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第65回桜花賞(GI) 2005年4月9日(Sun) 阪神芝1,600M 3歳オープン 定量 (牝)(指定) |
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着 | 印 | 枠 | 馬 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 体重(増減) | 人気 |
1 | ◎ | 8 | 17 | ラインクラフト | 牝3 | 55.0kg | 福永祐一 | 1.33.5 | − | 454kg(-6) | 2 |
2 | 4 | 7 | シーザリオ | 牝3 | 55.0kg | 吉田稔 | 1.33.5 | アタマ | 454kg(-2) | 1 | |
3 | 5 | 9 | デアリングハート | 牝3 | 55.0kg | M.デムーロ | 1.33.6 | クビ | 418kg(+2) | 10 | |
4 | 7 | 15 | エアメサイア | 牝3 | 55.0kg | 武豊 | 1.33.9 | 1 3/4 | 462kg(+4) | 3 | |
5 | 3 | 6 | ダンツクインビー | 牝3 | 55.0kg | 小牧太 | 1.34.0 | 3/4 | 474kg(-6) | 14 |
■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良) |
ハロンタイム 12.2 - 10.4 - 11.2 - 12.3 - 11.9 - 12.0 - 11.5 - 12.0 上がり 4F 47.4 - 3F 35.5 2コーナー (10,*16)-(1,9,17)(2,7,11,12)(13,14)(5,6,15)(3,8)4,18 3コーナー 16-(10,9)(1,17)(2,11,12,14)6(7,13,15)-8(5,4)3,18 4コーナー 16-(10,9)(1,11,17)(6,12,14)(2,7,15)(5,13,8)(3,4,18) |
■レース回顧 蕾の頃の雪辱・勝つための施策に応えたラインクラフト! |
■レース解説 テイエムチュラサン、デアリングハートが抜け出たところへ外からモンローブロンドが進出。テイエムチュラサンとモンローブロンドが競り合って先頭を行く。3馬身離れてデアリングハートとアドマイヤメガミが追走。その後方にラインクラフトがつける。シーザリオは中団やや後方の内を進む。エアメサイアはその外から徐々に進出の構え。エイシンテンダーがその2馬身後方を追走。最後方はショウナンパントルとエリモファイナル。モンローブロンドが単独先頭で直線に向く。2番手集団からデアリングハートが持ったままの手応えで進出。モンローブロンドを交わしたところで外からラインクラフトが接近。暫くの併走からラインクラフトが抜け出す。ゴール前でシーザリオに猛追されるも僅かに凌ぎ切る。 ■レース回顧 紐抜けハズレ。現地で声を張り上げてラインクラフトを応援できただけでも良しとしておこう。(・∀・) ラインクラフトは前2頭が飛ばしにかかったところで早々にポジションを上げて5番手をキープ。追走で気乗りの悪いところをみせる馬だが、今回はそのような気配無し。勝負どころでは前が空いている状態で、馬場の3分どころを上手く立ち回れた。阪神ジュベナイルフィリーズは追い詰めたところがゴール。そこでの教訓は後方から外を回すのはロスになるということ。ではロスを無くすためにはどうすれば良いか。福永騎手は良く分かっていた。早目の競馬から力で捻じ伏せた内容は優秀で、距離が伸びるオークスでも主役の座は揺るがないだろう。 シーザリオは楽に先手を採れる位置にいながら、成り行きに任せる形で後ろへ下げた。中団の内という一見して不効率な位置取りで脚を温存。直線に向いたところでは当然のように前がごった返していたが、次第にバラけだした馬群を捌いて一気に抜け出してきた。元々長距離向きと考えていただけに、オークスではラインクラフトを逆転できるかもしれない。 ちなみにシーザリオはスローの経験のみでは追走でフェードアウト、という私の見解を良い意味で裏切ってくれた。「○○の経験が無い=○○をこなせない」というのは見事な詭弁。過去にも似たような詭弁で獲れるレースを幾つも逃してきた。このような失敗は今回で終わりにしたい。 デアリングハートは前走のリプレイを見ているような乗り方。前を射程圏内に収める形で追走し、直線でモンローブロンドの脚色を見計らって抜け出したが、ラインクラフトに交わされるところまでも同じだったのは無念としか言えない。いつも善戦止まりというキャラはシーイズトウショウやアズマサンダースにそっくり。いずれもオークスでは距離の壁に当たっていた。 エアメサイアは中団外からそのまま外を回すという力づくの競馬。前述したロスを甘受したこともあるが、前3頭から2馬身弱離れてのフィニッシュが同馬の実力を物語っていると言ってしまっても差し支えない。使った脚(上がり3ハロン)はラインクラフト、エイシンテンダーに並んで4位タイの34秒7(最速はシーザリオの34秒4)。 エイシンテンダーはスタート直後から徐々に遅れ出した。これはシーザリオが控えたのとは性質が異なる。率直に言えばついて行けなかったということ。無策で大外へ持ち出した時点で勝負は決していた。直前追い切りでの動きが余りに緩慢過ぎたのが気になっていたので、この敗戦は比較的冷静に受け止められた。グリーンチャンネルで追い切り内容を見るようになってから約2年。何となくだが危ない馬を察知できるようになってきたかもしれない。 ライラプスは前2頭が作り出した「魔の桜花賞ペース」に翻弄され、中団馬群の一角を追走するだけに終始。4コーナーで後続に次々抜かれてしまっては挽回不可能。俊敏な動きを欠くのはいつものことで、やはりダートに行ったほうが良さそうだ。ペニーホイッスルもライラプスと同じような負け方。敢えて深くは追及しない。 阪神ジュベナイルフィリーズでラインクラフトに先着したショウナンパントルとアンブロワーズは共に大敗。ショウナンパントルはスタート直後から覇気が感じられず、直線に向いたところでもまだ最後方では届くものも届かない。アンブロワーズは追走こそ悪くなかったが直線半ばで力尽きて沈没。いずれも太めを解消していたが、牝馬にとってデリケートな時期の大幅な馬体減は感心しない。関東勢が軒並み二桁着順に沈んだのも牝馬特有の理由からか。 |