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第22回マイルチャンピオンシップ(GI)
2005年11月20日(Sun) 京都芝1,600M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   3 5 ハットトリック 牡4 57.0kg O.ペリエ 1.32.1 496kg(+6) 3
2   6 12 ダイワメジャー 牡4 57.0kg C.ルメール 1.32.1 ハナ 524kg(+4) 4
3 1 1 ラインクラフト 牝3 54.0kg 福永祐一 1.32.3 1 464kg(-2) 2
4   4 8 ダンスインザムード 牝4 55.0kg 北村宏司 1.32.3 クビ 472kg(+4) 5
5   5 9 バランスオブゲーム 牡6 57.0kg 木幡初広 1.32.4 クビ 476kg(+6) 13
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.2 - 10.6 - 11.4 - 11.5 - 11.4 - 11.5 - 11.3 - 12.2
上がり 4F 46.4 - 3F 35.0
3コーナー (*4,12)(9,11)8(6,18)-3,1-(2,16)5,7(15,13)14-10
4コーナー 4,12(9,11,8)(6,18)(3,1)-(2,16)5(7,13)(15,14)-10

■レース回顧 聖剣の三連覇霧散・世代交代告げる豪脚炸裂ハットトリック!
■レース解説

 ローエングリンが先行争いを制してハナに立つ。タニノマティーニ、ダイワメジャー、バランスオブゲームも差がなく続く。ダンスインザムードは先行集団の直後につける。ラインクラフトは中団前で落ち着く。ハットトリックは中団外を追走。サイドワインダーを挟んでデュランダルは後方から3頭目を進む。ローエングリン先頭のまま直線に向く。2番手をキープし続けていたダイワメジャーがローエングリンを捉えて先頭に替わる。内バランスオブゲーム、外ダンスインザムードを交えて競り合うも、大外からラインクラフト、更にハットトリックが接近。ハットトリックが俄然加速、先に抜け出ていたダイワメジャーを僅かに交わす。


■レース回顧

 ハズレ。自信の軸がぶっ飛び、要らんと切った馬が勝つ。・゜・(ノД`)・゜・もうだめぽ

 ダイワメジャーがローエングリンを執拗にマークし続けたためかペースが緩まず、1,000M通過は57秒1と過去10年では2番目のハイペース。勝ち時計1分32秒1はコースレコードタイで、本レースでは'00年アグネスデジタルの1分32秒6をコンマ5秒も更新する文句なしのレースレコードとなった。

 展望ではPCIを用いて色々と理屈をこねてみたが、結果は前走でスローな流れに嵌っていた馬が軒並み上位を占めた。今年の天皇賞秋が極めて異質な流れだったことをもっと認識しておくべきだった。しかしデュランダル軸でも外れるとは…。今なら全通り買っても外す自信がある。来週のジャパンカップはゼンノロブロイから馬連総流しを買ってみます。

 ハットトリックはスタートで出遅れたがその後無理なく押し上げて馬群の外を追走。直線に向いた時点ではかなり後ろで、届くかどうか半信半疑だった。脚色が目立ち始めたのはラスト1ハロンを切ってから。ダイワメジャーと内外離れた入線は、ハットトリックが僅かに前に出ていた。京都で3戦3勝、切れ味ならデュランダルにも引けを取らないことは重々承知だったが…。

 ダイワメジャーはローエングリンに鈴をかけ、その後の競り合いを制して際どい2着。コイツはつくづく分からん馬で、無印にするとよく走る。無印に至る経緯は「喉鳴り」。前走も横山典弘騎手が喉鳴りを指摘していたのでペースが速くなるここはキツイと判断したのだが。ダービー卿CTを1分32秒3で勝っており、時計勝負は歓迎だったようだ。

 デュランダルはハットトリックと位置取り的にはあまり変わらないところを走っていた。いつも通り惜しげもなく外を回し、直線で一気に突き抜けるはずが、差が一向に埋まらない。今回も上がり最速の脚を使っており、持ち時計も更新していることからベストは尽くせたはず。時計が速過ぎたことに加え、前につけた馬が止まらなかったというのが敗因に挙げられるだろうが、それでも8着は負け過ぎ。

 ラインクラフトは積極策を採らず、馬なりで中団を進んでいた。決して置かれていたわけではなく、その証拠に福永騎手は手綱を短く持って締めていた。3コーナー下りからじわじわ進出、若干外を捲る形で直線に向き、余裕を持ってスパート。前方で先に抜け出たダイワメジャー、自身より後方から凄い脚を使ったハットトリックには敵わなかったが、中団から追い上げての3着は想定以上。

 今開催より仮柵を設けたBコースを使用しているが、馬場の内側は荒れ放題。ハットトリック、ラインクラフトは外を通って内の各馬を追い抜いていった。ただ先に抜け出したのは内を通った馬であり、その中でもダイワメジャーは内から2頭目のところを走っていた。このレースの直前に行われた古都Sでは最内を突いたアドマイヤフジが差し切りを演じており、見た目とは裏腹に内外の違いは殆ど無いようだった。

 内を通った馬はダイワメジャーが2着した他、ダンスインザムードが4着、バランスオブゲームが5着。バランスオブゲームは手応えが無くなっており完敗の内容。ダンスインザムードはダイワメジャーに並んだところから前に行けなかった。ダイワメジャーとの差はそのまま持ち時計の差となって現れたようだ。

 アドマイヤマックスは内を意識して追われたが、デュランダルと同じく伸びを欠いた。前走でも目一杯だったのに、ここでも極限の時計を問われてはひとたまりもない。武豊騎手はこれで同レース勝ちなしの16連敗。

 サイドワインダーは勝負どころで完全に置かれていた。ダイワメジャーを楽々差し切った関屋記念と今回のラップを見比べてみると、関屋記念では丁度勝負どころでペースが緩んでいた。時計は問題なかったとして今回の敗因を探るとするならば、溜めが作れなかったということにありそうだ。


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