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第82回中山記念(GII)
2008年3月2日(Sun) 中山芝1,800M 4歳以上オープン 別定 (国際)[指定]
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 プリサイスマシーン 93 中距離戦は久々。前につけてジリ脚隠したい。
2 チョウサン 99 前走前残りの展開で負け過ぎ。様子見妥当。  
2 3 トラストジュゲム 90 新人騎手の顔見せ出走。付いて回るだけか。  
4 レオエンペラー 89 芝は4戦していずれも完敗では話にならない。  
3 5 エアシェイディ 94 位置取りに幅が出る。引き続き内差しに期待。
6 コンゴウリキシオー 100 一本調子の逃げ馬。実績尊重も叩き台懸念。
4 7 カンパニー 98 前走外に持ち出せず脚余した感。改めて期待。
8 アサカディフィート 94 引き続き好調キープも後方待機に変わり無し。  
5 9 リキッドノーツ 93 前走はいわゆる決め打ち。中山得意で注目。
10 ロイヤルキャンサー 85 現役続ける意味不明。1頭交わせれば御の字。  
6 11 マルカシェンク 93 前走完璧なレース運びで惜敗。相手強化課題。  
12 グラスボンバー 91 この馬なりに走っているが勝ち負けには遠い。  
7 13 ヨイチサウス 90 前走典型的な前残り。今回同型強力で厳しい。  
14 ジュレップ 88 ダートで天井打った後の障害帰り。出番無し。  
8 15 リザーブカード 88 前走直線で前塞がる不利もその前に力負け。  
16 エイシンドーバー 95 肝心の差脚が今一つ。距離も良いとは思えず。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 昨年2着の雪辱晴らせ・条件変更の狭間に浮かぶエアシェイディ
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【中山記念の負担斤量設定条件・昨年(上)と今年(下)の比較】
4歳56kg、5歳以上57kg、牝馬2kg減、収得賞金3,000万円超過馬は超過額4,000万円毎1kg増
57kg、牝馬2kg減、19.2.24以降のG1競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定G1競走またはG2競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増、19.2.23以前のG1競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(但し2歳時の成績を除く)

 アメリカジョッキークラブCや京都記念と同様、中山記念も今年から従来までの賞金別定戦を改めてグレード別定戦になった。ちなみに基本負担斤量が57kgとなっているのは今年は3月に施行されるため(4歳馬は2月まで1,600M超2,200M未満のレースにおいて5歳以上馬より1kg優遇される)。昨年の皐月賞馬ヴィクトリー(収得賞金6,850万円)はこの変更を嫌ってフェブラリーSに回った節がある(昨年までの規定なら加算無しの57kg、今年の規定では2kg増の59kg)。

 エアシェイディは本当に運が良い馬で、アメリカジョッキークラブCはそれまで重賞2着で稼いだ収得賞金が考慮されずに加算無しの57kg、今回は「1kg増止まり」の58kg。収得賞金12,250万円を昨年の規定に当てはめると2kg増の59kg。58kgは昨年のこのレースで2着した実績があり克服可能。まるでエアシェイディに連勝してくださいと言わんばかりの変更。主催者の粋な計らい、素直に乗りましょう。

 この他ではプリサイスマシーン(収得賞金14,760万円)、カンパニー(同7,025万円)、アサカディフィート(同11,600万円)が今回の変更で「恩恵」を受けている。プリサイスマシーンとアサカディフィートは2kg増、カンパニーは1kg増がそれぞれ免除。これらとは逆にチョウサン(収得賞金5,450万円)は1kgの負担を強いられている。コンゴウリキシオー(収得賞金10,900万円)とエイシンドーバー(同9,150万円)は直近1年以内にGII勝ちがあるので今回の変更に関わらず1kg増。

 このレースは1,800Mや中山に特化した馬が活躍しやすい下地があり、ローエングリン('03年1着→'04年3着、'07年1着)やバランスオブゲーム('03年2着、'05年1着→'06年1着)など、過去の上位馬が再びする好走する傾向がみられる。エアシェイディは昨年追い込んでの2着だったが、今年に入ってからは直線に向くまでにある程度押し上げるというスタンスで連続好走。今年こそ。

 本来ならこれに続く存在としてGII2勝・安田記念2着のコンゴウリキシオーを推したいところだが、肝心の仕上がりが今一つ。栗東坂路での最終追い切りは4Fがエラー、1Fが13秒7。頭を上げて舌を出して、どこかのんびり走っていた。一週前に4F50秒9をマークしているが1Fは13秒5。まだ戦闘態勢に入っていない。中京記念(12着)、毎日王冠(6着)と一息入るとイマイチなのも気になる。大目に見ても連下まで。

 リキッドノーツは東京新聞杯(2着)が完全な決め打ちで、結果を鵜呑みにしてしまうのもどうかと思うが、東京新聞杯で差して届かずの直後にここというローテは昨年のエアシェイディと同じ。近走で崩れたのはいずれも京都への遠征時。前走不人気馬を人気の時に買うというのは典型的なシロートがやらかす過ちなのだが…。

 カンパニーは栗東坂路で一週前に4F51秒9−1F12秒3、今週も4F51秒9−1F12秒5と順調そのもの。前走は直線でハイアーゲームが蓋にならなければリキッドノーツ並に弾けていたはずで、叩き2戦目のここは仕切り直しの一戦。中山記念は'05年2着、'06年4着。'05年はエアシェイディ(4着)に先着。'06年は重馬場の中での行った行ったを傍観するしかなかった。

 穴にはプリサイスマシーンを抜擢。元々エンジンのかかりが遅い馬で、短距離だとどうしてもキレ負けしてしまう。この距離では中日新聞杯連覇を含めて5戦3勝。コンゴウリキシオーが速い流れを作ってくれそうなのは何より。前述した通り、グレード別定への変更で斤量面もお得。前走からの比較でも2kg減。最内で距離を稼げば、そのまま粘り込むシーンが見られるかもしれない。

 マルカシェンクは先行策が採れるようになってから安定してきた。小倉大賞典でアサカディフィートに差されたのは展開のアヤだろう。ただ今回はその小倉大賞典よりも格段に相手の質が上がる。アサカディフィートはとにかく後ろから行ってナンボ、上がりが掛かる展開で相対的に浮上する穴馬で、開催替わり直後のここはお呼びでない可能性が高い。

◎エアシェイディ
○リキッドノーツ
▲カンパニー
△コンゴウリキシオー
☆プリサイスマシーン


■馬券構築

 エアシェイディ1頭軸の3連複流し。

[3連複] エアシェイディ−リキッドノーツ−カンパニー 30%
[3連複] エアシェイディ−リキッドノーツ−コンゴウリキシオー 20%
[3連複] エアシェイディ−リキッドノーツ−プリサイスマシーン 10%
[3連複] エアシェイディ−カンパニー−コンゴウリキシオー 20%
[3連複] エアシェイディ−カンパニー−プリサイスマシーン 10%
[3連複] エアシェイディ−コンゴウリキシオー−プリサイスマシーン 10%


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