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第21回関西テレビ放送賞ローズS(GII)
2003年9月21日(Sun) 阪神芝2,000M 3歳オープン 馬齢 (牝)(混)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   1 1 アドマイヤグルーヴ 牝3 54.0kg 武豊 2.01.5 464kg(+4) 2
2 7 9 ヤマカツリリー 牝3 54.0kg 安藤勝己 2.01.7 1 478kg(+2) 5
3 2 2 ベストアルバム 牝3 54.0kg 渡辺薫彦 2.01.8 3/4 466kg(-4) 4
4   6 8 ピースオブワールド 牝3 54.0kg 福永祐一 2.02.0 1 1/4 478kg(-10) 3
5 8 11 スティルインラブ 牝3 54.0kg 幸英明 2.02.0 クビ 464kg(+22) 1
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:良)
ハロンタイム 12.6 - 11.4 - 12.4 - 12.3 - 12.3 - 12.4 - 11.9 - 11.7 - 11.9 - 12.6
上がり 4F 48.1 - 3F 36.2
1コーナー 9=6(4,11)10(1,8)(3,2)-7-5-12
2コーナー 9=6(4,11)(1,10)8(3,2)-7-5,12
3コーナー 9=6-4,11(1,10)8(3,2)7(12,5)
4コーナー 9=6(4,11)(1,10)8(3,2)(7,5)12

■レース回顧 二冠馬に一矢報いた・無冠の女王アドマイヤグルーヴ!
■レース解説

 ヤマカツリリー、エルダンジュ、シェリールが先手を窺うも、1コーナーカーブでヤマカツリリーが離してハナに立つ。向こう正面でヤマカツリリーのリードはおよそ10馬身。以下バラバラと思い思いのポジションに散らばる。スティルインラブは先行集団の一角、アドマイヤグルーヴがこれを見る形でインコースを追走。ピースオブワールド、ベストアルバムは中団以降に控える形。3コーナーを迎えてもヤマカツリリーのリードは変わらず。外からスティルインラブが仕掛けを開始。アドマイヤグルーヴは最内を突いて直線を迎える。依然としてヤマカツリリーが単独先頭。しかし坂を駆け上がったところで遂に一杯。そこへアドマイヤグルーヴが急追。ゴール手前で並ぶ間もなく差し切る。


■レース回顧

 ハズレ。サクラプレジデント然り、一旦見限った馬によく走られる。(´〜`;)

 ヤマカツリリーの展開利はミエミエだったが、大逃げになるとは思わなかった。同じハナを切るなら思い切って行く、という安藤騎手の騎乗姿勢が前面に出た積極策に感心。あれだけのリードがあれば安泰かなと思いきや、ただ一頭抑えられない馬がいた。末脚だけなら同世代No.1のアドマイヤグルーヴだ。

 アドマイヤグルーヴは今回も少々出負けしていたが、先手を奪おうとする気配は微塵も感じられない。それにしても今日はバカに落ち着いていた。春先にあれだけうるさかったサクラプレジデントもそうだったが、サンデーサイレンス産駒は一夏越すとおとなしくなるらしい。今回はヤマカツリリーの2番手以降がバラけたことでのびのびとレースが出来ていた。スティルインラブに完勝したことから秋華賞はおそらく1番人気。但し岡部騎手(シャイニンルビー)がキレたほど騒がしい正面スタンド前からの発走、勝負どころがゴチャつく内回りの克服が課題となる。首の使い方もバラバラでまだ幼さが見える。

 軸馬スティルインラブは夏場を厩舎で過ごしながら22kgも馬体が増えていた。オークス後は角馬場とプールで微調整。7月に早くも坂路入り。8月下旬から6本の追い切りを消化。最終追い切りで坂路51秒1−12秒9の一番時計をマークするなど仕上げは万全。大幅馬体重増も成長分だとみていたが、今回はとにかく勝負どころでの反応が鈍かった。ラストでようやく本来のキレが見られたが後の祭り。実績馬の取りこぼしは秋のトライアルシーズンで度々見られることで、気にする必要はない。秋華賞の軸は引き続きこの馬で行く予定。

 新勢力勢ではベストアルバムが3着と気を吐いた。追い出してから外にヨレたのは見逃せなかったが、スティルインラブを並ぶ間もなく交わして前に迫った末脚はまさしく重賞級。上がり34秒5はアドマイヤグルーヴと並んで最速。既に人気を集めているが、秋華賞の主役を担っても何ら不思議の無い馬である。鞍上が勝負弱いナヴェ(渡辺薫彦騎手)だからという理由で切るには勿体無い。ただそれを裏切るのがナヴェたる所以なのだが。(^-^;)

 休み明けのアドマイヤグルーヴが完勝した以上、スティルインラブに先着したとはいえピースオブワールドは力負けか。3連勝で阪神3歳牝馬S(当時)を制した後、故障等で精彩を欠いたヤマニンパラダイスと被る。ただローズSで人気を裏切り、人気が暴落したところで劇走した阪神3歳牝馬S勝ち馬ヤマカツスズランの例もある。とりあえず言えるのは人気なら要らないということである。


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