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第64回皐月賞(GI)
2004年4月18日(Sun) 中山芝2,000M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   7 14 ダイワメジャー 牡3 57.0kg M.デムーロ 1.58.6 528kg(-4) 10
2 8 18 コスモバルク 牡3 57.0kg 五十嵐冬樹 1.58.8 1 1/4 478kg(-2) 1
3 4 8 メイショウボーラー 牡3 57.0kg 福永祐一 1.59.1 2 476kg(-10) 6
4 2 3 コスモサンビーム 牡3 57.0kg D.バルジュー 1.59.3 1 1/4 478kg(-2) 3
5   5 9 ミスティックエイジ 牡3 57.0kg 池添謙一 1.59.4 3/4 468kg(-8) 8
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.1 - 10.9 - 12.3 - 12.2 - 12.2 - 12.5 - 12.0 - 11.6 - 11.3 - 11.5
上がり 4F 46.4 - 3F 34.4
1コーナー 8,14(2,13)3(4,18)(9,10)(1,12)(15,17,11)6,16(5,7)
2コーナー 8,14(2,13)-(4,3)18(9,10)(1,12)(15,11)17,6(5,16)7
3コーナー 8-14,13(2,18)3(4,9,10)(1,12)(15,16)(5,11,7)(6,17)
4コーナー 8,14(2,13)(3,18)4,9(1,10)(15,12,16)5(6,11,7)17

■レース回顧 デムーロ皐月連覇・桧舞台でいきなり大仕事ダイワメジャー!
■レース解説

 マイネルマクロスがアオったスタート。メイショウボーラーがスピードを利かせてハナを奪う。外からダイワメジャーが2番手につける。メテオバースト、コスモサンビームらが続いた好位集団の直後にコスモバルクが位置取る。ブラックタイドは最後方待機。メイショウボーラーは一貫したラップを刻みながら快調に飛ばす。3馬身開いてダイワメジャーが追いかける態勢で3コーナーをカーブ。直線に向くところでダイワメジャーがメイショウボーラーの直後まで押し上げる。手応え十分のメイショウボーラーをダイワメジャーが楽々交わす。一気に突き放すと後は独走かに思えたが、コスモバルクが豪快に伸びて前に迫る。しかし1馬身強のリードは崩させずダイワメジャーが押し切る。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。ダイワメジャーとは恐れ入った。フロックでも何でもないぞこれは。(・д・)ポカーン

 ダイワメジャーはメイショウボーラーの直後につけて出し抜く力技で快勝。本当に1勝しかしていない馬なのかと疑わしくなるほどの勝ちっぷりだった。データ的に狙えない(1勝馬の優勝は54年振りの快挙)ということを持ち出す以前に純粋に要らないと思い込んでいた。

 スプリングSはブラックタイドとキョウワスプレンダの伸び脚が一際目立った。ただ直線で逸早く先頭に踊り出たのは紛れも無くダイワメジャーで、ゴール前では重賞の常連アポインテッドデイを力で捻じ伏せていた。いつもは競馬新聞を買わないのだが、常時回線が止まっていたので予想材料として競馬ブックを買ってみた。その見解では[1](差し込み優勢の)厳しい展開で粘った、[2]調教で動いた、の2点を根拠にダイワメジャーを穴馬に推奨していた。本紙▲−◎とは凄いぞブック。

 しかし強い勝ち方なのにどこか釈然としない。やはりノーマークの馬に勝たれるとある一つの疑念が湧いてくる。いわゆる「フロック視」というヤツである。しかし私は以下に掲げる考察からフロックではないと推論付ける。

【ノーリーズンとダイワメジャーの皐月賞におけるラップ相違点】
馬名 皐月賞のラップ構成 位置
ノーリーズン 12.0-10.9-12.1-12.2-12.0-11.8-11.7-11.7-12.2-11.9 10-8-9-6
ダイワメジャー 12.1-10.9-12.3-12.2-12.2-12.5-12.0-11.6-11.3-11.5 2-2-2-2

 フロックの例として出すのは忍びないが、敢えて一昨年の皐月勝馬ノーリーズンとの比較を行ってみる。走破タイムはノーリーズンが1分58秒5、ダイワメジャーが1分58秒6。前半1,000Mの推移もほぼ同じ。相違は後半1,000M、特に上がり3ハロンに出ている。

 ノーリーズンは上がりに35秒5を要したのに対し、ダイワメジャーは34秒4でまとめている。ラストでラップが急激に上がる逆V字こそ瞬発力勝負必至のダービーで求められる適性。消耗戦向きのノーリーズンはダービーで無印評価にしたが、先行してこのラップをマークしたダイワメジャーはダービーでも対抗以上の評価が必要になると思う。

 コスモバルクも負けはしたが凄まじい末脚を披露し、力のあるところを見せた。ややエンジンのかかりが遅かったものの、スピードに乗ると一瞬のうちにメイショウボーラー以下を切り捨てた。皐月賞で差して届かずだった馬はダービーで巻き返すことが多い(タニノギムレット、ジャングルポケットなど)だけに引き続き注目しておきたい。

 メイショウボーラーは同型の出が良くなかったこともあり、前走に引き続き楽なペースで逃げることが出来た。向こう正面で多少縦長となり、そこでセーフティーリードを築いたかに思えたが、好位でがっちり折り合ったダイワメジャーの差し込みには耐えられなかった。ここでは3着以下を寄せ付けなかったことを評価しておきたい。

 他に評価出来そうなのは後方から地味に追い込んできたミスティックエイジか。仕掛けを遅らせたこともあるが、最後の脚色は前2頭と遜色なかった。位置取りを修正することでダービーでも多少は楽しめそうである。

 ブラックタイドの最後方待機は結果として完全な裏目。前残りの展開に加え、4コーナーで外を回ったこともあり直線では何処にいるのかすら分からなかった。前との差は道中も直線も同じで、バックギアが入ったというよりはニュートラルのまま走っていたような感じだった。


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