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第137回天皇賞・春(GI)
2008年5月4日(Sun) 京都芝3,200M 4歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サンバレンティン 88 最後方から行くだけの馬。ここも付いて回るだけ。  
2 2 アドマイヤフジ 91 中弛みが入るとズブさ露呈。長丁場は合わない。  
3 3 アドマイヤモナーク 89 前走位置取り杜撰過ぎ。純粋な差し比べで浮上。
4 ホクトスルタン 87 ノーマーク単騎ならともかく同型の出方が問題。  
4 5 トウカイエリート 88 それなりの位置につけても相変わらずキレ不足。  
6 アドマイヤメイン 85 菊花賞3着。近走不振だけに思い切りが肝心。  
5 7 ドリームパスポート 91 決め手随一。要はギリギリまで待てるかどうか。
8 メイショウサムソン 95 前走は高速決着も影響か。闘争心残っていれば。
6 9 ドリームパートナー 77 準オープンですら勝ち負け不能では話にならず。  
10 ポップロック 95 前走緩い流れで掛かる。力上位も折り合い課題。  
7 11 トウカイトリック 89 前走出遅れを後ろから詰める。流れに乗りたい。  
12 アイポッパー 90 3年連続出走も善戦止まり。距離は問題無いが。  
8 13 アサクサキングス 90 早めの競馬で好走続く。力で押す競馬が得意。
14 アドマイヤジュピタ 94 初の長距離を楽勝。但し展開向いたのも事実。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 長距離で目覚める本当の力・京都外回りで差脚全開ドリームパスポート
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【年齢別成績('88年以降過去20年)】
年齢 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
4歳 【12・7・4・89】 10.7% 17.0% 20.5% 70 72
5歳 【7・7・12・72】 7.1% 14.3% 26.5% 106 90
6歳 【1・5・3・53】 1.6% 9.7% 14.5% 9 29
7歳以上 【0・1・1・34】 0.0% 2.8% 5.6% 0 60

 天皇賞・春はフレッシュな勢力が勝ち負けする傾向がみられる。過去20年の年齢別勝ち数は4歳馬が12勝、5歳馬が7勝。6歳以上馬の優勝例は'95年ライスシャワー(6歳)で、'93年の勝ち馬。過去10年になると4歳馬が8勝2着5回とほぼ寡占状態。昨年はメイショウサムソン(4歳)が勝ち、エリモエクスパイア(4歳)が2着。アイポッパー(7歳)が1番人気に推されながら4着に敗れた。

 但し4歳馬も万能ではなく、'90年(5頭)、'92年(5頭)、'95年(7頭)、'96年(5頭)、'97年(6頭)、'01年(4頭)は連対出来なかった('92年と'96年は3着あり)。見方を変えれば、過去10年ではテイエムオペラオー、メイショウドトウ、ナリタトップロードの5歳3強が上位を占めた'01年以外で4歳馬が連絡みしたことになる。今年はやたらと年寄りが目立つメンバー構成だが、あくまで傾向重視(若駒優勢)で話を進めてみたい。

 4歳馬はホクトスルタンとアサクサキングスの2頭だけ。ホクトスルタンとアサクサキングスの2択ならアサクサキングスだろうなぁ。初対戦ならまだしも、神戸新聞杯と菊花賞で勝負付けは済んでいる。ホクトスルタンはこれだけ人気して、どうやって逃げ切るつもりなんだろうね。「長距離のノリは怖い」ってみんな知ってるだろうし。これでノーマーク単騎なんて許したら、普段温厚な私でもキレるよ。

 アサクサキングスは産経大阪杯で負けて強しの評価が大勢。休み明け16kg増で59kgを背負って3着、菊花賞を制した京都の長丁場で復活って分かりやすい誘導だよなぁ。こんなに簡単でいいのだろうか?菊花賞馬とは言っても、昨年の牡馬クラシックは近年稀に見る低レベルじゃなかったっけ?4歳だから買う、それだけ。

 5歳馬もアドマイヤメイン、ドリームパスポート、メイショウサムソン、アドマイヤジュピタと4頭しかいない。アドマイヤメインは菊花賞のように思い切った大逃げに出れば面白いだろうが、馬主の近藤さんはメインの他に3頭出しているし、無茶はやってこないでしょう。ホクトスルタンのノーマーク単騎は案外すんなり成立するかもしれない。ただ逃げるって分かってる馬を残すほど周りは愚かじゃないでしょ。

 ドリームパスポートは前残りの産経大阪杯で上がり最速の4着。それも前が詰まりながらアサクサキングスとクビ差。京都は6戦して【2・3・0・1】。3,000M以上では'06年菊花賞と'07年阪神大賞典で共に2着。距離に問題は無い。ここまで折り合いを欠いた様なレースをしているのは、どうも鞍上の松岡の焦りのように思えて仕方ない。頼むからもうちょっと落ち着いて乗ってくれ。鞭もそんなに叩かなくていい。

 メイショウサムソンは取捨が難しい。今回来れば「闘争心が戻った」、来なければ「闘争心は欠けたまま」。闘争心って何だろうね。こればかりは日頃から馬に接していないと分からん。確かに言えるのは有馬記念と産経大阪杯は闘争心が見られなかったということ。ハイリスク・ローリターンっぽいので消しちゃっても良さそうだが、二冠と天皇賞春秋連覇の実績馬を粗末に扱うのは良くない。

 阪神大賞典は4ハロン目から9ハロン目にかけて1ハロン辺り13秒以上要したゆったりペース。長距離重賞で勝ち負けしてきたポップロックが掛かってしまうほど緩い流れだった。勝ったアドマイヤジュピタにしても、前につけて楽していたのは否めない。今回はホクトスルタンがレースを引っ張りそう。GI未勝利の阪神大賞典勝ち馬が冴えないのも気になる(過去10年で延べ5頭出走して【1・0・1・3】)。

 年寄り勢で狙ってみたいのはアドマイヤモナーク。日経賞のイッセー村田には溜息が出た。日経新春杯とダイヤモンドSを勝たせたアンカツなら悪いようにはならない、と言いたいところだが、昨年のアンカツはアイポッパーを控えさせ過ぎて飛ばした。ダイヤモンドSのように中団付けが出来れば勝ち負け。アイポッパーは前走がメイチの仕上げ(14kg減)、ポップロックは3,000M以上の実績に乏しくそれぞれ消し。

 以上をまとめる。軸は産経大阪杯で差して僅差のドリームパスポート。京都外回りは本来差脚が活きる舞台。相手は叩き2戦目の菊花賞馬アサクサキングス、昨年の覇者メイショウサムソン、阪神大賞典勝ち馬アドマイヤジュピタ。穴は年齢に目を瞑れば近走の充実振りで買えるアドマイヤモナーク。

◎ドリームパスポート
○アサクサキングス
▲メイショウサムソン
△アドマイヤジュピタ
☆アドマイヤモナーク


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■馬券構築

 ドリームパスポート1頭軸の3連複流し。

[3連複] ドリームパスポート−アサクサキングス−メイショウサムソン 30%
[3連複] ドリームパスポート−アサクサキングス−アドマイヤジュピタ 20%
[3連複] ドリームパスポート−アサクサキングス−アドマイヤモナーク 20%
[3連複] ドリームパスポート−メイショウサムソン−アドマイヤジュピタ 10%
[3連複] ドリームパスポート−メイショウサムソン−アドマイヤモナーク 10%
[3連複] ドリームパスポート−アドマイヤジュピタ−アドマイヤモナーク 10%


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