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第65回菊花賞(GI)
2004年10月24日(Sun) 京都芝3,000M 3歳オープン 馬齢 (牡・牝)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   8 18 デルタブルース 牡3 57.0kg 岩田康成 3.05.7 526kg(-10) 8
2 3 5 ホオキパウェーブ 牡3 57.0kg 横山典弘 3.05.9 1 1/4 478kg(+2) 4
3   1 1 オペラシチー 牡3 57.0kg 佐藤哲三 3.06.0 1/2 500kg(-8) 6
4   7 15 コスモバルク 牡3 57.0kg 五十嵐冬樹 3.06.0 ハナ 486kg(0) 2
5   6 11 ストラタジェム 牡3 57.0kg 福永祐一 3.06.1 1/2 440kg(0) 16
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.8 - 11.9 - 11.3 - 12.4 - 12.0 - 11.9 - 13.3 - 12.8 - 12.8 - 12.9 - 13.5 - 12.3 - 11.8 - 11.7 - 12.3
上がり 4F 48.1 - 3F 35.8
1コーナー 15(17,13)-12,18-16-(11,9)8(7,14)1,3-4,10,5(6,2)
2コーナー 15,13,17-12-18-16-11,9,8(7,14)(3,1)-4(5,10)(6,2)
3コーナー(2周目) 15(17,13)18(12,16,9)(11,14,8)1(7,3)(5,4,10)(6,2)
4コーナー(2周目) (*15,18)17(16,8,1,3)(9,4)(13,14,5,2,10)12(11,6)7

■レース回顧 曲調が乗り移った荒々しい走り・デルタブルースが最後の一冠制す!
■レース解説

 ブルートルネードがまず先手を奪うが、3コーナーの下りでコスモバルクがモエレエルコンドルと共に一気に進出しこれを交わす。コスモバルク先頭で一周目スタンド前を通過。コスモバルクが徐々にペースを緩めながら逃げる。隊列は縦長。ハイアーゲームは中団やや後方、オペラシチーがこの直後を追走。ハーツクライ、スズカマンボ、ホオキパウェーブは並んで最後方近くに構える。コスモバルクが持ったまま2周目3コーナーの坂を下る。直後からはデルタブルースがやや仕掛けながら接近。後方からオペラシチー、スズカマンボ、グレイトジャーニーが外から追い上げる。コスモバルクとデルタブルースが並んで直線に向く。暫しの併走からデルタブルースが直線半ばで抜け出す。ホオキパウェーブが内に切れ込みながら急追をみせるも、デルタブルースも更に伸びて抜かせず、そのまま押し切る。


■レース回顧

 大ハズレ。最近の菊は訳分からん。いや、長距離戦自体が訳分からん。(゚∀゚)

 冒頭から変な話になるが、最近自分の出した結論が信用できないでいる。正直言ってハイアーゲームが菊花賞馬になるイメージが全く湧かなかった。ハーツクライも押し出された人気のようでどうも胡散臭い。ホオキパウェーブは2着っぽい(実際2着だったが)。シルクディレクターに至っては苦し紛れ。最後の印(△)を打つ際、シルクディレクターかデルタブルースでかなり迷った。いずれも父が菊花賞馬。去年はダンスインザダークの仔が勝った。では今年は…などと考えてしまうところから既に躓いていた。

 このサイトを開設して初めに予想したのは4年前の弥生賞。それ以来一レースたりとも欠かすことなく予想を続けてきた。今まで手を抜いて予想したことは一度もない。なのに当たらないのは何故か。よく考えてみると形式(傾向・データ)に拘り過ぎる余り、核心をなおざりにしているような気がしてきた。客観的なデータを示すことばかりに気を取られて、実は予想らしいことを何もしていないのではないか。来週からもう一度原点に立ち戻りたい。

 デルタブルースはバテる素振りを微塵にも見せなかった。むしろラストにかけて更に加速する始末。溜めが入る流れになったことでステイヤーとしての資質が全開。コスモバルクにぶつかりながら並びかけ、これを競り落としたレース振りは見応えがあった。青葉賞でハイアーゲームに手も足も出なかった馬が一夏越してここまで変わるというのも実に感慨深い。

 ホオキパウェーブは3コーナーの下りで馬群に突っ込み、直線で狭いところを掻い潜って内から抜けてきた。横山典弘騎手にしてはやけに強気な騎乗だったがまたもや2着。ただ去年のような漁夫の利で得た2着とは違い、馬の実力をフルに引き出した2着のように思える。勝敗を分けたのは勝ち馬に対する位置取りの差。上がり35秒1は最速。単独2番手に上がってからソラを使ったようにも見えた。

 オペラシチーは距離延長が明らかに良い方向に出た。惜しむらくは同馬も位置取りが後方寄りだったこと。4コーナー手前からのスパートも3コーナー下りから動き出したデルタブルースに対して遅く、直線入口からゴールまで差が詰まることはなかった。逆に言えばよく喰らいついて行ったという見方も出来る。

 コスモバルクはスタート後間もなくモエレエルコンドルに交わされたところで闘志に火がついた。なすがままに先頭に立ち、スタンド前の大歓声を受けてそのままガーッと行ってしまうかと思いきや、逆に折り合いがついていた。向こう正面できちんと溜めを作り、3コーナー下りでも持ったまま。直線に向いた時点では勝たれたと思った。今回は長距離に適性を見出した3頭に先着されただけで、負けて尚強しの内容。

 ハーツクライは見た目は落ち着いていたが、鞍下から滲み出る発汗の量が気になった。まともな状態ではなかったのは確か。今回もそれなりの脚を使っているが、京都新聞杯で見たような凄みは見られず終い。ハイアーゲームは直線最内を突きながら途中でガス欠を起こし失速。本質的に長距離は向かないようだ。次走ジャパンCを使うようなら期待してみたい。


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