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第131回天皇賞・春(GI)
2005年5月1日(Sun) 京都芝3,200M 4歳以上オープン 定量 (牡・牝)(国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   5 10 スズカマンボ 牡4 58.0kg 安藤勝己 3.16.5 484kg(+2) 13
2   8 17 ビッグゴールド 牡7 58.0kg 和田竜二 3.16.7 1 1/2 466kg(+2) 14
3   7 13 アイポッパー 牡5 58.0kg 藤田伸二 3.16.7 ハナ 446kg(-8) 4
4   2 4 トウショウナイト 牡4 58.0kg 武士沢友治 3.16.7 ハナ 478kg(-4) 10
5   8 16 ハーツクライ 牡4 58.0kg 横山典弘 3.17.1 2 1/2 492kg(+2) 8
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:小雨、馬場:良)
ハロンタイム 13.3 - 12.1 - 12.3 - 12.6 - 12.5 - 12.6 - 11.7 - 12.9 - 12.5 - 12.3 - 12.4 - 12.3 - 12.1 - 11.6 - 11.4 - 11.9
上がり 4F 47.0 - 3F 34.9
1コーナー 7-17(1,9,8)18-(2,14)-15(10,13)3,4(12,6,16)5,11
2コーナー 7-17(9,8)1,18-(2,14)-15,13(10,3,16)(4,12)(5,6)-11
3コーナー(2周目) 7-17,9(1,8)18(2,14)13(10,12,15)(3,16)(4,5,6)11
4コーナー(2周目) 17,7(1,9,8)(13,18)(2,10,12,14,15)(4,3,5)(6,16)11

■レース回顧 主役不在の春盾争奪戦・スズカマンボが混戦制す!
■レース解説

 ザッツザプレンティが出を窺うも、外からビッグゴールドが交わしてハナに立つ。ブリットレーンもこれに続く。シルクフェイマス、アクティブバイオ、マイソールサウンドも前に行く。スズカマンボはこれら先行集団の直後につける。ヒシミラクルが坂の下りで前に行く。マカイビーディーヴァは中団待機。アイポッパー、リンカーンは後方を追走。ビッグゴールドがスタンド前を快調に飛ばして通過。そこへシルクフェイマスが一気に接近して先頭に替わる。チャクラ、ヒシミラクルもビッグゴールドに接近する構え。3コーナーの下りで後続各馬が密集。ビッグゴールドが4コーナー手前でシルクフェイマスを交わして敢然先頭。ザッツザプレンティが真っ先に続くも、その両脇から内スズカマンボ、外アイポッパーが伸びてビッグゴールドを追撃。直後からトウショウナイトも鋭く迫る。以降は離れて4頭の争い。スズカマンボが力強く抜け出す。


■レース回顧

 超ハズレ。なんだこりゃ。想定の斜め上を行く結果にワロタ。(゚∀゚)

 近年の淀の長距離戦の荒れ方は半端ではない。マイネルデスポットが2着に残った菊花賞辺りから万馬券決着がデフォルトになりつつある。私の本線は何と16着−18着。裏ワイド的中(笑)。もはや予想するだけ時間の無駄。回顧するのも時間の無駄のような気がするが、毎回やっていることなのでめげずにやってみる。

 スズカマンボの好走要因は2つ。まずスタートからゴールまで一貫して最短距離を通っていること。4コーナーでは後続馬が軒並み外を回す中で最内から手際良く抜けてきた。次に直線だけの瞬発力勝負になったこと。上位にやってきた馬はビッグゴールドを除いて皆差してきた馬で占められている。「内で脚を溜めていた差し馬が来た」という説明で納得するしかない。

 ただ上記で納得してしまうと、今度はビッグゴールドの好走が説明できない。何故なら同馬は逃げて2着に残っているからである。1コーナーを回るところでシルクフェイマスに抜かれているように、決してマイペースで逃げられたわけではない。それにも関わらず、直線に向くまでにシルクフェイマスを力で抜き去っている。余程調子が良かったのだろう。

 昨年のイングランディーレの逃げが鮮やか過ぎて、単騎逃げ濃厚のビッグゴールドに連想買いを入れた人も多かったと思うが、スズカマンボとセットでしっかり買えたかと言われれば苦しいところ。ビッグゴールドが前走でスズカマンボを下しているということまで読まなければならないというのはかなりシビアだ。まさに「灯台下暗し」である。

 3着にはアイポッパーが入った。スズカマンボとは僅かながらも決め手の差が出た。人気どころで上位にやってきたのは同馬ぐらい。強豪相手に通用したのは評価したい。大崩れがないので常に人気を集めるパターン。馬連ベースで買うとトリガミの確率が高いので、出来れば3連ベースで買いたい馬である。

 トウショウナイトの好走はある程度は想定済みだったが、直線一気で前3頭を捉えかけた内容は想定以上。これまでと同様、鞭が入る度にぐんぐん加速する様は感動すら覚える。実はとんでもなく強い馬かもしれない

 5着以下は少し離れた。ハーツクライやマカイビーディーヴァ辺りはよく伸びたが、外を回った分だけ内の各馬に遅れをとった。リンカーンは仕掛けが遅過ぎて詰め切れず。マイソールサウンドはGIになると自分の競馬が出来なくなる。サンライズペガサスは一瞬切れかかったがあえなく沈没。息の長い脚を要求される京都コースは鬼門のようだ。ザッツザプレンティはビッグゴールドを追いかけて逆に潰れてしまった。これは何とも情けない。

 ヒシミラクルはスタート直後から妙に浮き足立っていた。1コーナーを過ぎたところで抑え切れない感じでチャクラについていったのを見てこりゃダメだと思った。いつも通り坂下でスパートをかけて直線に向いたがそれまで。得意の舞台でまさかの16着。まだまだ叩き足りないのだろうか。

 シルクフェイマスはまさかのシンガリ負け。少しでも馬場が湿ったらダメというのはちょっと極端過ぎ。1コーナー過ぎでビッグゴールドを制して前に出た点については、あの場面で積極的に仕掛けても意味がなく、馬が勝手に行ってしまったという解釈が一般的だろう。これで終わってしまうような馬ではないと思うが、2戦続けての大敗でメンタル面での疲弊が気になる。


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