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第53回阪神大賞典(GII)
2005年3月20日(Sun) 阪神芝3,000M 4歳以上オープン 別定 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   7 8 マイソールサウンド 牡6 58.0kg 本田優 3.06.2 472kg(-6) 6
2 1 1 アイポッパー 牡5 57.0kg 藤田伸二 3.06.3 クビ 454kg(-10) 1
3 4 4 リンカーン 牡5 58.0kg 福永祐一 3.06.3 ハナ 478kg(+18) 3
4 8 9 サクラセンチュリー 牡5 58.0kg 武幸四郎 3.06.6 2 504kg(0) 2
5   3 3 ウイングランツ 牡5 57.0kg 松岡正海 3.06.8 1 1/4 498kg(+4) 5
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:良)
ハロンタイム 12.8 - 11.7 - 11.6 - 11.9 - 12.4 - 12.9 - 13.1 - 13.5 - 12.6 - 13.2 - 12.9 - 12.6 - 11.5 - 11.4 - 12.1
上がり 4F 47.6 - 3F 35.0
1コーナー 7=10(2,8)1(5,4)6(3,9)
2コーナー 7=(10,8)(2,1)-(5,4)6(3,9)
3コーナー(2周目) 7-(10,8)(2,1)(5,4,6)(3,9)
4コーナー(2周目) (*10,8)(7,1,4)(2,5)(3,9)6

■レース回顧 掴み所のない馬・マイソールサウンドが春盾前哨戦を制す!
■レース解説

 テイエムイットーが押してハナに立つ。ピサノクウカイが単独2番手。エプソムボス、アイポッパー、マイソールサウンドと続く。ピサノクウカイとその他9頭が分かれて1周目スタンド前を通過。リンカーンは中団追走、サクラプレジデントとウイングランツは後方待機。向こう正面半ばを過ぎた辺りから後方各馬がテイエムイットーとの差を徐々に詰めにかかる。ピサノクウカイ、マイソールサウンドがテイエムイットーを交わして直線に向く。2頭の追い比べからマイソールサウンドが前に出る。直後からはアイポッパーとリンカーンが並んで進出。マイソールサウンドがもう一伸びをみせ、詰め寄ってきた2頭を僅かに凌ぎ切る。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。実績あるのにいつも人気薄。スマートボーイみたいな奴だな…。(´・ω・`)

 '02年中日新聞杯(2人気)、'03年京都金杯(8人気)、'04年京都金杯(9人気)、'04年読売マイラーズC(3人気)、そして今回の阪神大賞典。マイソールサウンドは重賞5勝がいずれも1番人気ではない。更に調べてみると、生涯通じて一度も1番人気になったことがないということが判明。ダート重賞で穴を開けまくったスマートボーイですら初重賞制覇('00年アンタレスS)は1番人気だった。

 マイソールサウンドは元々折り合いに不安がある馬で、長距離では無駄にスタミナを浪費してアウトだろうとみていたが、好位の一角で普通に追走できていた。逃げ馬を早めに捉え、後続がやってくる前に突き放すというのは並大抵の馬には出来ない芸当。「マイルも長いところも勝つように、掴み所のない馬です」と評したのは、他でもなく本田騎手である。

 アイポッパーはマイソールサウンドを直後から追い上げていったが、直線に向いた途端に突き放されてしまった。すぐに追撃に移ったものの、内にモタれて上手くいかない。体勢を立て直しつつ前を追うも、今度は外からリンカーンが接近。クビの上げ下げでリンカーンに先着するのがやっとだった。これまでの実績を考えればこの辺りが妥当な結果か。淀でもう一度見てみたい気はする。

 リンカーンは大外を通っての進出。アイポッパーが早々に鞭を抜いて前を追ったところではまだ余裕の手応え。アイポッパーに体を合わせてからは気合いだけで喰らい付いていた。マイソールサウンド、アイポッパーが一杯一杯の競馬だったのに対し、リンカーンは本番を見越してある程度余裕を持たせた内容。このレースで一番株を上げたのはリンカーンだろう。

 サクラセンチュリーは前3頭の攻防に加われず終い。前につけた馬に似たような脚を使われては差を詰められるわけがない。後ろから行く馬の宿命ともいうべき敗戦。グリーンチャンネルでは「サクラセンチュリーはちょっと伸びがありません」と実況されていたが、事後的な解釈ではサクラセンチュリーが伸びなかったというよりは前3頭が同じように伸びたということになりそうだ。長距離戦ではなるべく前につけそうな馬に狙いを定めるべきである。分かっているつもりでも予想する段階で結構なおざりにされるので、今一度確認しておきたい。


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