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第98回京都記念(GII)
2005年2月19日(Sat) 京都芝2,200M 4歳以上オープン 別定 (国際)[指定]
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   6 7 ナリタセンチュリー 牡6 57.0kg 田島裕和 2.15.7 470kg(+6) 2
2   8 11 トウショウナイト 牡4 56.0kg 武士沢友治 2.15.9 1 1/2 488kg(+2) 6
3 6 8 ヒシミラクル 牡6 60.0kg 角田晃一 2.16.1 1 1/4 468kg(+12) 5
4 5 6 マイソールサウンド 牡6 58.0kg 本田優 2.16.2 クビ 478kg(+2) 8
5   4 4 ファストタテヤマ 牡6 57.0kg 安田康彦 2.16.4 1 1/2 468kg(0) 9
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:雨、馬場:重)
ハロンタイム 12.9 - 11.5 - 12.6 - 12.6 - 12.5 - 12.8 - 12.6 - 12.0 - 12.1 - 11.7 - 12.4
上がり 4F 48.2 - 3F 36.2
1コーナー 5-(1,2,3)-12-6,11(8,10)(7,4)-9
2コーナー 5-(2,3)1-12,11,6,8(7,10)4=9
3コーナー 5(1,2,3)(11,12)(7,6)10(8,4)-9
4コーナー 5,1(11,2,12)(7,3,6)(8,10,4,9)

■レース回顧 この馬を操れるのは俺しかいない・直線強伸ナリタセンチュリー!
■レース解説

 サンライズペガサスが出遅れ。シルクフェイマスが好スタートも外から押してピサノクウカイがハナに立つ。メガスターダムが単独2番手、殆ど差が無くエリモシャルマンとシルクフェイマスが続く。そこから少し離れてサンライズペガサス、トウショウナイト、マイソールサウンドと続く。ヒシミラクルもこの圏内。ナリタセンチュリーが少しづつ追い上げていく。ダイタクバートラムは一頭大きく離れて最後方待機。3コーナーから下りに入ったところでエリモシャルマンが後退。シルクフェイマスが持ったままでピサノクウカイを追う。後方からダイタクバートラムが捲りかけていく。ピサノクウカイが最内を回って後続を突き放すも手応えは一杯。馬場の中央からシルクフェイマスが進出を図るも次第に後退。その間に内を突いてナリタセンチュリーが一気に抜け出す。後方から伸びたトウショウナイトを楽に抑えて完勝。


■レース回顧

 ハズレ。重がダメというのは承知の上だったがまさかこれほどまでとは…。(-_-)

 ナリタセンチュリーは東西のリーディングジョッキー(柴田善臣、武豊)が乗っても結果が出ず、再び田島裕和騎手の元に戻ってきた。天皇賞秋で調教師の指示に従いながら、オーナーの希望で次走のジャパンCで非情の乗り替わり(※後述に詳細)。しかしその間も毎週の追い切りには参加しており、お手馬に対する愛情は相当のものがあったはず。予想も馬券も外したが、ナリタセンチュリーが勝って何故かホッとした。

 ナリタセンチュリーの位置取りは中団やや後方。そこから徐々にポジションを上げていき、3コーナーを過ぎたところで内側に進路を定めた。他の馬が軒並み外に振った(振られた)中、さながらドリフトをかけたように内ラチ一杯のライン取りで直線に向くと、ポッカリと開いた馬場の三分どころから力強く抜けてきた。進路取りの妙は理屈ではないところから出たように思える。それほど隙が無かった。

 トウショウナイトはシルクフェイマスの直後で脚を溜め、相手の失速に合わせて脚を伸ばしてきた。鞭を入れてから俄然伸びており、上がり馬特有の勢いを感じた。ラストはナリタセンチュリーと脚色が同じになったが、外を回した中では最も強い内容だった。前走で不良馬場を制しており、馬場が渋ったことも相対的な浮上を呼んだ感がある。

 ヒシミラクルは60kgを背負って慎重にならざるを得ず、ここ2戦とは一転して後方からの競馬。3コーナー過ぎから始まるいつもの追い通しも今回は軽く、直線でどれだけ伸びるかを試したような乗り方だった。一時最後方に置かれながら、鞭連発で一頭、また一頭と確実に抜いてきた。阪神大賞典か産経大阪杯を叩いていよいよ本番か。

 マイソールサウンドは一昨年制した戦法とは違って差し込みを図ってきた。これ自体は想定の範囲内だったが、4コーナーで大外を回したことで結果的に伸び脚を欠いてしまった。ヒシミラクルとの追い比べに負けたのもこの辺りが影響しているように思える。

 ダイタクバートラムは一頭だけ取り残されたような最後方待機から3コーナー手前で動き出し、4コーナーを捲るいつものパターンで追い込みをかけたものの、直線では見せ場無しに終わった。やはり先に抜け出した馬が押し切る展開では苦しい。

 メガスターダムは4コーナーを回り終えたところで既に追い通しという苦しい手応え。他の馬が押し上げにかかるところで勝負が決していた。トウショウナイトと同じ格上挑戦でも、こちらは前走が同着での勝利で余裕が無かったのも事実。菊花賞3着は過去の実績でしかない。

 シルクフェイマスの重下手は思ったよりも深刻。持ったままで直線に向いたところでは楽勝かと思ったが、追い出されると首を振って抵抗。その後信じられないほどの後退を始めた。上がり37秒9は逃げたピサノクウカイ(37秒4)よりも遅い。爆弾持ちのサンライズペガサス、絶不調のエリモシャルマンに先着しただけの10着は実質最下位と言っても過言ではない。良馬場で改めて見直したい。

※乗り替わりに至るまでの経緯 (田島裕和騎手HPの2004年11月22日付の日記より抜粋)
 京都大賞典後の厩舎での勝ち祝いで調教師に「天皇賞は脚を余していいから終いの末脚にかけよう、思いっきり乗ってね。負けてもJCは田島君でいくから」と言われその言葉を信じて天皇賞で騎乗しました。しかし、現実は違いますね。やはり勝負の世界は結果がすべてのようです。実は先週の水曜日仕事で調教師から「オーナーが関東では乗り慣れてないから騎手を変えたい」と言われてクビになりました。私の考えが甘かったのです。


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