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第21回フェブラリーS(GI)
2004年2月22日(Sun) 東京ダート1,600M 4歳以上オープン 定量 (混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 5 10 アドマイヤドン 牡5 57.0kg 安藤勝己 1.36.8 454kg(+2) 1
2   1 1 サイレントディール 牡4 57.0kg O.ペリエ 1.36.9 1/2 520kg(+12) 3
3   8 15 スターリングローズ 牡7 57.0kg 福永祐一 1.36.9 クビ 522kg(-2) 9
4   1 2 ミツアキタービン 牡4 57.0kg 東川公則 1.37.0 1/2 504kg(-10) 12
5   4 8 ブルーコンコルド 牡4 57.0kg 松永幹夫 1.37.1 1/2 484kg(-6) 10
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.9 - 11.3 - 12.4 - 12.3 - 12.4 - 12.5 - 12.3 - 11.5 - 11.4 - 11.6 - 12.2
上がり 4F 46.7 - 3F 35.2
1コーナー 4-3(1,6)5,14(7,11)(9,12)10,2-8=13
2コーナー 4-3(1,6)5(7,11,14)12,9,10,2-8-13
3コーナー 4(1,3,6)(7,11,5)(10,9,14)12-2-8-13
4コーナー 4(1,3,6)(7,11,5)-14(10,9)12,2-8-13

■レース回顧 国内制圧完了・夢はドバイへアドマイヤドン!
■レース解説

 ブイロッキーが出遅れ。シャドウスケイプも出が悪く後方に置かれる。ユートピアが直後の芝でダッシュを利かせて先頭を窺うも外からハタノアドニスがハナを奪う。ミツアキタービン、スターリングローズも前を追う。タイムパラドックス、イーグルカフェ、ブルーコンコルドなど中団以降は一塊で追走。サイレントディールは内ラチ沿いを淡々と進む。アドマイヤドンは後方外から徐々にポジションを上げていく。直線に向くと内からユートピア、直後からミツアキタービン、スターリングローズが前に接近。ミツアキタービンが先頭に出たところでスターリングローズが追いつき競り合うも、満を持して追い出したアドマイヤドンがあっさり交わす。その間から進路を変えたサイレントディールが迫るもアドマイヤドンが押し切る。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。先週から紐抜けばかり。狙ってもこんなに外れんぞ…。_| ̄|○

【上位5頭の前走人気比較】
着順 馬名 前走レース・着順 前走人気 今回人気 前走人気比較
1着 アドマイヤドン JCダート・2着 1人気 1人気 ±0
2着 サイレントディール 東京大賞典・7着 1人気 3人気 ↓2
3着 スターリングローズ 根岸S・11着 2人気 9人気 ↓7
4着 ミツアキタービン 平安S・6着 3人気 12人気 ↓9
5着 ブルーコンコルド 根岸S・8着 1人気 10人気 ↓9

 表向きには本命決着にみえるこのレース、「さんざん注目しておいて負けた途端に見限る」パターンで人気が暴落した馬が大健闘。一つ間違えれば大波乱となっていた。スターリングローズとミツアキタービンは先手を奪って執拗に粘り込み3着と4着、ブルーコンコルドは最後方から上がり最速の脚で迫って5着。人気の下げ幅こそ少なかったが、サイレントディールも東京大賞典の惨敗から巻き返して2着。

 前走着順から絞込みをかける予想構築は一見すると合理的だが、長期のスパンでプラスを目指す馬券構築の観点からすれば好配当の機会を自ら放棄することに繋がりかねない。紐選定の拙さを嘆く前に、傾向・データ重視を自負する身として痛恨の予想となったことを反省したい。

 アドマイヤドンは馬混みを内に見る形で悠々と追走。直線では追い出しをギリギリまで待ち、ラスト1ハロンだけ脚を伸ばして他馬を一蹴。着差こそ僅かだが、国内ダートには敵がいないことを改めて証明する勝利だったように思う。次走予定のドバイワールドCに向けての展望は現地の環境、相手関係についてよく知らないので何ともいえない。とりあえず結果を楽しみに待つことにしたい。

 サイレントディールは根岸Sのブルーコンコルドを思わせるような前詰まりの憂き目に遭っていた。ペリエ騎手は4コーナーから直線半ばにかけてずっと腰を浮かして居心地悪そうにしていたが、ラスト1ハロンで進路が開けてから猛然とスパート。華麗な鞭捌きと連動して弾けるように伸びたものの、抜け出てからも更に加速を強めるアドマイヤドンには及ばなかった。今回の敗因は枠順と力負けが半々。

 スターリングローズは前走と違って外枠発走で揉まれなかったことが一番の好走要因に挙げられる。フェブラリーS直前の外枠(7・8枠)時成績は【7・3・2・1】(76.9%)で、勝率は5割を超えていた。ここで取り上げても後の祭りだが、予想ファクターとして枠順別成績の意識を持っておきたい。以前の回顧でエアスマップ(GII・オールカマー勝ち)を外枠巧者として挙げた記憶がある。

 ミツアキタービンは自らハミを取って小気味良くコーナーを回っていたところから左回りで楽しめる存在であることを確認。スピードはあるが粘り込みをかけるタイプだけにもう少し距離があったほうが良さそうである。中京で行われる東海Sが狙い目か。

 ブルーコンコルドは前走の鬱憤を大外に振って追い込むことで表現。外から一頭、また一頭と交わしていったが、アドマイヤドンを前方に置いてはどうしようもない。一方で根岸S勝ち馬シャドウスケイプは13着、同2着ヒューマはブービーの15着と惨敗。前走と違い上がりが速かった(=前が止まらなかった)ことが敗因。着順が着順だけにGIで通用する実力が無かったと片付けることも可能か。

 ユートピアは直線内をついて伸びかけたが、横一線の状態から抜け出せないうちに手応えを失ってしまった。一瞬のキレを生かすタイプで、追い比べになると劣勢。今回のように一塊になる展開では苦しいようである。ユニコーンSのように明確な逃げ馬の直後に付けて出し抜ける時が狙い目。


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