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第13回NHKマイルC(JpnI)
2008年5月11日(Sun) 東京芝1,600M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サトノプログレス 89 本レースで内差し上手い鞍上。前走の再現期待。
2 アンダーカウンター 82 前走後方から追い縋って3着。ただ芝未勝利では。  
2 3 スプリングソング 80 前走出遅れながら差し切る。1,200M経由は微妙。  
4 レッツゴーキリシマ 93 前に行きさえすれば見せ場十分も若干詰め甘い。  
3 5 ブラックシェル 93 大勢決した後の差込みばかり。マイルは忙しい。  
6 エイムアットビップ 84 前走直線見せ場を作りながら失速。距離に不安。  
4 7 ドリームシグナル 84 距離短縮はプラス。早めの競馬出来れば面白い。  
8 サダムイダテン 81 ここ2戦は期待先行。新馬戦圧勝のマイルで一考。
5 9 ディープスカイ 87 荒削りな面残すも決め手は尊重。東京も経験済。
10 アポロフェニックス 76 前走惨敗は距離も影響か。末脚を活かしたいが。  
6 11 ゴスホークケン 86 前走久々とはいえ負け過ぎ。朝日杯はフロックか。  
12 リーガルスキーム 82 2戦続けて楽勝も時計は平凡。芝の速さ比べでは。  
7 13 セッカチセージ 83 久々な上に芝は初めて。流れに乗れるか疑問。  
14 ダノンゴーゴー 85 マイルでは底力不足露呈。出遅れ癖も気になる。  
15 ファリダット 83 前走掛かり気味ながら結局圧勝。折り合い次第。
8 16 エーシンフォワード 88 内外自在の差込み。相手なりに走るタイプで注意。
17 アポロドルチェ 83 年明け2戦は先行で凡退。距離に課題残したまま。  
18 ダンツキッスイ 85 魅せる大逃げ。馬場悪化と東京で持つかどうか。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 毎日杯勝ち直行の相性を買う・抜群の末脚で頂点極めるディープスカイ
■予想構築

 このレースは愚直なまでに距離実績の無い馬は来ない。このことを思い知ったのが5年前。マイル重賞勝ちがありながら何故か人気薄だったウインクリューガーとエイシンツルギザンがワンツー、マイルの勝ち鞍が無いにも関わらず何故か人気を集めていたゴールデンキャストが1番人気(11着)、ヒューマが2番人気(9着)。私は前者2頭に重い印を打って、後者2頭は無視した。

 大荒れになった昨年にしても1着ピンクカメオ、3着ムラマサノヨートーにはマイルの勝ち鞍があった。2着ローレルゲレイロは新馬戦で芝1,200Mを勝っただけだが、GIを含むマイル重賞で2着3回なら文句無し。距離はこなせる云々なんて議論には興味無い。興味があるのは「既に距離実績があるかどうか」。この一点に尽きる。

 マイル以上の勝ち鞍、若しくはマイル重賞で連対の無い馬はカット。アンダーカウンター、エイムアットビップ、アポロフェニックス、リーガルスキーム、ダノンゴーゴー、アポロドルチェはさようなら。芝1,200Mを経由した馬は過去10年で延べ17頭が出走して全滅していることから、スプリングソングもさようなら。

 前哨戦で派手に負けたのに、またゴスホークケンが1番人気(土曜前売り終了時点)?返す返すも、朝日杯フューチュリティSは最内と好スタートが嵌っただけの凡レースでしょ。前走落鉄してたから参考外?落鉄して負けたら、次は必ず巻き返せるのか?そんな詭弁には乗らんよ。負けた馬が勝った馬より人気ってのは5年前のゴールデンキャストとエイシンツルギザンの関係とそっくり。

 毎日杯を勝って駒を進めてきた馬はレース創設以降3頭が出てきていずれも勝っている('96年タイキフォーチュン、'01年クロフネ、'04年キングカメハメハ)。ということは今年はディープスカイで磐石だな。でもちょっと待て。毎日杯は昨年から距離が1ハロン短縮されて1,800Mになっている。この変更が微妙に響いてこないか?って、考え過ぎか。

 ニュージーランドトロフィーは'00年から中山芝1,600Mで行われている。過去8年で勝ち馬2頭、2着馬4頭を出しているのだからそれなりに関連はあるのだろうが、そこの勝ち馬は何故か不振。ニュージーランドトロフィーの勝ち馬は'00年以外の7年に出走して【0・1・0・6】(14.3%)。冒頭で触れたエイシンツルギザンが2着したのみ。普通なら買えない。しかしこの馬には買える要素がある。鞍上の横山典弘だ。

 横山典弘騎手はレース創設以降9回騎乗して【1・4・1・3】(55.6%)。面白いことに、馬番5より内に入ったケースでは6回騎乗して【1・4・1・0】(83.3%)。近年だけでも'03年2着エイシンツルギザン(2枠3番)、'03年3着アイルラヴァゲイン(2枠4番)、'06年2着ファイングレイン(1枠2番)といずれも内差しで上位に持ってきている。今年はサトノプログレスを1枠1番から上位に持ってくる。但しまた例の如く2着か。

 勝利数では武豊騎手が3勝と唯一複数回勝っている。レース創設以降12回全てに騎乗して【3・0・2・7】(25.0%)。但しこの中には1番人気に推されたケースを7回含み、その成績は【2・0・2・3】(28.6%)。どちらかと言えば飛ぶほうでお世話になりたい騎手である。ファリダット自身は掛かり癖があるので、きっちり折り合えないとラストで伸び悩むケースも考えられる。人馬共に付け入る隙は大きい。

 崩れそうで崩れないエーシンフォワードにも注目。アーリントンCは遥か前方を行くダンツキッスイを追い詰めての2着で、後に毎日杯を制すことになるディープスカイの追撃を振り切った。ニュージーランドトロフィーも直線で外に出しての差し込み。いずれも今回ハナを奪うであろうダンツキッスイの流れに乗っての差し込みで、実に信憑性がある。

 閑話休題。桜花賞回顧の中でも触れた、現地で会ったおっちゃんはNHKマイルCについてこのように言っていた。「先週のマーガレットSもここで見てたけど、ファリダットはNHKマイルC勝つやろ。あんな時計で勝った馬が弱いはずないわ」。またこんなことも言っていた。「サダムイダテンはマイルを使った時が狙い目や。あの馬はマイルで化けるで。見ててみい」。

 以上をまとめる。軸は毎日杯勝ちのディープスカイ。相手はこのレースで内差しをやらせると上手い横山典弘騎手騎乗のサトノプログレス、マーガレットSを速さで制したビリーヴの息子ファリダット、ダンツキッスイの作った流れで2着が2回あるエーシンフォワード。穴はおっちゃん推奨のサダムイダテン。共同通信杯はラスト200Mで止まったから、マイルなら大丈夫でしょという読みなのか。

◎ディープスカイ
○サトノプログレス
▲ファリダット
△エーシンフォワード
☆サダムイダテン


■参考レース (レース名をクリックすると別窓でレース回顧を開きます)
■馬券構築

 ディープスカイ1頭軸の3連複流し。

[3連複] ディープスカイ−サトノプログレス−ファリダット 30%
[3連複] ディープスカイ−サトノプログレス−エーシンフォワード 20%
[3連複] ディープスカイ−サトノプログレス−サダムイダテン 10%
[3連複] ディープスカイ−ファリダット−エーシンフォワード 20%
[3連複] ディープスカイ−ファリダット−サダムイダテン 10%
[3連複] ディープスカイ−エーシンフォワード−サダムイダテン 10%


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