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第24回ラジオNIKKEI杯2歳S(JpnIII)
2007年12月22日(Sat) 阪神芝2,000M 2歳オープン 馬齢 (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ダンツウィニング 80 折り合い一息で惨敗。立て直すにも芝は未知。  
2 2 サブジェクト 90 距離延びて脚溜められそう。ただ意外とズブい。
3 3 メイショウクオリア 88 時計は翌日古馬1000万と同じでも見た目平凡。  
4 4 ピエナポパイ 78 適度に競り合って辛勝。今回更に距離延びる。  
5 ダノンイサオ 90 4角で膨れた分ラスト差される。レース振り堅実。
5 6 マイネルファルケ 83 マイペース逃げで圧勝。ここは同型の出方次第。  
7 ランチボックス 89 前走最内通って残る。ここで上手くいくかどうか。  
6 8 ショウナンアクロス 87 積極策で2勝目。鞭入って怯んだのが気になる。  
9 フローテーション 91 好位からしっかり伸びる。上がりの競馬もこなす。
7 10 オリエンタルロック 88 横を向いて走る変な馬。前走展開嵌った感あり。  
11 マイハートマイラブ 75 ダートの時計に見るべき点無し。芝替わり疑問。  
8 12 イイデシンゲン 77 前走前残りの競馬とはいえ見せ場無しは不満。  
13 サダムイダテン 84 直線後ろ振り返り鞭使わず楽勝。能力は確か。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 手堅い勝利に見出す将来性・乗り替わりにもめげないフローテーション
■予想構築

 ラジオNIKKEI杯2歳Sは「毎年のように翌年のクラシックで好走する馬を輩出している出世レース」という触れ込みでまかり通っている。実際のところはどうなのかな?試しに過去10年のこのレースの出走馬を振り返ってみよう。

【本レース出走馬の翌年クラシック連対馬一覧(過去10年)】
年度 馬名 着順 クラシック連対レース
'97年 キングヘイロー 2着 皐月賞2着
ボールドエンペラー 4着 東京優駿2着
'98年 アドマイヤベガ 1着 東京優駿1着
オースミブライト 3着 皐月賞2着
'99年  勝ち馬:ラガーレグルス (無し)
'00年 アグネスタキオン 1着 皐月賞1着
ジャングルポケット 2着 東京優駿1着
'01年 勝ち馬:メガスターダム (無し)
'02年 ザッツザプレンティ 1着 菊花賞1着
'03年 コスモバルク 1着 皐月賞2着
'04年 アドマイヤジャパン 3着 菊花賞2着
シックスセンス 4着 皐月賞2着
'05年 勝ち馬:サクラメガワンダー (無し)
'06年 ヴィクトリー 2着 皐月賞1着
アサクサキングス 5着 菊花賞1着、東京優駿2着

 ふむふむ。「毎年のように」とはいかないが、確かにクラシックの好走馬がコンスタントに出ている。昨年はこのレースの出走馬の中から皐月賞馬と菊花賞馬が出た。…しかしよく見ると、西暦奇数の年は不作気味じゃないか?過去10年で「無し」があるのはいずれも西暦奇数の年。'04年は翌年にディープインパクトという化け物が三冠を独占したので2着で上出来。今年は…奇数、か。

 出走馬13頭の中に3勝馬は不在、2勝馬が3頭という小粒なメンバー構成。ここは新馬と萩Sを連勝したフローテーションが1番人気になるかと思ったが、金曜前売り終了時点での1番人気は新馬戦を勝っただけのサダムイダテン。しかも単勝1.9倍と抜けた人気。父フォーティナイナーって、来年の今頃はベテルギウスS辺りを走っていそうな感じがするんですけど。少なくともクラシックって感じじゃないよ。

 サダムイダテンの新馬戦は勝負どころでの行きっぷりが良過ぎて直線に向いたところで先頭。追い出す前に安藤勝己騎手が後ろを振り返る余裕があり、結局持ったままでゴール。それでいて後続とは3馬身差。強い!まともに追ったらどうなるんだ?

 …と、東京スポーツ杯2歳Sでゴスホークケンに同じ思いを抱いた時期が私にもありました(ゴスホークケンはその後朝日杯フューチュリティSを楽勝したが)。このレースは1番人気に推された馬がイマイチだし、ここは積極的にフォーティナイナー、じゃなかった買いたくないなー。

 過去10年、京都2歳S連対から直行してきた馬は延べ5頭が出走して2勝2着2回。唯一圏外に消えたのは昨年のローズプレステージで、京都2歳Sは2着だった。うーん、ダノンイサオは地雷かなぁ。父スウェインって、これまたクラシックとは無縁そうだが…。ただ前走は展開のアヤ。武豊騎手がフローテーションを蹴ってまでもこっちを採ったというのは気になる。

 血統から将来性を推し量るなら、父スペシャルウィーク、母父リアルシャダイで伯母にスティンガーがいるフローテーションがイチ押し。栗毛に映えるブロンドのたてがみもカッコいい(能力には関係無い)。新馬戦はドスロー、萩Sはそこそこ速い流れをいずれも前につけて勝利。勝ち方が地味、武豊騎手が蹴ったというのが人気を落とす要因になっているようだが、これなら逆に買いを入れたいところ。

 過去10年、札幌2歳S勝ちから直行してきた馬は'00年ジャングルポケットが2着、'05年アドマイヤムーンが2着、'06年ナムラマースが3着。そこそこには来ている。今年の該当馬オリエンタルロックはどうか?当初東京スポーツ杯2歳Sを使う予定が挫石(蹄の血マメ)で自重。ただ未だに仕上がっていないようで、栗東坂路で行われた追い切りでは鞭が20発(うち10発は連発)が乱れ飛んだ。真っ直ぐ走ってはいたが…。

 サブジェクトは朝日杯フューチュリティSで鬼門の大外枠を引いてしまい、にっちもさっちも行かなくなったところで内突きを敢行。しかし案の定前が詰まって終了。まともなレースをしていないので巻き返しがあってもおかしくないのだが、札幌2歳Sと萩Sでも普通に負けているのは印象が悪い。ここはペリエ騎手の腕に賭けたい。

 ランチボックスは前走たまたま内を通ったら残ったという印象。アルスノヴァを物差しにすればダノンイサオとほぼ同格だが、直接対決(京都2歳S)でコンマ4秒負けている。追い切りも中1週ということで単走だった。ショウナンアクロスは前走後続が迫ったところで鞭を入れた瞬間、僅かに内にササった。些細なことだが、新潟2歳Sでは酷くヨロけて勝負にならなかった馬だけにこれは気になる。

 マイネルファルケは既勝馬相手に前走のような逃げを打たせてもらえるか微妙。メイショウクオリアは新馬戦の時計が翌日の古馬1000万と同じ時計というのが買いどころとなりそうだが、肝心のレース振りが一杯一杯。3コーナーで鞭が入っていたように余裕が無かった。このレースで求められる上がりの速さに対する適性も疑問。

 その他ダンツウィニング、ピエナポパイ、マイハートマイラブ、イイデシンゲンは買える要素が見当たらない。この中から1頭買えと言われれば距離以外に不安が少ないピエナポパイかな。イイデケンシン(上杉謙信?)が地方のGI(全日本2歳優駿)を勝ったのだから、ここはイイデシンゲン(武田信玄?)が勝つというのも一応ネタにはなるが、そんなに上手くはいかんでしょ。

◎フローテーション
○ダノンイサオ
▲サブジェクト
△サダムイダテン


■馬券構築

 フローテーションから馬複流し。

[馬複] フローテーション−ダノンイサオ 40%
[馬複] フローテーション−サブジェクト 30%
[馬複] フローテーション−サダムイダテン 30%


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