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第43回京都牝馬S(GIII)
2008年2月3日(Sun) 京都芝1,600M 4歳以上オープン 別定 (牝)(国際)[指定]
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 3 3 アドマイヤキッス 牝5 56.0kg 安藤勝己 1.36.0 460kg(+4) 2
2 4 5 ザレマ 牝4 54.0kg 和田竜二 1.36.1 クビ 534kg(+12) 9
3   4 6 キストゥヘヴン 牝5 55.0kg 幸英明 1.36.3 1 1/2 428kg(-4) 6
4 8 14 ブルーメンブラット 牝5 55.0kg C.ルメール 1.36.6 2 470kg(0) 1
5   3 4 ローブデコルテ 牝4 58.0kg 福永祐一 1.36.7 クビ 464kg(+2) 11
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:重)
ハロンタイム 12.9 - 11.5 - 11.9 - 12.2 - 11.9 - 11.7 - 12.0 - 11.9
上がり 4F 47.5 - 3F 35.6
3コーナー 2-5,10(3,8)13,12(6,9,14)(4,11)7
4コーナー 2-5,10(3,13)8(12,6,9,14)(4,11,7)

■レース回顧 競り合いで目覚めた勝負勘・一騎打ち制し久々の美酒アドマイヤキッス!
■レース解説

 ザレマ、ショウナンアクトが押し出されるようにして前に出る。内からシェルズレイも加わって3頭が先行争い。アドマイヤキッスが押し上げて4番手、キストゥヘヴンも差がなく続く。ブルーメンブラットは後方の外を追走。アンブロワーズは最後方待機。シェルズレイが先行争いを制して単独先頭。2番手以降が2馬身程離れたまま直線に向く。シェルズレイが最内に進路を採ってスパート。馬場の中央を通ってザレマが追い上げ、直線半ばでシェルズレイを交わして先頭。続いてアドマイヤキッスが接近、ザレマと併せて追い比べになる。アドマイヤキッスがザレマを振り切ってゴール。


■レース回顧

 タテ目ハズレ。まーた軸馬ぶっ飛んだか…。逆神モード入っちゃってるな、コレ。(-_-)

 この日は東京開催が降雪のため中止(翌日に延期)。京都開催も障害レース(4レース)の取り止め、5レースと7レースのダート変更などの影響が出た。ちなみに5レースの未勝利戦はダート1,900M。珍しい。ラチ沿いに僅かながら雪が見え隠れしていて、重馬場発表の通り芝は力が要る状態になっていた。

 スタートしてすぐにハナを奪ってくるものと思われたシェルズレイがさほど仕掛けず、先行争いは横一線。ザレマやショウナンアクトが前に出たのを見届けてからこれらを内から追い抜いていった。アドマイヤキッスは4番手をがっちりキープ。うーん、手堅い。ブルーメンブラットはやはり後方の外。この馬場状態で届くのかなぁ?ちょっと、というかかなり心配。

 シェルズレイは3コーナーの下りからえらく強気になり、直線に向いたところで早くもスパート。しかし捕まるのも早く、あっという間にザレマが追いついた。ザレマ?買ってるよ!続いてアドマイヤキッス。買ってるよ!後は「大〜外からブル〜メンブラットォ〜!」の実況を待つのみ。ワクワク。………。前ではアドマイヤキッスとザレマが猛烈に競り合っている。そろそろか。………。キストゥヘヴン?終わった。

 アドマイヤキッスは先行争いの直後4番手の位置取りが抜群。直線に向くまで無駄な脚を一切使わず、先に抜け出したザレマを捉えることだけに一点集中。並んだところでザレマに差し返されたが、最後は力で捻じ伏せた。順当過ぎて他にコメント無し。鞍上の安藤勝己騎手はこの勝利でJRA通算800勝達成。800勝に王手をかけてから1番人気馬で8連敗した後、重賞であっさり決めちゃうところが凄い。

 ザレマも先行策がズバリ。今回はシェルズレイがいいペースメーカーになってくれた。アドマイヤキッスが迫ってきてからも差し返しをみせており、負けたとはいえ内容は良かった。ちなみにこの馬が拾えた根拠は準オープンやオープン特別で勝ち馬と僅差の競馬をしながら収得賞金に反映されず54kgで出走出来た点、元々は先行馬だった点ともう一つ、調教が良かった点。今の栗東坂路で4F51秒台は優秀。

 キストゥヘヴンは馬群の中に入れて折り合いが付いたのが好走に繋がったか。直線に向くまで周りに馬を置く追走で、上手く脚を溜められた。幸騎手はこのところよく乗れていると思う。しかし桜花賞馬がマイルの別定戦に55kgで出られるってのも、よくよく考えてみれば美味しい設定だったなぁ。ターコイズSは56.5kgだったし、一概に折り合いだけの問題じゃ無かったのかも。

 ブルーメンブラットについては懸念が的中。好スタートを決めたにも関わらずそそくさと後ろに下げたのを見てダメだと思った。このレースでは例年ペースが緩く、前につけた馬が有利な傾向が出ているのだが、今年もそのまんまの決着。人気を集めた差し馬が飛ぶのも傾向通り。これらについては自分で調べて事前に知っているのにまんまと引っ掛かった。骨折り損のくたびれ儲け。マジで一遍氏ね、俺!

 アンブロワーズはブルーメンブラット以上に拙い騎乗。最後方から後方馬群の大外を回していてはまず届かない。オープン特別を1つ勝っただけでアドマイヤキッスと同じ56kgを背負わされたのはある意味不運。カタマチボタンは序盤で前に行けず、4コーナーで既に手綱を押してアップアップ。ここまで大敗してしまうとは想定外。小回りで内を突けそうな時にでもまた狙ってみたい。

 ローブデコルテは58kgの酷量とあの調教内容を考えれば5着で上出来。直線に向いた当初は後ろに置かれかけながら、追う度にジリジリと巻き返してきた。まともな斤量でもう少し距離が伸びれば即巻き返しだろう。同馬やキストゥヘヴンの善戦を見る限り、やはり「腐ってもGI馬(鯛)」なんだなぁと思う。


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