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第63回桜花賞(GI)
2003年4月13日(Sun) 阪神芝1,600M 3歳オープン 定量 (牝)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1 5 9 スティルインラブ 牝3 55.0kg 幸英明 1.33.9 442kg(-2) 2
2   7 13 シーイズトウショウ 牝3 55.0kg 池添謙一 1.34.1 クビ 438kg(-8) 13
3   7 14 アドマイヤグルーヴ 牝3 55.0kg 武豊 1.34.2 1 1/2 448kg(-10) 1
4 4 7 ヤマカツリリー 牝3 55.0kg 安藤勝己 1.34.3 1/2 458kg(0) 3
5   4 8 モンパルナス 牝3 55.0kg 松永幹夫 1.34.3 クビ 424kg(-4) 6
※ レース結果は必ず主催者発表のものでご確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 12.4 - 11.3 - 11.3 - 11.7 - 11.7 - 11.8 - 11.5 - 12.2
上がり 4F 47.2 - 3F 35.5
2コーナー 8(10,13)(9,16)11(3,5)(1,7)(6,17)4(12,15)(14,18)
3コーナー (*8,16)(13,7)9,11(10,5)17,3(1,6)(15,18)4(14,12)
4コーナー (*8,16)(13,9,7)11,10(5,3)1,6(14,17,18)15,4,12

■レース回顧 チューリップの借りを桜で返した・スティルインラブがレコード勝ち!
■レース解説

 アドマイヤグルーヴが2馬身後方に置かれてのスタート。モンパルナスが好スタートを決めて先頭へ。トーホウアスカは積極的に、シーイズトウショウは掛かり気味に前につける。スティルインラブはこれらを見ながら前々での競馬。ヤマカツリリーは中団からじわじわと前を窺う。アドマイヤグルーヴは無理せず最後方からレースを進める。先頭モンパルナス、2番手ホワイトカーニバルが快調に飛ばすも、3コーナーをカーブした辺りから有力どころが一斉に動き出す。直線に入り、モンパルナスが粘り込みを図るところで好位からスティルインラブがこれを捉えて交わす。モンパルナスの内から確実に伸びたシーイズトウショウ、外に持ち出したアドマイヤグルーヴの急追を退けてゴール。


■レース回顧

 ハズレ。阪神競馬場へ行ってきました。メチャ人多かったです。久々に手にした馬券は…。(-_-)

 とりあえず桜花賞だけを見に行った。3時前に場内に入ると既に黒山の人だかり。狭い阪神にこれだけ人が集まるのもクラシックたる所以か。パドックをカメラ小僧の頭越しに一瞥、ヤマカツリリー絡みの馬券を軽く購入した後、早速観戦ポジションの確保にスタンドへ。

 それでも正面スタンド前は一杯。まあ、遅く来たんだし仕方ないか。結局最終コーナー寄りで観戦することにした。ただこの位置からだと向こう正面のやりとりは分かっても直線での状況が掴みにくい。左手前方にそそり立つターフビジョンを見てスティルインラブが勝ったことを確認。そしてそのままスタコラ退散。負けた時の帰りの脚は最速を自負しています。(^-^;)

 それにしても2着にシーイズトウショウとは恐れ入った。桜花賞で穴を開ける「トライアルからの人気暴落馬」ということでヤマカツリリーからの馬連7−12と7−13は持っていたのだが。逃げ馬モンパルナスをマークし、バテる寸前まで追い出しを我慢した池添騎手の判断が光った。勝ったスティルインラブは直線に入った時点で前が広々と開いていつでも発進OKの状態にあった。順当勝ちといえばそれまで。

 1番人気アドマイヤグルーヴは後方追走のまま直線も詰め切れずを予想していただけに今回の3着は上出来。前半1,000M59秒7−上がり3ハロン34秒5。前走の前半1,000Mが63秒7ということを考えると、今回は初距離で時計を3〜4秒詰めた計算になる。距離短縮とはいえこのペース対応力は素質の高さを窺わせるに十分の内容。現時点で樫の女王に最も近い存在と言える。今後はデビューから減り続けている馬体の回復が焦点になりそう。

 軸馬ヤマカツリリーはパドックで時折気の悪いところを見せており、これがレースに悪影響を及ぼさなければと心配したが、レースではすんなり折り合えていた。但し行きっぷりは悪く、道中はスティルインラブを前に見る形。一旦はスティルインラブに並んだが、勝負どころでは完全に置かれてしまった。早め仕掛けで後続を完封という目論見は崩壊。サンデーサイレンス産駒相手の追い比べでは分が悪い。

 なお、今回の予想にあたって自身で反省したい点があるのでここに書き加えておく。というのもスティルインラブに対して再度前が詰まった場合を懸念して単穴評価に落としたのだが、これが大きな間違いだった。そもそも「前が詰まる」という不確定要素はレースに出走した全馬に付きまとうわけで、評価を落とす要因にはなり得ない。それならば無印という手もあったはずだが、それが出来なかったのは同馬の実力(瞬発力の高さ)を買っていたという証拠。

 また単穴評価とは「実力上位だが安定して力を出せない」「休み明け・初芝(ダート)で五分五分」などの客観的要因によって評価されるべき馬に与えられる印で、今回のスティルインラブには到底当てはまらない評価だった。予想を外すことは仕方ないが、主観的要素や不確定要素を根拠に評価を落とすことはあってはならない。人気馬の評価を割り引くには何かしらの客観的根拠の元に行われるべきだということを肝に銘じておく。


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