HOME > 重賞回顧 > 第22回根岸S

第22回根岸S(GIII)
2008年2月4日(Mon) 東京ダート1,400M 4歳以上オープン 別定 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 2 4 ワイルドワンダー 牡6 57.0kg 岩田康誠 1.22.7 448kg(-8) 1
2   8 16 タイセイアトム 牡5 57.0kg 吉田豊 1.22.9 1 1/4 532kg(-4) 5
3   7 14 アドマイヤスバル 牡5 56.0kg 村田一誠 1.23.0 1/2 520kg(+12) 3
4 3 6 トーセンブライト 牡7 56.0kg 柴田善臣 1.23.0 アタマ 500kg(0) 6
5   4 8 カフェオリンポス 牡7 58.0kg 勝浦正樹 1.23.1 1/2 516kg(+2) 15
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:不良)
ハロンタイム 12.2 - 10.7 - 11.4 - 12.0 - 11.9 - 12.0 - 12.5
上がり 4F 48.4 - 3F 36.4
3コーナー 16(2,15)7(6,11,3)(1,9,10)(4,8)(13,14)(5,12)
4コーナー 16,15(2,7)6(1,11)(4,8)(5,13)12(14,10)-9=3

■レース回顧 折り合いついて末脚復活・雪解け水を弾く快走ワイルドワンダー!
■レース解説

 リミットレスビッドが出遅れ。トウショウギアが好スタートを決めて先頭を窺うも、外からタイセイアトムがハナを奪う。メイショウバトラー、ビッググラス、マイネルスケルツィ、エイシンロンバードも前に行く。トーセンブライトは先行集団直後の内、アドマイヤスバルは外につける。ワイルドワンダーは中団の内を進む。3コーナー手前でトウショウギアが故障、その煽りでビッググラス、シルヴァーゼット、アドマイヤスバルが後退。タイセイアトム単独先頭で直線に向く。メイショウバトラー、マイネルスケルツィが2番手からこれを追う。内を突いてトーセンブライトも接近。更にワイルドワンダーが外へ持ち出して追撃、内の各馬を次々と交わして先頭。ワイルドワンダーがタイセイアトムらを楽に退けてゴール。


■レース回顧

 ハズレ。「内枠の蛯名」がやらかすという予想的中!…だから何だって話ですが。(´・ω・`)

 私は内枠と聞いて、即座に2人の騎手を思い浮かべる。まずは「内枠の勝浦」こと勝浦正樹騎手。正確には内枠に限らず、内を突いての波乱演出が多い。そして「内枠の蛯名」こと蛯名正義騎手。内枠だとESP(蛯名スペシャル=出遅れ)の発動確率がアップするように思える。ESPについては今まで何度も書いてきたので、これ以上は触れない。

 貴船S、ガーネットSに続いてここでも大外枠を引いたタイセイアトムがトウショウギアを制して先頭。テンのスピードはやはり一番。2番手はトウショウギアを中心に数頭がひしめき合っての追走。マイネルスケルツィはこの中。ワイルドワンダーは後方の内で折り合っていた。アドマイヤスバルはこの外。と、不意にトウショウギア故障のアクシデント発生。

 トウショウギアが外へ退避するにつれて黄色の帽子2頭は外へと押し遣られていった。アドマイヤスバルはトウショウギアを避けようとして下がってきたビッググラスと接触したものの、トウショウギアの内を通って被害を最小限に留めることができた。しかし直線での猛追を見る限り、このロスが無ければゴール前でタイセイアトムを交わせていたんじゃないかと思う。

 直線に向いたところでタイセイアトムのリードは僅か。直後に迫ったメイショウバトラー、マイネルスケルツィらに交わされるのは時間の問題かと思った。しかしよく見ると吉田豊騎手の手綱は抑えられたまま。直後の集団に迫らせるだけ迫らせておいて、満を持してスパート。残り200Mで歩くどころかまた伸びた。うわっ、やられた…。マイネルスケルツィを含め、2番手集団の手応えは一杯。終わった。

 タイセイアトムは後続を煙に巻くことに成功。後はゴールへ飛び込むだけだったが、それはワイルドワンダーが許さなかった。直線に向いた時点では中団の内、そこから少しずつ外へ持ち出し、マイネルスケルツィの後ろから捲るようにして上がってきた。やはりきちんと折り合えばいい脚を使う。今回は不良馬場でも問題無かった。本番は超強力なメンバーが待ち受けるが、まだ何とかなるかもしれない。

 トーセンブライトは武蔵野Sに引き続き内突きで抜け出しかけたが、前の馬を交わす程の勢いは無かった。力はあるがジリっぽい。武蔵野Sを逃げ切ったエイシンロンバードはテンで行き切れず番手の競馬となった時点で苦しくなった。なお、トウショウギアは競走中止後、右第2指関節脱臼の診断が下され予後不良。レコードをマークしたコースで散るとは何の因果か。合掌。

 マイネルスケルツィはタイセイアトムに一杯喰わされたこともあるが、追い出してから全くと言っていいほど反応が無かった。お湿り程度の馬場ならまだしも、ドロンコ馬場では高速の芝を主戦場にしてきたマイネルスケルツィにとっては苦にしかならなかった。シンボリグランも伸びているように見えたが、前からは随分と離されてしまった。


■このレースの展望へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.