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第48回京王杯スプリングC(GII)
2003年5月18日(Sun) 東京芝1,400M 4歳以上オープン 別定 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 7 11 テレグノシス 牡4 59.0kg 勝浦正樹 1.21.0 (基準タイム) 466kg(-2) 5
2 5 6 キスミーテンダー 牡7 57.0kg 藤田伸二 1.21.2 1 1/4 444kg(-10) 6
3   8 13 タイキトレジャー 牡7 57.0kg K.デザーモ 1.21.4 1 1/4 472kg(-2) 8
4 7 10 ミッドタウン 牡4 57.0kg 横山典弘 1.21.4 クビ 540kg(-2) 1
5   6 8 ネイティヴハート 牡5 57.0kg 石崎隆之 1.21.6 1 1/4 494kg(+4) 10
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:曇、馬場:良)
ハロンタイム 12.3 - 11.2 - 11.4 - 11.7 - 11.2 - 11.5 - 11.7
上がり 4F 46.1 - 3F 34.4
3コーナー (*1,9)(4,10)(6,8)(3,13)5,11(7,12)-2
4コーナー 1,9,4(3,6,10)8(5,13)(7,11)(2,12)

■レース回顧 狭い中山からの解放・テレグノシスが直線一気で復活V!
■レース解説

 好スタートからマイネアイルがハナに立つ。押してビリーヴも2番手につける。以下チェックザラック、キスミーテンダーと続く。ミッドタウンは中団外。3コーナーカーブから仕掛けて上がっていく。ローマンエンパイア、ボールドブライアンは後方待機、最後方はテイエムサンデー。直線に向き、コーナーワークで辛うじてマイネアイル先頭も、内からキスミーテンダーが伸びてくる。ミッドタウンは外から押し上げるが今一歩抜け出る脚が無い。暫く横一線の攻防が続いたが、ラスト1ハロンでテレグノシスが大外から一気に突き抜ける。内馬群からはキスミーテンダーが抜け出てリードを広げるもテレグノシスには及ばず。


■レース回顧

 タテ目ハズレ。う〜む、アレで85倍もつくとは…。というかミッドタウン逃げてないし。・゚・(ノД`)・゚・

 「結果は結果だが、折り合いがついたし、今後に向けては大きな収穫になったと思う。」これは鈴木伸尋調教師が出したレース後のコメントだが、私には力負けにしか映らなかった。テレグノシスが外から体を並べて暫し併走が続いたが、ラスト1ハロンでテレグノシスがグンと伸びたのとは対照的に、鞭を入れても全く反応が無かった。確かに折り合いはついていたが、好位差しが出来ないのは致命的だ。

 テレグノシスはダービー卿CTで1番人気に支持されながら6着に敗れたが、その着差が僅か0秒3であったことから復調が感じられたこと、東京芝ではGI勝ちを含む【3・1・0・1】(80.0%)と得意にしていたこと、過去10年で勝利した日本馬7頭のうち6頭までがマイルGIに連対があったことからすれば軸も十分考えられたが、ミッドタウンの逃げ切りを想定していたので単穴に下げて評価していた。「展開は水物」とはよく言うが、まさにその通りであった。先週データに忠実に行って美味しい思いをしたばかりだったが、ここは「ミッドタウンの誘惑」にまんまと引っ掛かってしまった。

 キスミーテンダーはやはり好位差しが出来るのが大きい。好位差しは展開のアヤによるリスクを最小限に抑えられる。今回はミッドタウンの大逃げの後方で繰り広げられる2位争いを難なくこなすとみての対抗評価だったが、全馬同時の追い出しにも難なく対応できていた。少なくとも同じ位置からの追い出しならミッドタウンに先着されることは無い。安田記念では今回後塵を拝したテレグノシスの他にもマイラーズCで追撃及ばなかったローエングリン、新潟で格下を蹴散らした同僚ダンツフレームなどの強敵が加わるが、引き続き狙いに挙がる。

 テレグノシスこそ府中巧者ぶりを発揮して追い込みを炸裂させたが、他の後方待機馬はローマンエンパイア6着を筆頭に、テイエムサンデー9着、ボールドブライアン10着とボロボロ。これらの馬は「前が止まらないと差せない」馬達なので、今回のように短距離戦の割に落ち着いた流れでは出番が無かったと言える。安田記念でも買えなくはないが、それならばテレグノシスを厚く買ったほうが良さそうではある。

 ビリーヴは果敢に先行して直線でも見せ場十分だったが、ラスト1ハロンぴったりのところで一杯。サニングデールは内から伸びかけたが坂を登ったところで脚色が鈍った。やはりコイツらは生粋のスプリンター。スプリンターズSで逢いましょう。

 ちなみに穴候補に掲げていたミデオンビットはシンガリ負け。内枠発走で道中他馬に包まれ、直線も窮屈なところに閉じ込められてしまってはどうしようもない。見かけによらず人当たりに弱いんです、このコ。だから明確な逃げ馬の2番手につけられそうな時にでもまた狙ってあげてください。


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