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第43回札幌2歳S(JpnIII)
2008年10月4日(Sat) 札幌芝1,800M 2歳オープン 馬齢 (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 アグネスクイック 80 好位の外から押し切る。大型馬で良化余地十分。
2 2 モエレエキスパート 88 3角で外から動いてうっちゃり勝ち。完成度高い。
3 3 アドマイヤサムライ 79 終始抑え切り。適度に競り合いつつも手応え楽。
4 ロジユニヴァース 81 終いだけ追って快勝。札幌未経験がどうかだけ。
4 5 ナムラカイシュウ 90 見た目圧勝も単に相手が走らなさ過ぎただけか。  
6 イーサンヘモス 80 距離伸びた途端捲り勝ち。連闘と芝替わり課題。  
5 7 イグゼキュティヴ 88 4角追っ付けるも併せて伸びる。渋太さ認めるが。  
8 メイショウイエミツ 79 縦長の展開嵌った感。ラスト詰め寄られは不満。  
6 9 ステイマックス 77 短い距離で渋太く差す。前がもつれれば浮上。  
10 ピロートーク 79 緩い流れに乗れただけ。揉まれた際の不安残る。  
7 11 フォーレイカー 79 スタート決めて無難勝ちもドスローの前残り競馬。  
12 ダノンヒデキ 79 直後が抑えて楽逃げ完成。余りにも恵まれ過ぎ。  
8 13 テーオーストーム 79 最内で脚を溜めて完勝。ラスト抑える余裕あり。
14 メジロチャンプ 85 前走初距離なら上々も今回外から行き切れるか。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 気の合う鞍上との共同作業・再度の捲り上げみせるモエレエキスパート
■予想構築

 このレースは毎年微妙に荒れているのだが、その理由は至ってシンプル。「未知の魅力がありすぎる」。これ。過去10年の連対馬20頭のうち、半数近い9頭が芝1,800M初出走。'98年1着マイネルプラチナム、'99年1着マイネルコンドルは函館2歳Sでそれぞれ11着、13着と惨敗していたにも関わらず、距離延長のここで一変。僅かキャリア1戦の馬も6頭が連に絡んでいる。ある意味発想の転換が必要。


【コスモス賞勝ち馬の成績(過去10年)】
年度(回) 馬名 コスモス賞時計 札幌2歳S成績
'98年(第33回) マチカネテルテル 1分55秒0(良) 6着(1人気)
'03年(第38回) ヤマニンシュクル 1分51秒8(稍重) 3着(2人気)
'04年(第39回) マイネルアドホック 1分52秒2(良) 9着(3人気)
'05年(第40回) ディープエアー 1分51秒9(良) 2着(6人気)
'06年(第41回) ナムラマース 1分48秒4(良) 1着(1人気)
'07年(第42回) ヤマカツオーキッド 1分55秒5(良) 10着(4人気)

 今年はコスモス賞勝ち馬が未出走だが、2着馬イグゼキュティヴと4着馬メジロチャンプが出走。今年のコスモス賞は過去10年で2番目の時計で決着している。ちなみにコスモス賞2着馬は過去10年で延べ5頭が出走して【1・0・0・4】(20.0%)、連対例は'03年1着モエレエスポワール。コスモス賞3着以下からは過去10年で延べ14頭が出走して昨年のホウザン(コスモス賞5着)が3着した程度。妙味はあまり無い。


【クローバー賞勝ち馬の成績(過去10年)】
年度(回) 馬名 クローバー賞時計 札幌2歳S成績
'98年(第33回) シダソルジャー 1分32秒2(良) 12着(7人気)
'01年(第36回) ヤマノブリザード 1分30秒1(良) 1着(1人気)
'02年(第37回) ワンダーボーイ 1分31秒0(稍重) 3着(1人気)
'03年(第38回) キョウワスプレンダ 1分30秒0(良) 6着(1人気)
'04年(第39回) モエレフェニックス 1分30秒0(良) 11着(2人気)
'05年(第40回) アドマイヤムーン 1分29秒5(良) 1着(1人気)
'06年(第41回) イクスキューズ 1分29秒3(良) 3着(2人気)
'07年(第42回) ウイントリガー 1分31秒9(良) 8着(2人気)
'08年(第43回) モエレエキスパート 1分29秒8(良)

 クローバー賞勝ち馬は過去10年で延べ8頭が出走して【2・0・2・4】(25.0%)。概ね1分29〜30秒台で勝った馬が勝ち負けしていることからすると、今年のクローバー賞勝ち馬モエレエキスパートは信頼して良さそうである。ちなみに'05年1着アドマイヤムーンと'06年3着イクスキューズは新馬戦で1,800Mを勝っているが、'01年1着ヤマノブリザードと'02年3着ワンダーボーイは初距離だった。距離経験の有無は不問。


【前走から乗り替わり有無別成績(過去10年)】
前走から乗り替わり 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
無し(同騎手) 【9・7・5・51】 12.5% 22.2% 29.2% 280 86
有り(乗り替わり) 【1・3・5・48】 1.8% 7.0% 15.8% 25 103

 何か面白いデータ無いかな〜と色々いじくり回してみたところ、一つ気になるデータを発見。過去10年で前走から騎手が乗り替わったかどうかで振り分けてみると、前走から騎手が乗り替わった馬が苦戦していることが分かった。ちなみに昨年のオリエンタルロックは武幸四郎騎手から実兄の武豊騎手へのスイッチで勝利しており、全く赤の他人というわけでもない(く、苦しい…)。

 今年は出走馬14頭のうち半数以上の8頭が乗り替わり。前走と同じ騎手の馬で有力どころを模索すると…、前述のクローバー賞勝ち馬モエレエキスパートがヒット。クローバー賞は3角で外に持ち出しての捲り勝ち、それでいてラスト流して上がり3ハロン34秒7なら期待せずにはいられない。初距離なんて心配はナンセンス。

 新馬戦(メイクデビュー)しか判断材料の無いキャリア1戦馬については、レースを見た印象と追い切りから判断するしかない。追い切りはステイマックスが重く感じた他は概ね良好で、この点からは差が付きそうにない。直線に向いて暫く持ったままだったロジユニヴァース、馬なりで進んで勝負どころで脚を溜めてソツなく勝ったテーオーストームを重点的にチェック。但しいずれも乗り替わり。前走と同じ安藤勝己騎手騎乗、多少頭が高く抑え気味ながら勝ったアドマイヤサムライも好素材。

 昨年のオリエンタルロックは直線であさっての方向を向きながら勝利。変な勝ち上がりでも通用するという観点からは、終始頭が浮きっぱなしという荒削りな面を曝け出しながら勝ったアグネスクイックに注目してみたい。他馬より一回り大きい雄大な馬体で、叩かれての上積みにも期待。鞍上は前走と同じ三浦皇成騎手。乗り替わりのイグゼキュティヴは切ってみる。

◎モエレエキスパート
○ロジユニヴァース
▲テーオーストーム
△アドマイヤサムライ
☆アグネスクイック


■馬券構築

 モエレエキスパート1頭軸の3連複流し。

[3連複] モエレエキスパート−ロジユニヴァース−テーオーストーム 20%
[3連複] モエレエキスパート−ロジユニヴァース−アドマイヤサムライ 20%
[3連複] モエレエキスパート−ロジユニヴァース−アグネスクイック 20%
[3連複] モエレエキスパート−テーオーストーム−アドマイヤサムライ 10%
[3連複] モエレエキスパート−テーオーストーム−アグネスクイック 20%
[3連複] モエレエキスパート−アドマイヤサムライ−アグネスクイック 10%


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