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第71回東京優駿(GI)
2004年5月30日(Sun) 東京芝2,400M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   6 12 キングカメハメハ 牡3 57.0kg 安藤勝己 2.23.3 (レコード) 494kg(-2) 1
2   3 5 ハーツクライ 牡3 57.0kg 横山典弘 2.23.5 1 1/2 482kg(+6) 5
3 8 17 ハイアーゲーム 牡3 57.0kg 蛯名正義 2.23.8 1 3/4 500kg(0) 3
4   7 14 キョウワスプレンダ 牡3 57.0kg 佐藤哲三 2.24.0 1 1/4 474kg(0) 13
5   7 13 スズカマンボ 牡3 57.0kg 武幸四郎 2.24.0 ハナ 478kg(+2) 15
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.5 - 10.6 - 11.3 - 11.5 - 11.7 - 11.8 - 12.5 - 13.0 - 12.5 - 11.5 - 11.7 - 12.7
上がり 4F 48.4 - 3F 35.9
1コーナー 1-8,9,2,4-(3,6,12)(7,11,13,17)-(18,14)-(10,16)=5-15
2コーナー 1=8,9-2,4,3,6(7,12)(11,17)(18,13)(10,14)-16-5-15
3コーナー 1=(8,9)=2,4,7(3,6,12)(11,17)(10,18)-13(16,14)-5,15
4コーナー 9,1(8,4,12,17)(7,2,11)(6,18)10(3,14)13,16,5,15

■レース回顧 変則二冠馬此処に誕生・威風堂々キングカメハメハ!
■レース解説

 フォーカルポイントが出遅れ。メイショウムネノリが先手を窺うが、内からマイネルマクロスがハナを奪う。コスモバルクもこれに続く。ダイワメジャーがこの直後につける。向こう正面にかけてマイネルマクロスが飛ばす。10馬身以上離れてメイショウムネノリ、コスモバルクが追走。ダイワメジャーは少し控えて5番手。キングカメハメハは中団待機、ハイアーゲームは直後でこれをマーク。ハーツクライは最後方付近で待機。コスモバルクがコーナリングでマイネルマクロスとの差を一気に詰め、先頭で直線に向く。コスモバルクが内に切れ込みながら追い出すが、外からキングカメハメハとハイアーゲームが脚を伸ばす。キングカメハメハが僅かに抜け出し、他馬を徐々に離していく。ハイアーゲームが2番手で必死に追いかけるも、大外からハーツクライが強襲。ハイアーゲームを交わすがキングカメハメハには及ばず。


■レース回顧

 ハズレ。ハイアーゲームは強い。しかしキングカメハメハはもっと強かった。・゚・(ノД`)・゚・

 キングカメハメハは個別にコメントを付すのも馬鹿らしいほど強い。従来のダービーレコードを一気に2秒も縮めたが、8R青嵐賞の決着時計(2分24秒1)を鑑みれば例年と同水準。ただこの超高速馬場が影響したのか、マイネルブルックは直線で故障を発生して予後不良。コスモサンビームもレース後に骨折が判明。同馬は内外へ斜行しながらの劇走で、二度とターフに戻ってこないような気がする。

 このようなキツイ展開になった時に俄然「2ゲッター」ぶりを発揮するのがヨコテンこと横山典弘騎手。キングカメハメハが悠々と抜け出し、これを追ったハイアーゲームの脚が上がったところを後方からスッパリ。さながら去年の菊花賞(リンカーン)を見ているようだった。ただキョウワスプレンダやスズカマンボも突っ込んできたところをみると、単に前が止まったところを差し込んできただけのようにも思える。評価は次走以降に持ち越したい。

 ハイアーゲームはキングカメハメハを執拗にマークし続け、外を回ろうとするキングカメハメハに寄り添う形で一緒になって直線に向いた。しかし相手の手応えは抜群で、早い段階から追いかけざるを得なくなっていた。蛯名騎手の追い方はこれまで見たことが無いほど乱れていた。とにかく必死になって追ったが無常にも差は徐々に広がっていく。最終的にはハーツクライに交わされて3着に終わったが、直線入口からキングカメハメハに喰らい付いていった点は評価しておきたい。時計は青葉賞よりもさらに0秒3詰めている。宿敵コスモバルクにはダービーの舞台で先着した。

 コスモバルクは4コーナーを回り切るまでにマイネルマクロスを交わして早くも先頭に立った。素人目で見ても明らかに仕掛けが早い。五十嵐騎手は後続の様子を探るためにしきりに後ろを振り返っていた。去年の函館2歳Sでも勝負どころで後ろを振り返るシーンがあったが、今回はいささか過剰。内に切れ込みながら直線に向き、ダイワメジャーに馬体を合わせたところで既に余力は尽きていた。

 「(開口一番)自分の騎乗ミス」「(位置取りについて)もうそれどころじゃなかった」「3コーナー過ぎでもう脚が上がってしまうと思うぐらい」…五十嵐騎手は今回の騎乗についてこれらのコメントを残した。地方では決して体験し得ない大一番。同じ中央のGIでも皐月賞の比ではない。聞くところによるとレース直前にマイネルの岡田繁幸氏が五十嵐騎手にアドバイスをしたらしい。ハッキリ言っていい迷惑

 皐月賞馬ダイワメジャーは一瞬だけ見せ場を作ったがラストは沈没。それもそのはず、皐月賞とは似ても似つかぬハイペース。皐月賞で上がりの競馬を実践して勝ったのに、ダービーが消耗戦になるとはこの馬もツイていない。


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