HOME > 重賞回顧 > 第48回サンケイスポーツ杯阪神牝馬S

第48回サンケイスポーツ杯阪神牝馬S(GII)
2005年12月18日(Sun) 阪神芝1,600M 3歳以上オープン 別定 (牝)(混)(特指)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 5 5 アドマイヤグルーヴ 牝5 57.0kg 武豊 1.34.5 478kg(+8) 2
2 3 3 マイネサマンサ 牝5 55.0kg 安藤勝己 1.34.6 1/2 486kg(+2) 4
3   8 10 レクレドール 牝4 55.0kg O.ペリエ 1.36.6 クビ 456kg(+4) 3
4 2 2 ラインクラフト 牝3 56.0kg 福永祐一 1.35.1 3 466kg(+2) 1
5   7 9 スナークスズラン 牝6 55.0kg 安藤光彰 1.35.2 1/2 514kg(+10) 9
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 13.4 - 11.4 - 11.5 - 11.5 - 11.0 - 11.5 - 11.7 - 12.5
上がり 4F 46.7 - 3F 35.7
2コーナー 2(6,9)(1,8)(3,5)(4,10)-7-11
3コーナー 2-(6,9,8)3(1,5)(4,10)-7-11
4コーナー 2-(8,5)(3,10)9,4(6,1)=7-11

■レース回顧 ヒロインよ永遠なれ・去り際を鮮やかに決めたアドマイヤグルーヴ!
■レース解説

 ラインクラフトが好スタートからそのまま先頭に立つ。2番手にオースミコスモ、スナークスズランが並ぶ。ライラプスは一旦引く形。アドマイヤグルーヴは中団外、マイネサマンサがその内で待機。ラインクラフトが快調に飛ばし、単独先頭のまま3コーナーをカーブ。アドマイヤグルーヴが一気に動いて2番手集団の一角まで進出。ラインクラフト先頭で直線を迎えるが、既にアドマイヤグルーヴが直後まで接近。アドマイヤグルーヴがラインクラフトを馬なりで交わして先頭に替わる。ラインクラフトは一杯。外からレクレドール、内からマイネサマンサが抜けてくる。接戦の2番手争いを尻目にアドマイヤグルーヴが押し切る。


■レース回顧

 ハズレ。断然人気馬を目標にするユタカは買い、と…。φ(..)メモメモ

 下半期の牝馬路線では武豊騎手に散々振り回された。ローズSに始まり、秋華賞、エリザベス女王杯、阪神ジュベナイルフィリーズ、そして今回。いずれも軸にした時に飛ばれ、軸から外した時に勝たれた。ファンタジーSこそ思惑が一致したがこれは稀な事例。これだけ裏ばかり引かされると正直泣きたくなる。次こそ表を引けるように、ここでまとめて事後分析してみる。

 前述した5つのレースのうち、武豊騎手が勝ったレースはいずれもラインクラフトが1番人気で、武豊騎手は次点評価の馬に騎乗していた。一方、武豊騎手が「溜め殺した」レースはいずれも自身の馬が1番人気だった。ちなみにNHKマイルCではラインクラフトが2番人気で、武豊騎手は1番人気馬に騎乗していた。これらは偶然なのだろうか。総括すると、目標となる強い馬がいるレースで買い、混戦の中で押し出された感じのレースで外すようにすれば溜め殺しに付き合わされずに済むようである。

 しかしアドマイヤグルーヴの一分の隙も無い走りを見せられるとそうとも言っていられない。ラインクラフトが先頭に立ってくれたのはともかく、勝負は3コーナー過ぎからの進出で決まったようなものだった。ゴール後、武豊騎手は首筋をポンポンと叩いた後、たてがみをなでるいつもと違う仕草をみせた。勝利インタビューではいつも以上に感情がこもっていた。この勝利は何か格別なものがあったに違いない。

 ラインクラフトはハナを奪ったといえど掛かるような素振りはなく、道中のペース配分もこの上なく上手く行った。ただ今回は後続(特にアドマイヤグルーヴ)に寄られるのが早かった。拍子抜けするほどアッサリ交わされ、レクレドールとマイネサマンサにも無抵抗で追い抜かれていった。パドックでGCの解説者から冬毛が指摘されていたように、馬がお休みモードに入っていたのかもしれない。

 マイネサマンサは道中馬混みに入れて折り合っていた。直線では進路が制約された影響を微塵も見せず、レクレドールとの一騎打ちを制して2着。潜在能力は既に重賞級で、今後も短距離路線で開花を見届けたい。

 レクレドールはアドマイヤグルーヴの後を追いかける形で直線に向き、ほぼ追い通しながら確実に伸びた。マイネサマンサがすぐ内から追い上げてきたため、ペリエ騎手は追い辛そうだった。ライラプスはスタートしてからすぐポジションを下げ、3コーナーからの進出も遅れた影響で大外を回らされ完敗。期待していたのと正反対の内容で、コメントのしようがない。

 それにしてもコスモヴァレンチは酷い。シンコールビーのほうがもっと酷いことになっているが、こちらは既に終わっているので仕方ない。コスモヴァレンチは直線で全く追っていなかった。正面からの映像を見れば一目瞭然。シンコールビーですら鞭が入っていた。おそらく陣営から「今回は追わなくていい」と指示されていたはず。追えないなら初めからレースに出すな。僅かな可能性を信じてお金を賭けている人がいることを忘れないでほしい。


■このレースの展望へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.