

■レース回顧 直線一気に高まる期待・現役屈指の末脚自慢アドマイヤオーラ!
■レース解説

 サンバレンティンがダッシュつかず後方から。シルクフェイマスがハナを奪う。アイポッパー、センカクも前に行く。トウショウナイトは馬群の中、アドマイヤフジがその外を進む。ドリームパスポートは直後の内を追走。アドマイヤオーラは馬群後方、直後にウオッカがつける。3コーナーを通過し、シルクフェイマスが後続との差を広げながら坂を下る。後続は俄かに一団で直線に向く。シルクフェイマスが後続に3馬身のリード。2番手からセンカクが前を追うも、内からトウショウナイトとドリームパスポート、外からアドマイヤオーラ、アドマイヤフジが接近。アドマイヤオーラが懸命に粘るシルクフェイマスを捉えて交わす。


■レース回顧

 3連複3着抜けハズレ。本命−対抗で決まったのにハズしました。V(^o^)Vオーマイガッ!

 このところのアドマイヤ軍団の躍進には目を見張るものがある。中山金杯のアドマイヤフジに始まり、アドマイヤモナークが日経新春杯とダイヤモンドSを連勝、アドマイヤキッスが京都牝馬Sで久々の美酒。根岸Sで3着に敗れたアドマイヤスバルも見どころ十分だった。そしてこの京都記念は京都金杯2着のアドマイヤオーラが凄い脚で突き抜けて快勝、2着もアドマイヤフジ。凄いぜ、アドマイヤ軍団!

 サンバレンティンを除く15頭が横一線となった先行争いからシルクフェイマスが先手を主張。アイポッパーやセンカクも前に出たものの先頭を窺う意思はみられず、早々とシルクフェイマスの単騎が成立。1,000M通過61秒7という緩い逃げで後続は大混雑。トウショウナイトとドリームパスポートは身動きが取れないでいた。アドマイヤフジとアドマイヤオーラ、ウオッカは外につけていてある程度は自由だった。

 シルクフェイマスが3コーナーから始まる下りでスーッとリードを広げても後続は特に動きをみせず静観。多分シルクフェイマスをナメていたのだろうと思う。かくいう私もナメていた。しかし直線でもなおセーフティーリードがあるのを見てちょっと怖くなった。ヤバい、これは残られる。アドマイヤオーラはもとより、アドマイヤフジ、ウオッカもまだ後ろ。

 シルクフェイマスを真っ先に追いかけたセンカクは程なく失速、替わって内からトウショウナイトが進出。外からはアドマイヤオーラが凄い脚でやってきた。アドマイヤフジはモタモタ。ウオッカはこの期に及んでまだ後ろ。アドマイヤオーラがシルクフェイマスを捉えたところで内からドリームパスポート、外からアドマイヤフジ。ウオッカも来ていたが手遅れ。ゴール前は大激戦。アドマイヤオーラはその1馬身前にいた。

 アドマイヤオーラは距離が延びてスローで流れたここで抜群に折り合っていた。4コーナーを手応え良く回ってきて、そのままの状態で突き抜けてきた。ダービー時のような追ってから内外にブレるところも見られず、今回も上がり3ハロン33秒9。これほどの脚を当然のように使うのがこの馬の凄いところ。気になる次走だが、実はドバイデューティフリー(芝1,777M)に登録済み。今後の動向に目が離せない。

 アドマイヤフジは最初のコーナーワークで自然と中団からの競馬になった。ただこの馬は後ろからの競馬になるとズブくなるようで、今回も早い段階から強く追っていた。直線は内にササるような感じでモタモタ。右鞭連打でようやく気合が乗ってスパートをかけたものの、既にアドマイヤオーラが抜けた後だった。今回はパドックで腹をボテっとみせていて明らかに太く見えた。それでも来たのは調子が良い証拠。

 シルクフェイマスの3着は寝耳に水。しかし典型的な逃げ馬不在で、先手を採りさえすればこういう粘り込みも十分考えられた。前走が云々、年齢が云々なんて理屈は単騎逃げの優位性の前には何の懸念材料にもならない。前にも似たようなことを書いたなぁと思ったら、一昨年の小倉大賞典で書いていた。いつになったらこういうのを拾えるようになるのだろうか。

 連続開催の最終週ということで、芝は茶色の部分が目立ってきた。シルクフェイマスは馬場の中央を通っての粘り込みだった。ドリームパスポート、トウショウナイトはその内を通っての追い上げで僅かながら切れ味が鈍ったようだった。トウショウナイトは仕掛けを早めた分もあってラストで伸びを欠いた。京都では2〜3着が複数あっても今回で8戦して未勝利。

 ドリームパスポートは馬群の後ろに入れて折り合い重視の追走も実らず。「前半うまく折り合いがついていたのですが、3コーナーの下りで掛かってしまいました」(松岡騎手、ラジオNIKKEI競馬実況HP)と、前走に引き続きまた乗り難しいところを露呈。馬主(セゾンRH)が犯した大きな過ち、それはドリームパスポートを高田潤騎手から引き離したことだ。松岡騎手も若手の成長株として高く評価しているのだが…。

 ウオッカはスタートでフラついていきなり最後方。緩い流れにも黙ってついて行くしかなかった。3コーナー手前で手綱を持って行かれるような仕草を見せていたように折り合いも今一つ。使った脚は上がり最速(33秒8)でも、勝負に加われなければ意味が無い。強いことは強いが、展開に左右されるというのは人気を背負う立場としては少々いただけない。


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