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第22回マイルチャンピオンシップ(GI)
2005年11月20日(Sun) 京都芝1,600M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ラインクラフト 90 桜花賞で速力証明。抜け出てからも決め手使える。
2 アドマイヤマックス 93 前走久々で速い時計こなす。地力なら負けていない。
2 3 ウインラディウス 91 前走心持ち前につけて快勝。今回相手強化が微妙。  
4 ローエングリン 95 マイペース逃げ可能。平均ペースに落とせれば妙味。  
3 5 ハットトリック 92 前走上がり最速もジリジリ。突き抜けるまでは疑問。  
6 ビッグプラネット 86 前走なかなかの粘り示す。ただ勝ち負けまでは辛い。  
4 7 アズマサンダース 90 同コース重賞勝ちあるが一線級相手では荷が重い。  
8 ダンスインザムード 95 一旦吹っ切れて立ち直る。但し前走は展開向いた感。  
5 9 バランスオブゲーム 94 いつも肝心なところで脚が上がる。ここも善戦まで。  
10 マイネルハーティー 87 無策の最後方待機。末脚強力でも信頼性は低い。  
6 11 タニノマティーニ 90 前走内容良好も同型競りかけて来ずの展開嵌る。  
12 ダイワメジャー 93 限度を超えると喉鳴り再発。踏ん張りが利くかどうか。  
7 13 サイドワインダー 94 前走早めに追い出して僅差。末脚堅調で期待可。
14 デュランダル 98 相変わらず凄まじい脚を使う。衰えなく今年も最有力。
15 テレグノシス 93 前走付いて回るだけ。巻き返し図るも反応は鈍い。  
8 16 キネティクス 91 前走仕掛け遅れ。さほど負けてないがここ相手強い。  
17 リキアイタイカン (出走取消) 
18 アルビレオ 91 差脚あるがこの中に入ると目立つところなく埋没。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 指数計算からも示される突出した末脚・やはり只者ではなかったデュランダル
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【連対馬の前走成績とPCI一覧(過去10年)】
年度 着順 馬名 前走 前走PCI 本走PCI
'95年 1着 トロットサンダー アイルランドT(東京芝1,600M)1着 50.4 49.2
2着 メイショウテゾロ スワンS(京都芝1,400M)9着 40.5 47.5
'96年 1着 ジェニュイン 天皇賞秋(東京芝2,000M)14着 52.0 43.4
2着 ショウリノメガミ アイルランドT(東京芝1,600M)1着 56.7 51.4
'97年 1着 タイキシャトル スワンS(京都芝1,400M)1着 48.2 38.4
2着 ビッグサンデー アイルランドT(東京芝1,600M)2着 50.9 35.7
'98年 1着 タイキシャトル ジャックルマロワ賞(仏国芝1600M)1着 39.1
2着 キョウエイマーチ 秋華賞(京都芝2,000M)2着 47.0 31.8
'99年 1着 エアジハード 天皇賞秋(東京芝2,000M)3着 45.7 49.7
2着 キングヘイロー 天皇賞秋(東京芝2,000M)7着 45.2 50.3
'00年 1着 アグネスデジタル 武蔵野S(東京ダ1,600M)2着 41.2 49.9
2着 ダイタクリーヴァ 富士S(東京芝1,600M)3着 48.1 47.9
'01年 1着 ゼンノエルシド スプリンターズS(中山芝1,200M)10着 38.4 52.5
2着 エイシンプレストン 毎日王冠(東京芝1,800M)1着 47.3 56.8
'02年 1着 トウカイポイント 富士S(中山芝1,600M)5着 50.5 50.5
2着 エイシンプレストン 天皇賞秋(東京芝2,000M)8着 51.8 51.3
'03年 1着 デュランダル スプリンターズS(中山芝1,200M)1着 55.7 58.5
2着 ファインモーション 毎日王冠(東京芝1,800M)7着 44.3 53.9
'04年 1着 デュランダル スプリンターズS(中山芝1,200M)2着 42.0 55.9
2着 ダンスインザムード 天皇賞秋(東京芝2,000M)2着 52.3 51.2

 PCI(Pace Change Index、ペースチェンジ指数)とは上がり3ハロンの位置を分岐点とし、その前後の走破タイムからそれぞれ速度を計算してその比を表したものをいう。数値が約50で前後半が同一程度のペースになり、それより小さい値だと後半の速度が低下、大きい場合は速度が速くなったことを意味する。

 例えば、同じ「差し」という脚質で好走した場合でも、PCIが50を越えていればそれはスローペースで差したと言えるし、50未満だったら差したといってもバテているわけで、実際には他の前にいた馬がさらにバテて結果的に差しという脚質になったと判断できる(以上、TARGET frontierのヘルプより抜粋)。

 マイルCSの連対馬について、前走とマイルCSにおけるPCIを見てみると次のような傾向がみられる。
  1. 前走PCIは50以下か50をやや上回る程度であることが望ましい。
  2. マイルCSで問われるPCI適性は50前後である。
 マイルCSの1,000M通過ラップは例年57〜58秒と速いことからしても、直前で出来るだけ速い流れを体得していることが望ましいようである。


【出走馬の前走成績とPCI一覧】
馬名 前走 上がり3F 前走PCI
ラインクラフト 秋華賞(京都芝2,000M)2着 34.7 53.9
アドマイヤマックス スプリンターズS(中山芝1,200M)3着 33.4 50.6
ウインラディウス 富士S(東京芝1,600M)1着 34.0 53.2
ローエングリン 安田記念(東京芝1,600M)17着 36.7 36.4
ハットトリック 天皇賞秋(東京芝2,000M)7着 32.6 72.6
ビッグプラネット スワンS(京都芝1,400M)5着 35.9 39.4
アズマサンダース 府中牝馬S(東京芝1,800M)12着 33.8 62.2
ダンスインザムード 天皇賞秋(東京芝2,000M)3着 33.3 66.2
バランスオブゲーム 天皇賞秋(東京芝2,000M)11着 33.8 63.6
マイネルハーティー スワンS(京都芝1,400M)4着 33.7 57.6
タニノマティーニ 富士S(東京芝1,600M)2着 34.5 49.5
ダイワメジャー 毎日王冠(東京芝1,800M)5着 33.8 60.4
サイドワインダー スワンS(京都芝1,400M)2着 35.1 45.6
デュランダル スプリンターズS(中山芝1,200M)2着 32.7 57.3
テレグノシス 天皇賞秋(東京芝2,000M)11着 32.8 71.8
キネティクス 富士S(東京芝1,600M)3着 34.0 53.8
リキアイタイカン (出走取消)
アルビレオ 富士S(東京芝1,600M)4着 34.0 54.4

 今年の天皇賞秋は1,000M通過が62秒4と稀に見るスローで、参戦馬のPCIは軒並み60を超えている。エリザベス女王杯こそ天皇賞秋に参戦したスイープトウショウが勝ち、アドマイヤグルーヴが3着したが、オースミハルカの大逃げでペースも落ち着いていたし、そもそも距離が違う。ハットトリックダンスインザムードバランスオブゲームテレグノシスはペースに戸惑いをみせるとみて全て消してみる。

 3連覇がかかるデュランダルの前走PCIは57.3。一昨年55.7、昨年42.0で、この3年では最も高い。ただ同馬が過去2年マイルCSで記録したPCIはそれぞれ58.5、55.9と歴代勝ち馬(41.2〜50.5)に比べて高めとなっている。ここではスプリンターズSというハイペース必至のレースで高いPCIを記録している点に着目すべきだろう。

 ラインクラフトは前走が及第点に過ぎないが、桜花賞時のPCI49.4を信頼。ちなみに昨年2着したダンスインザムードが桜花賞でマークしたPCIは53.6。他では上がり(33秒台)とPCI(50前後)のバランスが取れているアドマイヤマックス、前走低めのPCIで善戦したサイドワインダーが有力。

 タニノマティーニは過去10年で1連対('95年1着トロットサンダー)に過ぎない重賞未勝利がネックだが、上がりとPCIのバランスが良く、引き続き好走しても驚けない。他ではPCIが低くなった時(前崩れが起こった時)に突っ込んでくるリキアイタイカンも一発候補。

◎デュランダル
○ラインクラフト
▲アドマイヤマックス
△サイドワインダー


■馬券構築

 デュランダルから馬単流し。

[馬単] デュランダル→ラインクラフト 50%
[馬単] デュランダル→アドマイヤマックス 30%
[馬単] デュランダル→サイドワインダー 20%


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