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第22回フェブラリーS(GI)
2005年2月20日(Sun) 東京ダート1,600M 4歳以上オープン 定量 (混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 8 14 メイショウボーラー 牡4 57.0kg 福永祐一 1.34.7 (レコード) 492kg(-4) 1
2   4 7 シーキングザダイヤ 牡4 57.0kg O.ペリエ 1.34.9 1 1/4 478kg(+2) 5
3   6 10 ヒシアトラス 牡5 57.0kg 蛯名正義 1.34.9 クビ 540kg(+2) 6
4 4 6 タイムパラドックス 牡7 57.0kg 武豊 1.35.1 1 1/2 464kg(+3) 4
5 2 3 アドマイヤドン 牡6 57.0kg 安藤勝己 1.35.3 1 458kg(+6) 2
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:小雨、馬場:不良)
ハロンタイム 12.3 - 10.8 - 11.1 - 11.6 - 12.0 - 11.9 - 12.3 - 12.7
上がり 4F 48.9 - 3F 36.9
3コーナー 14-8(1,7)(10,13)(2,4)(11,12)(6,5,3,9)-15
4コーナー 14=(1,8)7(2,10)(4,11,13,12)6,3(5,9)-15

■レース回顧 砂上では誰も捉えられない・堂々逃げ切りメイショウボーラー!
■レース解説

 アドマイヤドンが大きく出遅れ。メイショウボーラーが好スタートからハナを奪う。サイレンスボーイ、ストロングブラッド、シーキングザダイヤが2番手集団を形成。ヒシアトラスは直後の外を追走。タイムパラドックスは中団の内、アドマイヤドンとユートピアは後ろから2番手を進む。メイショウボーラーが後続との差を広げたまま直線に向く。サイレンスボーイ、ストロングブラッドが前を追うがかなり差がある。ワンテンポ置いて追い出したシーキングザダイヤに外からヒシアトラスが併せて競り合う。この2頭がラストにかけてメイショウボーラーに詰め寄るも、リードを守り抜いたメイショウボーラーが押し切る。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。「二強並び立たず」とは昔からよく言ったものだが…。(-_-)

 メイショウボーラーは前走より速いペースで逃げ、3コーナー手前で後続に5〜6馬身のリード。これは思惑通りではなく、福永騎手は「道中力んで走っていた」とコメント。しかしこのような掛かった状態ながら手応えは抜群で、単独で直線に向いた時点で勝利を確信。ラストはさすがに甘くなったが、ペース配分が悪かっただけで特に気にならない。GI昇格後のフェブラリーSを逃げ勝ったというのは史上初。

 シーキングザダイヤはペリエ騎手の積極的な位置取りが冴えた。すぐ前で追い出したストロングブラッド、サイレンスボーイの脚色が鈍ったところで一気に追い出し2番手に押し上げ、外から寄ってきたヒシアトラスには一瞬たりとも抜かせなかった。ただあくまで2着を死守するといった趣旨の騎乗で、勝ちに行く騎乗ではなかったように思う。

 ヒシアトラスは走り慣れないコーナー2つの高速コースで息が入りにくいとして評価を落としたところ、直線で中央から力強く伸びてきたのをみて後悔した。平安Sで同馬を中心視した根拠は「持ち時計上位」だったが、レコード決着のマイル戦でもそれを如何なく発揮。競り合いになると遅れるのは今に始まったことではなく、この克服が今後の課題だろう。

 タイムパラドックスは内側から強襲をかけるというジャパンカップダートの再現を狙ったものの、直線でカフェオリンポスに寄られて進路が狭まりブレーキ。その後再度内に進路を取って着実に追い上げを見せたが及ばなかった。ゴール後も余裕がある足取りで、やはりここは距離が足りなかったという印象が強い。

 アドマイヤドンのスタートについては、発走直前に係員が駆け寄るシーンがみられた。その直後にスタートが切られ、目算で3馬身程立ち遅れた。反応の陰りは以前から指摘しているが、安藤騎手の「リラックスしすぎていた」「輪乗りの時にはもうおっとりしていた」「今日は(ゲートを)出ようとしなかった」等のコメントからも窺える通り、闘争心も消えつつあるのは心配。一年前の余裕はもはやどこにも見られない。

 ピットファイターは武蔵野Sよりも後方の位置取りで、追い上げるだけで全ての力を使い果たしてしまった。前走にも増して相手が揃ったこともあるが、見せ場が皆無だったのは残念。個人的な話になるが、前走で本命を打ったヒシアトラスを無印にして、前走無印で完敗した同馬に印を打ったというのは先週までの流れ(競馬は正直&単純に買えた者が勝つゲーム)に反していた。

 ユートピアは意味不明の騎乗でシンガリ負け。多少出負けしたとはいえ、そのまま後ろに下げたままでは次の一手が出てこない。結局無策で大外を回して手応えを失っていた。馬が持つ能力のアベレージを最大限に引き出すことを得意とする横山典弘騎手がここまで下手に乗ったのは近年あまり記憶に無い。


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