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第55回日経新春杯(GII) 2008年1月20日(Sun) 京都芝2,400M 4歳以上オープン ハンデ (国際)[指定] |
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枠 | 馬 | 馬名 | 脚質 | 補正 | 寸評 | 印 |
1 | 1 | アドマイヤジュピタ | 先 | 92 | 正攻法で安定。斤量加算でも中心視が妥当。 | ◎ |
2 | アドマイヤモナーク | 追 | 90 | 決め手優秀も後方待機が前提。展開次第。 | ||
2 | 3 | ワイルドスナイパー | 差 | 83 | 幾分持ち直して叩き2戦目も今回は距離長い。 | |
4 | ウインボールド | 差 | 72 | 超軽量でも自己条件で通用せずでは厳しい。 | ||
3 | 5 | トウショウパワーズ | 差 | 87 | 前走最内で粘るも楽に交わされる。力不足。 | |
6 | オースミグラスワン | 追 | 91 | 前走最後方から凄い脚。ようやく上向き気配。 | ○ | |
4 | 7 | トウカイワイルド | 差 | 89 | 昨年の覇者も以降未勝利。勢いも無く苦しい。 | |
8 | アマノブレイブリー | − | 91 | 軽量は有り難いとはいえぶっつけでは辛い。 | ||
5 | 9 | ヒラボクロイヤル | 差 | 87 | 最悪の状況からは脱するも一変まではどうか。 | |
10 | パープルファルコン | 先 | 81 | 前走は力負け。軽量味方にどこまで行けるか。 | ||
6 | 11 | トウカイエリート | 差 | 92 | 力は未だ衰えず。間隔開いたのがどうかだけ。 | |
12 | ダークメッセージ | 差 | 91 | 揉まれ弱く外を回してばかり。ハンデは手頃。 | △ | |
7 | 13 | マキハタサイボーグ | 捲 | 91 | 前走早仕掛けが嵌る。京都実績あるが疑問。 | |
14 | グロリアスウィーク | 差 | 86 | 一度使った効果はありそう。問題は距離延長。 | ▲ | |
8 | 15 | テイエムプリキュア | 逃 | 88 | 手当たり次第に出走。単騎可能だが期待薄。 | |
16 | メトロシュタイン | 先 | 86 | 格上挑戦でそこそこ通用も今回更に手強い。 |
■レース展望 ハンデ設定黄金ラインに立ち向かえ・王道競馬で道切り開くアドマイヤジュピタ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■予想構築 まずは以下の資料を参照されたい。
日経新春杯では近年格下馬の活躍が目立っており、ハンデを課された実績馬はこれに押し出される形で苦戦している。これについては過去10年を前後5年づつに分けて比較してみるとよく分かる。ハンデ54〜55kgの「黄金ライン」は前半5年で2勝2着2回だったのに対し、後半5年では4勝2着4回と倍増。トップハンデ馬は前半5年で2勝2着1回だったのが後半5年では連対ゼロ、僅かに3着が1回あるのみ。 この観点からすると、トップハンデのアドマイヤジュピタは「危険な人気馬」ということになる。しかし芝で9回走って【5・2・2・0】、トップハンデとはいえ常識的な範囲(57kg)に収まっていることからしても消しというのは無謀。単勝よりも連勝・複勝ベースでの軸として取り扱いたい。
前後5年づつの比較では連対馬の年齢層にも違いがある。前半5年では幅広い年齢層から連対馬が出ていたのだが、後半5年では専ら4〜5歳馬が中心で、高齢馬は昨年のトウカイエリート(7歳)が2着した他は冴えない。年齢だけで取捨を決めてしまうのは乱暴だが、仮に高齢馬が人気を集めるようなら思い切って消し、若い馬が人気薄なら拾ってみても面白い。
大幅な距離延長を克服したのは中日新聞杯(GIII・中京芝1,800M)を経由した'03年1着バンブーユベントス(牡4・54kg)のみ。京阪杯(GIII・京都芝1,800M)を経由した'01年ロサード、キャピタルS(OP・東京芝1,600M)を経由した'02年ラスカルスズカは共に1番人気に推されながらそれぞれ9着と6着に敗れている。ワイルドスナイパー、オースミグラスワン、グロリアスウィークの3頭については減点が必要。 オースミグラスワンは栗東坂路で4F52秒0−1F12秒5。ラストは両手前になりながらも力強く登坂。本追い切りを坂路に変えて馬に活気が戻ってきた。マキハタサイボーグは栗東坂路で4F53秒8−1F13秒2。鞍上のスパートにも素早く反応。前走のデキはキープ出来ている。 ウインボールドは栗東坂路で併走遅れ、4F55秒3−13秒3。鞭が入ってすぐに頭が上がって根負け。グロリアスウィークは栗東坂路で4F53秒3−1F12秒9。頭を上げながらではあるが、坂の中央を元気一杯に登坂。間違いなく一度使われて良くなっている。アマノブレイブリーは栗東坂路で4F57秒9−1F14秒0、ワイルドスナイパーは栗東坂路で4F54秒4−1F13秒5。いずれも終始馬なりで勝負気配は薄い。 ダークメッセージは栗東DWで6F82秒7−1F12秒3。首を上手く使ったバネのある走りで状態は良さそう。トウカイワイルドは栗東CWで6F82秒8−1F12秒4。上半身の動きが硬く、どこかゴツゴツとした走り。トウカイエリートは栗東CWで6F82秒6−1F12秒3。強く追うところなくこの時計なら十分とみるか、動きが物足りなかったとみるかは評価が分かれるところ。 栗東は木曜に降雪。メトロシュタインは4F54秒8(1Fはエラー)。ラストは12秒5ぐらいありそうな感じでよく動けていた。パープルファルコンは栗東坂路で4F54秒1−1F12秒9。動きは問題なかったが、頭が高かったのは気になった。 ヒラボクロイヤル、アドマイヤジュピタが追い切りをかけた頃が降雪のピーク。ヒラボクロイヤルは雪に覆われた坂路で併走先着、4F53秒7−1F12秒6。頭が若干高めでも中1週でこの時計なら合格。アドマイヤジュピタは同じく坂路で4F53秒3(1Fはエラー)。登坂時の動きは雪に紛れてよく分からなかったが、おぼろげに映った脚取りはしっかりしていた。 アドマイヤモナークは栗東DWで6F85秒6−1F12秒0。ラストで鞭が入ってからの反応はイマイチ。トウショウパワーズは栗東CWで6F83秒5−1F12秒7。短いレース間隔は不慣れで稽古は手控え気味。変わり身は無さそう。 アドマイヤジュピタは前走から3kg増の57kgだけが懸念材料。先行押し切りの王道競馬で安定しており、このメンバーで大崩れするとは考えにくいためそのまま軸にしてみる。前述の通り単勝よりは連勝・複勝ベースでの本命馬。 オースミグラスワンの前走は直線に外へ持ち出すのに手間取り、加速が乗る前にゴール。距離が短過ぎたというのが本音で、距離延長は歓迎材料。鳴尾記念組は2着エイシンデピュティが京都金杯勝ち、3着アドマイヤフジが中山金杯勝ち、同じくアドマイヤオーラが京都金杯2着と年明けの重賞での活躍が目立つ。 展開的に面白そうなのがグロリアスウィーク。一昨年の弥生賞では直線で先に抜け出してアドマイヤムーンを最後まで梃子摺らせた。10ヶ月振りの前走を一叩きし、今週の坂路で復調をアピール。距離延長ローテと初距離で未知な部分は多いものの、一発ならこれ。ちなみに鞍上の四位騎手はこのレースと相性が良く、過去10年で【3・1・0・3】。 マキハタサイボーグの前走はコースを2周するという特殊条件で父から受け継いだスタミナの血が一気に開花。今回のコースでも3勝を挙げているように問題は無いように思えるが、重賞では昨年のこのレースで5着、京都大賞典で7着。あまり良い感じはしない。 年明けのレースを経由した馬は延べ11頭が出走して【0・0・2・9】と精彩を欠いている。今年は例年と違い、万葉S組が数多く出走しているのが一つの特徴。アドマイヤモナークやダークメッセージ、中山金杯を経由したヒラボクロイヤルらが強行ローテで通用するかも見物。この中からは位置取りに幅があるダークメッセージを拾ってみる。 ◎アドマイヤジュピタ ○オースミグラスワン ▲グロリアスウィーク △ダークメッセージ ☆(該当無し) ■馬券構築 アドマイヤジュピタから馬複・3連複流し。 [馬複] アドマイヤジュピタ−オースミグラスワン 30% [馬複] アドマイヤジュピタ−グロリアスウィーク 20% [馬複] アドマイヤジュピタ−ダークメッセージ 20% [3連複] アドマイヤジュピタ−オースミグラスワン−グロリアスウィーク 10% [3連複] アドマイヤジュピタ−オースミグラスワン−ダークメッセージ 10% [3連複] アドマイヤジュピタ−グロリアスウィーク−ダークメッセージ 10% |