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第50回有馬記念(GI)
2005年12月25日(Sun) 中山芝2,500M 3歳以上オープン 定量 (混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   5 10 ハーツクライ 牡4 57.0kg C.ルメール 2.31.9 498kg(+2) 4
2 3 6 ディープインパクト 牡3 55.0kg 武豊 2.32.0 1/2 440kg(-4) 1
3 7 14 リンカーン 牡5 57.0kg 横山典弘 2.32.2 1 1/4 474kg(+2) 6
4   2 4 コスモバルク 牡4 57.0kg 五十嵐冬樹 2.32.4 1 1/4 506kg(+6) 10
5   7 13 コイントス 牡7 57.0kg 北村宏司 2.32.5 1/2 550kg(+6) 16
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 7.0 - 11.4 - 11.7 - 12.1 - 12.9 - 13.0 - 12.2 - 11.8 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.4 - 12.1
上がり 4F 47.8 - 3F 35.5
1コーナー 9-16-(4,10)(1,11)14(3,15)13(2,7,6)12-(5,8)
2コーナー 9-(4,16)(10,1)11,14(3,15)(13,6)(2,7)12-(5,8)
3コーナー(2周目) 9(4,16)(10,1)(14,11)(3,15,6)(13,2,7,12)(5,8)
4コーナー(2周目) (9,*4)-(14,16,10)(1,6)(3,2,11)(15,7)(13,8)5,12

■レース回顧 意表を突く先行策・有馬の中心で最強を叫ぶハーツクライ!
■レース解説

 オースミハルカが大外から先頭を窺うも、タップダンスシチーが譲らずハナを奪う。ハーツクライが早めに好位へ取り付く。少し離れてリンカーンが追走。ゼンノロブロイは中団内、その外にデルタブルースがつける。ディープインパクトは後方待機。3コーナーを過ぎた辺りでコスモバルクがオースミハルカを交わして2番手に上がる。ハーツクライもこれを前に見る形で進出。ディープインパクトが大外を馬なりで上がっていく。タップダンスシチーとコスモバルクが並んで直線に向く。直後からリンカーンとハーツクライが加わって前は4頭の競り合いになり、ハーツクライが抜けて単独先頭。大外を立ち回ったディープインパクトが確実に迫るも、ハーツクライがこれを抑えてゴール。


■レース回顧

 ハズレ。今年の締めは2着−3着でした。ヽ(´ー`)ノ

 「天皇賞、JCの反省を踏まえて乗り方を変えようと思っていました。やはり中山は府中とコース形態が違いますから前で競馬をする形になったんです。ハーツクライ自体、真面目な馬ですからどのポジションでも十分力を発揮できると感じていました。」(ルメール騎手)

 ハーツクライはディープインパクトを追いかけるのではなく、自ら進んで前に出るというルメール騎手の発想が嵌った。勝つために最善を尽くすというのは騎手として当然の責務だとしても、それを実現するために追い込み馬を先行させるというのは勇気が要る。天皇賞秋、ジャパンCと僅か2戦に騎乗しただけで馬の従順さを感じ取るというのも素晴らしいセンスだ。

 ディープインパクトはスタートから後ろに下げ、道中外に出して捲り気味に上がっていくというのはいつもと同じ。馬なりのまま直線を迎えた時点では楽勝かと思ったが、先に抜け出したハーツクライだけは捉えられなかった。今回ばかりは勝った相手を賞賛する他に無い。ラストにかけて確実に詰め寄っていた辺りは流石。

 リンカーンは4コーナーを虎視眈々と立ち回り、直線に向いたところでハーツクライに併せていった。どちらか先に抜け出していてもおかしくない状況から、ハーツクライが僅かに早くトップスピードに乗った。リンカーンはこの直後に進路が狭まるロス。内容的には惜しい敗戦。

 コスモバルクは昨年の有馬記念以来久々に手綱を取った五十嵐騎手の指示に従い、好位の内で綺麗に折り合っていた。3コーナーを過ぎたところで自分から動き、直線を迎えたところでタップダンスシチーを悠々捉えてきた。力負けとはいえ、このところの不振を思えば大健闘。この落ち着きが常にあれば良いのだが。

 ゼンノロブロイはスタートで他馬と接触して後方からの競馬。内でじっと我慢する作戦は実らなかった。ただ勝負どころでデザーモ騎手の手がせわしなく動いており、仮に上手く立ち回ったとしても勝ち目は無かったと思う。

 デルタブルースは中団からの競馬。直線に向くところでヘヴンリーロマンスに割り込まれて後ろに下がる場面があったとはいえ、全体的に受けに回り過ぎた印象がある。ステイヤーズSからの臨戦過程が振るわないのは傾向通り。

 タップダンスシチーは先行争いを無難に乗り切り、道中でラップを落とす逃げが出来ていたが、コスモバルクに捕捉されてからは何の抵抗も示せなかった。やはり競争馬としてのピークは過ぎていたようだ。8歳の暮れともなれば無理もない。


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