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第51回北海道新聞杯クイーンS(GIII)
2003年8月17日(Sun) 札幌芝1,800M 3歳以上オープン 別定 (牝)(混)(特指)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   6 6 オースミハルカ 牝3 52.0kg 川島信二 1.47.7 454kg(+18) 7
2 2 2 ファインモーション 牝4 58.0kg 武豊 1.47.7 クビ 476kg(-6) 1
3 8 11 テイエムオーシャン 牝5 59.0kg 本田優 1.47.9 1 466kg(+6) 2
4 1 1 ダイヤモンドビコー 牝5 58.0kg 松永幹夫 1.48.3 2 1/2 482kg(-12) 3
5 8 10 ノブレスオブリッジ 牝5 55.0kg 四位洋文 1.48.5 1 1/2 436kg(+2) 5
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.4 - 11.6 - 12.2 - 12.6 - 12.6 - 12.2 - 11.3 - 11.2 - 11.6
上がり 4F 46.3 - 3F 34.1
1コーナー (1,*6)4(5,11)(2,9)-(3,10)7,8
2コーナー 6,1,4,5,2,11,9,10(3,7)8
3コーナー 6,4(1,5)2,11(9,7,10)8,3
4コーナー 6,1,4(2,5,11)(9,7,10)8-3

■レース回顧 牝馬トップクラス相手に堂々押し切り・オースミハルカが大金星!
■レース解説

 ファインモーションが楽に先頭を窺うが、オースミハルカが押して果敢にハナを奪う。コーナーワークでダイヤモンドビコー、ヤマカツリリーが好位に取り付く。ファインモーションは中団待機。テイエムオーシャンが直後でこれをマーク。3〜4コーナーで馬群が凝縮。ファインモーション、テイエムオーシャンは動かず直線に向く。ヤマカツリリーは早々に後退。ダイヤモンドビコーもほぼ一杯の手応え。その間にオースミハルカは二の脚を使い一気に後続との差を広げる。後方からファインモーション、テイエムオーシャンが確実に詰め寄るも何とか振り切りゴール。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。二度目の大物喰いに成功。はるちゃん(・∀・)イイ!

 オースミハルカに関しては強敵相手についていけずフェードアウト、と予想していただけにこの勝ち方には脱帽。チューリップ賞では後の二冠馬スティルインラブに土をつけていることもあり、なかなか侮れない馬だ。鞍上の川島騎手は根性の座った騎乗で重賞2勝目。結構乗れる騎手であることが判明。どうでもいいが、フサイチコンコルドの鉄砲はよく走る(例:バランスオブゲーム@弥生賞etc)。

 好スタートを切ったのはダイヤモンドビコー、ファインモーションとオースミハルカ。ファインモーションが楽々先頭に立とうかというところで武豊騎手は自制を促し、早々と中団からの競馬を選択。一方でオースミハルカは川島騎手との阿吽の呼吸で先頭に立った。捨て身の逃げというよりは成り行き上そうなったというのが正しい。

 明確な逃げ馬不在で、オースミハルカは自分でペースを作ることが出来た。1,000M通過は61秒4。目下の強敵ファインモーション、テイエムオーシャンは中団待機。自分から動く必要は全く無く、直後につけたヤマカツリリー、ダイヤモンドビコーの仕掛けを待ってからでも追い出せる楽な展開になった。

 ヤマカツリリーは自然とタレ始め、ダイヤモンドビコーはスローで折り合うだけで一杯になり手応えが無い。好位付けの2頭は圏外に消えた。しかし肝心のファインモーション、テイエムオーシャンはまだ後方。これは仕掛けの判断が難しい局面。引き付けてから突き放すというのは無理。ならば早仕掛けも已む無しと判断した川島騎手は直線入口でGOサインを出した。直後の馬が脅威にならなかったことで手応えは十分。後は2頭に交わされないことを祈るのみ。理想的なレース運び、強敵の中団待機、そして斤量差。全てが上手く嵌った。馬券的なことを除けばかなり痛快なレースだった。

 ファインモーションは無理に行かなかった。武豊騎手は休み明けで馬なりに任せるのを嫌ったようだった。有馬記念では抑えが利かず、出入りの激しい競馬になり直線沈んだだけあってかなり慎重にレースを運んだようだが、結果として仕掛けが遅れてしまったのはいただけない。狭い内をこじ開けて追い出し2着ということから先々のことを考えれば収穫はあったが、「牝馬相手に負けた」という事実は撤回できない。秋に向けての充実を願いたい。

 テイエムオーシャンはファインモーションをマークする競馬に出た。これは着拾いを狙ったのではなく、勝ちに行く過程でのものだったと思われる。内を突いたファインモーションに並びかけて追い出したが、既に半馬身の差が埋まらなくなっていた。上がり3ハロン33秒7はファインモーションと並んで1位タイ。強いことは強いが、ファインモーションに勝つにはマーク競馬ではダメらしい。

 ダイヤモンドビコーは無策のまま先行し、終始折り合いに専念しただけのように見えた。この馬は悠長に構えるのが嫌いらしい。ペースが落ち着き過ぎていただけにもう少しオーバーアクションでも良かったように思う。ノブレスオブリッジは前にファイン、オーシャンを置いての追い出しでは無理。やはり重賞ではチョイ差しも難しいか。メンツが大幅弱化されない限り不要っぽい。


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