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第38回報知杯フィリーズレビュー(GII)
2004年3月14日(Sun) 阪神芝1,400M 3歳オープン 馬齢 (牝)(混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 4 7 ムーヴオブサンデー 牝3 54.0kg 安藤勝己 1.21.3 472kg(-4) 2
2 2 3 マルターズヒート 牝3 54.0kg 武豊 1.21.5 1 1/4 468kg(+2) 1
3   8 15 フィーユドゥレーヴ 牝3 54.0kg 藤田伸二 1.21.8 2 450kg(0) 5
4   6 11 ホシノピアス 牝3 54.0kg 幸英明 1.21.9 1/2 482kg(-6) 8
5   5 10 グローリーブラッド 牝3 54.0kg 小牧太 1.22.0 3/4 454kg(-14) 9
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.2 - 10.7 - 11.3 - 11.9 - 12.0 - 11.6 - 11.6
上がり 4F 47.1 - 3F 35.2
3コーナー (*1,9)(5,7)(11,12)(4,16)8,14,10(2,13)15(6,3)
4コーナー (*1,9)(5,7,12)(4,11,16)(13,8,10)(14,15)(6,3)-2

■レース回顧 無敗の戴冠へ王手・桜戦線に新星出現ムーヴオブサンデー!
■レース解説

 ロイヤルセランガー好スタートも無理には行かず控える。ビーアヘッドとブルーアイが並んで先頭に立つ。ムーヴオブサンデーが3番手につけ、コンコルディアは中団内を進む。ロイヤルセランガーは後方集団の一角、マルターズヒートは最後方待機。前2頭が後続を引き連れて直線に向く。後続が一気に詰め寄り混戦となるが、直後につけていたムーヴオブサンデーが抜け出す。内からホシノピアスも抜け出し前を追うが、外からマルターズヒートが急追。連れてフィーユドゥレーヴも詰め寄るが、ムーヴオブサンデーが再度突き放してゴール。


■レース回顧

 馬単裏抜けハズレ。慣れない馬券に手を出すとこうなる。(-_-)

 オッズを取得してみるとやはりマルターズヒートが1番人気。他に印を打った馬も軒並み人気している。馬複では旨味がないなぁと思ったのが運の尽きだった。時間をかけて推敲したものを一瞬で書き換えるとロクなことにならない。ちなみにこの日は他のレースでも馬単で裏を喰らいまくった。・゚・(ノД`)・゚・

 ムーヴオブサンデーはスタートから掛かっていたがハイペースですぐに折り合い、好位をキープしたまま抜群の手応えを有した状態で抜け出しに成功。全く危なげない内容で、桜花賞でも中心視せざるを得ない一頭になった。今年の桜花賞は狙いたい馬だらけで悩む。

 マルターズヒートは桜花賞参戦のための賞金が足りていたこともあり、武豊騎手による「試し乗り」(溜め殺しではない)が発動。控える競馬を実践するだろうとは思ったが、最後方待機はちょっとやり過ぎ。このことからして着拾いは明白で、この馬が頭の馬単は紙屑と化した。上がり33秒9は勿論最速で、次点がフィーユドゥレーヴの34秒4。勝ったムーヴオブサンデーが35秒0だったことからすれば試し乗りはひとまず成功といったところか。スイープトウショウと役割がダブるのが取捨を難しくさせる。

 フィーユドゥレーヴは勝負どころでモタつき、マルターズヒートに交わされてからようやくエンジン全開で追い込んできた。いかにも休み明けといった感じで、一叩きされて変わってくれば穴候補となり得る。ホシノピアスは内から勢い良く抜け出てきたがラストで脚が上がってしまった。ムーヴオブサンデーとノーススポットに挟まれて動きを一瞬止められてしまったのが悔やまれる。抜け出てから多少ソラを使っていたようにも見えた。

 ロイヤルセランガーは無理には行かずあくまで直線勝負に賭ける構えだったが、前がつかえて進出が遅れていた。間隙を突いて一気に進出したが時既に遅く、勝ち馬から0秒8も離されてフィニッシュ。持ち前の堅実さを生かせなかったのは残念。しかし見込み通りの敗退とも言えそうで、桜花賞では人気暴落が必至。ここまでの経緯が昨年のシーイズトウショウと激しく被る(※)ため要注意。

 コンコルディアは勝負どころで完全に前が詰まって追えず終い。鞍上の柴田善臣騎手も早々に諦めて殆ど流すような感じで追っていた。派手に負けたが力負けではなく注意が必要。こちらもロイヤルセランガーと同じく人気暴落が必至。阪神ジュベナイルフィリーズ3着という切り札があるだけにちょっと怖い。


※補足解説

【TR人気凡走後、桜花賞人気暴落で劇走した例】
年度(回) 馬名 前走TRレース(格) 前着順(人気) 桜花賞着順(人気)
'94年(第54回) ツィンクルブライド 4歳牝馬特別(GII) 4着(4人気) 2着(12人気・↓8)
'96年(第56回) ワンダーパヒューム アネモネS(OP) 3着(1人気) 1着(10人気・↓9)
'02年(第62回) アローキャリー アネモネS(OP) 8着(1人気) 1着(13人気・↓12)
'03年(第63回) シーイズトウショウ チューリップ賞(GIII) 4着(5人気) 2着(13人気・↓8)

 桜花賞で二桁人気で連対した4頭には「トライアルで人気を集めながら凡走し、桜花賞で人気を8つ以上落としていた」という共通点があった。他にも'00年1着チアズグレイス(チューリップ賞1人気10着→桜花賞6人気1着)、'02年2着ブルーリッジリバー(フィリーズレビュー3人気4着→桜花賞7人気2着)など、人気を下げたところで走る傾向が強い。


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