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第40回札幌記念(GII)
2004年8月22日(Sun) 札幌芝2,000M 3歳以上オープン 別定 (混)(特指)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 6 6 ファインモーション 牝5 57.0kg 武豊 2.00.4 488kg(-2) 1
2 3 3 バランスオブゲーム 牡5 57.0kg 田中勝春 2.00.5 1/2 478kg(+6) 2
3 8 11 ローエングリン 牡5 57.0kg 横山典弘 2.00.8 2 486kg(+4) 3
4   1 1 モノポール 牡5 56.0kg 藤田伸二 2.00.9 1/2 472kg(+2) 6
5   8 10 マイネルアムンゼン 牡5 56.0kg 蛯名正義 2.01.4 3 464kg(+4) 4
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.9 - 11.1 - 11.6 - 12.2 - 12.1 - 12.3 - 12.1 - 11.7 - 11.8 - 12.6
上がり 4F 48.2 - 3F 36.1
1コーナー 11-3,4-10,2(5,9)1,8-7-6
2コーナー 11(3,4)10,2(5,9)1(7,8)-6
3コーナー 11,3(10,4)(2,9,1)5,7,8,6
4コーナー 11,3-(10,1)-6(5,2,4,9)(7,8)

■レース回顧 北の大地で素晴らしい動き復活・捲り一閃ファインモーション!
■レース解説

 ローエングリンが好スタートを決めてハナに立つ。バランスオブゲームが楽な手応えでこの直後につける。以下ダービーレグノ、マイネルアムンゼンらが続く。ファインモーションはガッチリ溜めて最後方待機。やや縦長の展開。3コーナーを過ぎたあたりで後方寄りを追走していたモノポールが外から押し上げていく。続いてファインモーションも最後方から一気に捲りかけていく。直線に向いたところでバランスオブゲームがローエングリンに並びかける。バランスオブゲームが直線半ばでローエングリンを捉えて徐々にリードを築いていくが、外からファインモーションが猛追。みるみるうちに差が詰まり、ファインモーションがバランスオブゲームをゴール直前で交わす。


■レース回顧

 馬複◎−▲(50%)的中。ファインモーション最後方ってアホか!…すいません、嘘でした。m(_ _)m

 展望ではローエングリンが逃げた上で、ファインモーションがバランスオブゲームより前につけるとみていたが、後になって考えるとこれは不自然である事に気が付いた。実力伯仲なら先に動いた方が不利だ。しかしファインモーションの位置取りを見て、これは幾らなんでもはしゃぎ過ぎだろと思った。

 武豊騎手は「一番後ろからの競馬は届かなかったときの批判を考えると勇気が必要だったけど、思い描いた通りのレースができた」と振り返った。競馬はリスクを受け入れないと勝てないということを知り尽くしているからこそ出来る最後方待機。レースを見ているファンが批判することばかり考えていると、騎手が失敗を恐れて無難な乗り方しかしなくなる。騎手はプロなのだから批判があって当然だが、謂れの無い批判(中傷)だけは避けたいものである。

 ファインモーションはここ2戦落ち着いたレース運びが出来ている。現地滞在でリラックスできたことが大きいとはいえ、幾度の惨敗で一度はしぼんだ「得体の知れない何か」が再度膨らみつつあることを感じさせるには十分の内容だった。今後も栗東から直接輸送の東京・中山では様子を見て、京都・阪神で大きく狙うというスタンスで狙いたい。

 バランスオブゲームは早仕掛けということは一切無く、むしろ絶妙の追い出しだった。しかしファインモーションの猛追に対しては防戦一方になっていた。相対的に早く動き過ぎたことになるだろうか。前残りの馬場で敢えて後ろから行った武豊騎手の判断が優った。

 ローエングリンはバランスオブゲームの徹底マークを受けた時点で単騎逃げのメリットが消滅。直線はなすがままに交わされ、後は完全に防戦。格下モノポールの追撃を凌ぐのがやっとだった。マークが緩くなればまだまだやれるはず。

 モノポールは3コーナー過ぎから動き出した割にラストまで脚色が衰えなかった。唯一上がり34秒台を計時したファインモーションと比べるのは酷だが、バランスオブゲームと同じ上がり(36秒0)で締めており、思ったよりは走ってきた。今後注目していきたい。

 その他は大して見どころなし。マイネルアムンゼンは単についていっただけで何もしていない。やはり初夏だけの馬なのだろうか。なお最下位入線のダービーレグノは左後屈腱断裂で予後不良。惜しい脇役を失ってしまった。奇しくも来週は同馬最後の勝ち鞍となった新潟記念が行われる。


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