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第134回天皇賞・秋(GI)
2006年10月29日(Sun) 東京芝2,000M 3歳以上オープン 定量 (牡・牝)(国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 アサクサデンエン 92 やはりハイペース向き。ここも前走の二の舞濃厚。  
2 カンパニー 94 前走ラストで前が壁になる。馬群捌けるかどうか。  
2 3 サクラメガワンダー 87 年明けてからパッとせず。進出遅いのもネック。  
4 ダンスインザムード 92 前残りは上手い。決め手もそれなりにあり期待可。
3 5 ローエングリン 89 差し込みが板に付く。但し展開面の制約は受ける。  
6 トリリオンカット 87 持ち時計は最速タイ。ただこの中に入ると格不足。  
4 7 スイープトウショウ 92 実績上位。以前に比べ自在性増したのは大きい。
8 コスモバルク 95 前走一気呵成に詰め寄る。府中で折り合いカギ。  
5 9 インティライミ 91 前走直線勝負に対応出来ず。ここも苦戦免れず。  
10 スウィフトカレント 92 勝てないまでも堅実に差してくる。相手なりの感。
6 11 ファストタテヤマ 90 左回り・関東圏共に鬼門。差脚好調も苦しいか。  
12 ハットトリック 92 このところ他に埋没。距離は問題なさそうだが。  
7 13 オースミグラスワン 90 加速鈍い。この相手を差し切るのは土台無理な話。  
14 ダイワメジャー 93 前走差返し見事。ただ流れが緩くなり過ぎると不安。  
8 15 アドマイヤムーン 90 瞬発力ならここでも上位。但し位置取りは後方寄り。
16 グレイトジャーニー 88 そこそこ差し込めるが勝ち負けまでには及ばない。  
17 ローゼンクロイツ 89 前走先導役買わされる。巻き返したいが相手強い。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 瞬発力勝負の様相深まる盾争奪戦・円熟味増した末脚スイープトウショウ
■予想構築

 帰国後の検疫を東京競馬場で行い、一時は出走を匂わせていたディープインパクトだが、今週初めに回避を表明。出てくれば中心視せざるを得ない馬だけに、出てこないほうが予想のし甲斐があるというもの。まあ当てなければ意味ないんですけどね。

 前売り1番人気はスイープトウショウ。ただ単勝オッズは4.5倍(土曜前売り終了時点)と絶対の軸とまではみられていないようだ。以下コスモバルク、ダンスインザムード、アドマイヤムーン、ダイワメジャーまでが単勝10倍以内に収まっている。やはり直前で好成績を挙げている馬が買われている。


【前走着順別成績(過去10年)】
前走着順 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1着 【6・3・4・31】 13.6% 20.5% 29.5% 343 93
2着 【1・3・0・23】 3.7% 14.8% 14.8% 12 23
3〜5着 【2・3・5・35】 4.4% 11.1% 22.2% 22 85
6着以下 【1・1・1・42】 2.2% 4.4% 6.7% 15 44

 確かに近走の安定度は狙いを絞るための手懸りとなるようで、連対馬20頭のうち13頭が前走で連対している。2走続けて連対を外していながらここで連対したのは'99年2着ステイゴールド(前々走・宝塚記念3着、前走・京都大賞典6着)のみ。

 3着以内馬30頭に拡大しても'05年3着ダンスインザムード(前々走・札幌記念12着、前走・府中牝馬S8着)、'02年3着サンライズペガサス(前々走・天皇賞春5着、前走・毎日王冠4着)、'98年3着サンライズフラッグ(前々走・朝日CC3着、前走・毎日王冠3着)の3頭が該当するに留まる。


【前走着順別成績(過去10年)】
前走距離 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1,600M以下 【1・0・1・8】 10.0% 10.0% 20.0% 200 73
1,800M 【1・1・6・50】 1.7% 3.4% 13.8% 12 50
2,000M 【4・1・0・19】 16.7% 20.8% 20.8% 536 137
2,200M 【1・3・2・29】 2.9% 11.4% 17.1% 7 28
2,300M 【0・0・0・1】 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2,400M 【3・4・1・20】 10.7% 25.0% 28.6% 45 87
2,500M以上 【0・0・0・5】 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

 次に気になるのは前走距離との相関性。毎日王冠に代表される距離延長組が不振。毎日王冠組は過去10年で延べ49頭が出走して【1・1・5・42】(4.1%)、勝ち馬5頭が【0・1・1・3】(20.0%)、2着馬6頭が【0・0・0・6】(0.0%)となるなど苦戦している。

 ちなみに過去20年のスパンでは前走距離との相関性は無いに等しく、むしろ毎日王冠組のほうがバンバン来ていた。近年は中長距離戦を中心に上がり3ハロン33秒台が普通に出るようになってきており、今回と同じか長めの距離で瞬発力を披露してきた馬のほうが有利に戦えるということなのかもしれない。


【天皇賞秋・上がり3ハロン順位別着順分布表(過去10年、東京施行時)】
上り3F順位 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1位 【5・1・1・2】 55.6% 66.7% 77.8% 406 167
2位 【2・3・0・8】 15.4% 38.5% 38.5% 603 141
3位 【1・3・1・7】 8.3% 33.3% 41.7% 353 184
4・5位 【1・1・3・13】 5.6% 11.1% 27.8% 41 140
6位以下 【0・1・4・86】 0.0% 1.1% 5.5% 0 20

【毎日王冠・上がり3ハロン順位別着順分布表(過去11年、東京施行時)】
上り3F順位 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1位 【2・3・1・4】 20.0% 50.0% 60.0% 87 113
2位 【3・3・2・7】 20.0% 40.0% 53.3% 122 135
3位 【2・0・2・4】 25.0% 25.0% 50.0% 152 143
4・5位 【1・1・2・17】 4.8% 9.5% 19.0% 41 130
6位以下 【2・3・3・56】 3.1% 7.8% 12.5% 37 51

 これはいわゆる「結果論」のデータなのだが、速い上がりを繰り出せる馬が上位に来ているという参考にはなると思う。京都大賞典の予想構築においてもこのことを根拠にスイープトウショウを推したのだが、このレース(特に近年)においても同様の傾向がみられる。軸は引き続きスイープトウショウでいいだろう。

 参考のために毎日王冠のデータを併記してみた。毎日王冠では速い上がりを繰り出さなくても勝ち負けでき、そういった勝ち方をしてきた馬が天皇賞秋では不振という見方も出来る。今年の毎日王冠も上がり4位と5位の組み合わせで決着している。ただ今回も毎日王冠同様に前が手薄なので、毎日王冠組ということで切ってしまうのも忍びない。過去2年の天皇賞秋においてそこそこの上がりで残っているダンスインザムードはやはり抑えには必要か。

 他路線組では瞬発力だけは一人前のアドマイヤムーン、中長距離重賞においてコンスタントに上がり1〜2位の脚を繰り出しているスウィフトカレントに注目。いずれもスイープトウショウより後ろにつけそうな点が厄介だが、長くいい脚を繰り出せる点においてはスイープトウショウにも引けを取らない。

◎スイープトウショウ
○ダンスインザムード
▲アドマイヤムーン
△スウィフトカレント


■馬券構築

 スイープトウショウから馬単流し、スイープ−ダンス2頭軸の3連複流し。

[馬単] スイープトウショウ→ダンスインザムード 20%
[馬単] スイープトウショウ→アドマイヤムーン 20%
[馬単] スイープトウショウ→スウィフトカレント 20%
[3連複] スイープトウショウ−ダンスインザムード−アドマイヤムーン 20%
[3連複] スイープトウショウ−ダンスインザムード−スウィフトカレント 20%


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