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第70回東京優駿(GI)
2003年6月1日(Sun) 東京芝2,400M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 7 13 ネオユニヴァース 牡3 57.0kg M.デムーロ 2.28.5 486kg(-2) 1
2   2 3 ゼンノロブロイ 牡3 57.0kg 横山典弘 2.28.6 1/2 490kg(+2) 3
3   8 18 ザッツザプレンティ 牡3 57.0kg 安藤勝己 2.28.7 3/4 488kg(-2) 7
4   8 16 サイレントディール 牡3 57.0kg 武豊 2.28.9 1 1/4 520kg(+10) 4
5   6 12 ゼンノジャンゴ 牡3 57.0kg K.デザーモ 2.29.4 3 478kg(0) 13
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:重)
ハロンタイム 12.4 - 11.1 - 12.9 - 12.6 - 12.1 - 12.6 - 13.6 - 12.8 - 12.1 - 12.1 - 11.5 - 12.7
上がり 4F 48.4 - 3F 36.3
1コーナー 7-3(1,5,15)(6,9,17)2(8,10,18)13(16,14)(4,12)-11
2コーナー 7-3,15(1,5,17)(2,6,9,18)(8,10)(13,14)16,12(4,11)
3コーナー 7(3,15)(1,18)(5,17,6,9,14,12)(2,8,10)(13,16)(4,11)
4コーナー 7-(3,18)(5,15,9)(13,1)(2,6,14,12)(4,17,8,10,16)11

■レース回顧 異国の相棒を背に二冠達成ネオユニヴァース!
■レース解説

 エースインザレースがすんなり先頭へ。1コーナーカーブでゼンノロブロイが折り合いをつけて2番手。コスモインペリアル、サクラプレジデント、エイシンチャンプも前々につける。中団以降落ち着く中、ザッツザプレンティは後方からポジションを上げ気味に追走。ネオユニヴァースは後方内で脚を溜めている。3コーナーの下りから後方各馬が接近、馬群は一気に凝縮。殆どの馬が一斉に馬場の良い外に持ち出す。内を突くことで逸早く抜け出たエイシンチャンプがエースインザレースに迫るも伸びはみられない。坂を駆け上がり、馬場の真ん中を突いたネオユニヴァースが一気に前を捉える。好位追走のゼンノロブロイ、外目を捲ったザッツザプレンティもこれに続くもネオユニヴァースの脚色が良く交わせない。しばしの併走後、ネオユニヴァースが後続を振り切って二冠達成のゴール。


■レース回顧

 紐抜けハズレ。ゼンノロブロイとマーブルチーフの二者択一でキレイに外しました。(^-^;)

 ネオユニヴァースはこれまでのサンデーサイレンス産駒とはどこか違う。後方一気の瞬発力で他馬を圧倒というよりは力で捻じ伏せたというレースが多い。ここもそのような印象を受けた。デムーロ騎手の手腕も光り、1コーナーで意表を突いて内にコースを取ってロスを無くし、4コーナーでも他馬が一斉に外へ回すのを見込んで一旦インに潜り込ませて後方から一気に好位に取り付いた。文字通り「人馬一体」の二冠達成。今後もこのコンビで通してもらいたいが、それも一旦解消とならざるを得ないのは残念。

 ゼンノロブロイは早めの競馬でネオユニヴァースに真っ向勝負を挑んだが半馬身差まで詰めるのが精一杯。道悪馬場を見越した上で前々での競馬を選択したこと、コーナリングで外に振った差も少なからずありそうだが、現状ではあれが天井。更なるパワーアップに期待。

 サクラプレジデントは元々掛かり癖があることを承知で皐月賞の再現を期待したが、やはりスタート直後から掛かっていた。先週のアドマイヤグルーヴよりはマシだが、舌を出しながら首を上下させる仕草はいただけない。田中勝春騎手は「完璧に折り合えないと2,400Mだときつい」とコメント。今後は菊花賞を諦めて札幌記念から秋の盾を狙うとのこと。札幌記念のレース内容に注目。

 エイシンチャンプは3コーナーカーブから最内を突き通したのが直線の伸び悩みに直結した感じ。ネオユニヴァースが的確にコースを使い分けていたのとは対照的なベタ乗り。何より他馬と馬体を併せることにより何倍もの力が出せるタイプの馬を単独で勝負どころに放り投げたのはまずい。大外ぶん回しならぬ最内ぶん回し。ただ勝ちに行った姿勢は褒めておきたい。

 ザッツザプレンティは「水を得た魚」の如きレース振りを発揮。向こう正面をオートで上がっていくのを見てちょっと見直した。道悪のほうが向いているのかもしれないが、落鉄や不利があった前2走と今回の走りを見比べる限りでは良馬場でもそこそこやっていけそうである。

 サイレントディールは馬場の悪いところを一貫して避けて直線勝負に持ち込んだのが良かった。ただ途中でクラフトワークにちょっかいをかけたのはいただけない。ちなみにクラフトワークは前走でも不利を受けていたが、不利を受け続けるのは内面的な弱さを秘めているからではないだろうか。

 京都新聞杯でお世話になったマーブルチーフとチャクラは12着と6着。前者は京都外回りで捲れるスタミナに賭けて連下に据えたが、池添騎手がラジオたんぱ杯2歳Sの後に「湿った馬場はダメ」と言っていただけにこの結果でも仕方ない。一方チャクラは大健闘。1勝馬の分際(!)でサクラプレジデントに先着してしまった。着差こそ1秒0と開けられたがこの際関係ない。秋にかけて実力アップが待たれる逸材。

 今回はゼンノロブロイを無印にして外したが、これには悔いはない。それよりもこの馬の他に3頭も「余分な馬」を抑えていることのほうが問題。買い目を増やすことで当たりには近づくが、その結果プラスにならなければ賭ける意味がない。最悪でも元取りになるように賭けても、去年の菊花賞のように予期せぬアクシデントでおじゃんということもある。

 何も競馬でしこたま儲けようとは思わないが(そりゃ儲かるほうがいいに決まっているが)、少ない元手をいかに増やすかについては常々興味がある。ゼンノロブロイを買えなかったことよりも何故サクラプレジデント、エイシンチャンプ、マーブルチーフの3頭を上位にみたのかということについて反省したい。


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