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第136回天皇賞・秋(GI)
2007年10月28日(Sun) 東京芝2,000M 3歳以上オープン 定量 (牡・牝)(国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 1 1 メイショウサムソン 牡4 58.0kg 武豊 1.58.4 518kg(0) 1
2   5 9 アグネスアーク 牡4 58.0kg 吉田隼人 1.58.8 2 1/2 430kg(0) 7
3   3 6 カンパニー 牡6 58.0kg 福永祐一 1.58.8 クビ 460kg(-2) 6
4 8 15 ポップロック 牡6 58.0kg O.ペリエ 1.59.0 1 1/4 496kg(-4) 4
5   2 3 コスモバルク 牡6 58.0kg 五十嵐冬樹 1.59.1 クビ 504kg(-3) 11
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:稍重)
ハロンタイム 12.9 - 11.5 - 11.7 - 11.6 - 11.9 - 11.9 - 11.9 - 11.5 - 11.4 - 12.1
上がり 4F 46.9 - 3F 35.0
2コーナー 3,4-(2,11)(1,14)(7,9)12(6,10,16)(5,15)-8,13
3コーナー (*3,4)2(1,11)14(7,9,12)(6,10,16)(5,15)-8,13
4コーナー 3(4,2)(1,11)14(7,9,12)(5,6,10,16)15-(13,8)

■レース回顧 王道競馬で春秋連覇・国内最強を知らしめたメイショウサムソン!
■レース解説

 内枠4頭が好スタート。コスモバルクがそのままハナを奪う。エイシンデピュティ、デルタブルースも前に行く。シャドウゲイトが後から追い上げ、メイショウサムソンは馬なりで5番手。ダイワメジャーは行き切れずその後ろ。アグネスアークも直後に続く。アドマイヤムーンは中団外、ポップロックは後ろから3頭目、チョウサンは最後方待機。コスモバルク先頭のまま直線に向く。メイショウサムソンが内からコスモバルクを交わして先頭。馬場の中央からカンパニー、続いてアグネスアークが追い上げる。しかし前はメイショウサムソンが完全に抜け出し、軽く鞭を入れながら流すような感じでゴール。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。当てに行ったのに外れた。っつーか、バルクとエイシンよれ過ぎ。(^o^;)

 人気を集めた4頭のうちメイショウサムソンだけが内枠で、他の3頭(アドマイヤムーン、ダイワメジャー、ポップロック)はみんな外枠。今年の天皇賞・秋はこれが後々の攻防に大きく関わってきた。まずはスタート。内枠の先行馬が揃って好スタート。ダイワメジャーはおろか、単騎逃げが目されたシャドウゲイトまでが行きそびれてしまった。そして直線。外を回した馬達を待ち受けていた試練とは…。

 コスモバルクがすんなりとハナへ。今回新たにブリンカーを装着してきたデルタブルースが2番手、エイシンデピュティが3番手。みんな内枠。メイショウサムソンはシャドウゲイトに先に行かせて楽々5番手。ダイワメジャーは押し上げて6番手という少々予定外の位置取り。アドマイヤムーンの中団外は良好。ポップロックは後ろ過ぎだろ。何やってんの?

 コスモバルクは先頭で掛かることなく、1,000Mを59秒6で通過。緩い。4コーナーは前日の雨が残る馬場の内を避けての追い上げ。馬場の3分どころより内を通ったのは直線に向いた当初のメイショウサムソンを除けばローゼンクロイツとシルクネクサスの2頭だけ。

 メイショウサムソンが内からコスモバルクを交わしにかかると、コスモバルクは不意に外側へヨレた。ほぼ同じタイミングで馬群の先頭を走っていたエイシンデピュティも外側へ大きく斜行。これによりアグネスアーク、シャドウゲイト、ダイワメジャー、アドマイヤムーンへと波状的に外側へ押されていった。追い上げの勢いに水を差す不利。勿論、先に抜け出したメイショウサムソンには何ら影響が無かった。

 メイショウサムソンは想定以上の圧勝。後方で必死にもがくライバルらを尻目に、軽い脚取りでスイスイ走っていた。残り100Mを残して勝利確定。ラストの軽い鞭は嫌味にすら見えた。昨年の二冠馬で春の天皇賞を制したメイショウサムソン。鞍上はJRA通算3000勝が間近に迫った天才・武豊。まさに「鬼に金棒」。父オペラハウスの超一流馬・テイエムオペラオーに肩を並べる日も近い。

 アグネスアークは直線で馬群をこじ開けて出てきたところをエイシンデピュティに蓋されながら、その蓋をもこじ開けて出てきた。しかも一杯一杯で手応えが残っていないはずなのに、前を走っていたカンパニーに体を並べてゴール寸前で逆転。メイショウサムソンの圧勝の前に霞んでしまったが、アグネスアークも物凄く強い競馬をした。今回は輸送を挟んで馬体重増減なし。いよいよ本格化か。

 カンパニーはすぐ前でコスモバルクにウロチョロされながらも、最終的にコスモバルクの外に持ち出して追撃開始。東京ではいつも直線で前が詰まっていた馬で、今回は早い段階で進路を確保できた分の好走。ラストでアグネスアークに差されたのが余計だが、とりあえず結果が残せて一安心。

 ダイワメジャーはスタートで先を越されたこと、及び4コーナーで大外を回らされた上に不利まで受けたことが響き、ほぼ見せ場なく9着に沈んだ。但し後手を踏まされたのは昨年の覇者としては少々だらしない。次走マイルCSだとしても評価を下げたい。

 アドマイヤムーンも追い上げている最中にダイワメジャーにヨレかかられる不利。しかしエイシンデピュティから直に接触されたアグネスアークが2着している以上、これは言い訳にはならない。夏場も乗り込まれていたメイショウサムソンに対し、アドマイヤムーンは放牧させて前哨戦も使わなかった。直前の併走遅れでおかしいとは思ったが…。

 ポップロックはこのペースでも前に行かなかった。いや、行けなかったのか?ペリエ騎手の鞭捌きは独特なので、勝負服や帽子の色を見るまでもなくどこを走っているか分かる。高々と手を掲げながら鞭を振るう騎手が乗ったその馬は、直線で馬群の後方を走っていた。宝塚記念の3着も大概意味が無かったが、この4着もそれほど価値はない。


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