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第11回秋華賞(GI)
2006年10月15日(Sun) 京都芝2,000M 3歳オープン 馬齢 (牝)(混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 キストゥヘヴン 85 前走の差し込み評価。決め手復活なるかどうか。  
2 ソリッドプラチナム 85 前哨戦は後追いに終始。末脚の威力は証明済。
2 3 タッチザピーク 74 前走は4角で一杯。今回は更に距離が延びる。  
4 シェルズレイ 87 今回他に同型いるのが問題。絡まれると辛い。  
3 5 フサイチパンドラ 87 決め手乏しく消耗戦向き。追い比べは避けたい。  
6 ブルーメンブラット 83 札幌で古馬相手に快勝。ここで見せ場作れるか。  
4 7 シークレットコード 77 初めてまともなローテ敷くも前走は負けすぎか。  
8 ホウショウルビー 79 この馬なりに走っているが力負けの感は否めず。  
5 9 アドマイヤキッス 88 前走の差し切り評価。自在性増したのも魅力。
10 ヤマトマリオン 76 ここ2走が散々。フローラS好走はフロックなのか。  
6 11 キープユアスマイル 77 前走上がり最速の脚使う。但し今回は輸送挟む。  
12 カワカミプリンセス 88 前走上がり要す流れを差す。ここでの適性微妙。
7 13 サンドリオン 77 前走厳しい流れを差す。今回相手揃うも不気味。
14 ブロンコーネ 74 未だ1勝の身。見るべきものがないのでは無理。  
15 ニシノフジムスメ 82 前走が案外。負かされた相手に逆転は困難か。  
8 16 アサヒライジング 86 見せ場十分の逃げ打つもゴール前は甘くなる。  
17 トシザサンサン 80 短距離主体のローテ。ここは速さ認めても苦しい。  
18 コイウタ 82 前走競争中止。前哨戦使えなかったのは痛い。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 速い上がりを繰り出せそうな馬を狙え・最後の一冠は譲れないアドマイヤキッス
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【前走上がり順位別成績】
前走上がり順位 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1位 【3・4・4・22】 9.1% 21.2% 33.3% 264 111
2位 【4・3・1・14】 18.2% 31.8% 36.4% 48 86
3位 【0・1・2・16】 0.0% 5.3% 15.8% 0 52
4〜5位 【1・1・1・35】 2.6% 5.3% 7.9% 8 43
6位以下 【2・1・2・57】 3.2% 4.8% 8.1% 34 49

【今回上がり順位別成績】
今回上がり順位 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1位 【4・5・1・1】 36.4% 81.8% 90.9% 93 293
2位 【4・2・3・3】 33.3% 50.0% 75.0% 882 350
3位 【2・1・1・6】 20.0% 30.0% 40.0% 61 68
4〜5位 【0・1・2・14】 0.0% 5.9% 17.6% 0 60
6位以下 【0・1・3・126】 0.0% 0.8% 3.1% 0 17

 先週の京都大賞典、前日のデイリー杯2歳Sのレース展望でも述べた「速い上がり優勢傾向」は秋華賞でもみられる。今回のほうは結果論になるので言及しないが、前走のほうは明らか。連対馬20頭のうち、前走で上がり2位以内の脚を使っていた馬は14頭いるが、このうち10頭はローズSを使っていた。

 ローズSで上がり最速の脚を繰り出して勝っていても、'00年11着ニホンピロスワンや'04年6着ローズバドといった凡走例もあるのだが、'03年1着アドマイヤグルーヴや'05年1着エアメサイアのように春のクラシックで上位に来ていた馬なら問題ない。実際、春のクラシックに出走があったローズS勝ち馬は延べ4頭が出走して【3・1・0・0】(100.0%)とパーフェクト連対を実現している。

 今年のローズSは中京で行われており、前述した傾向にブレが生じる可能性もあるが、ここは桜花賞2着・オークス4着・ローズS1着の武豊騎乗馬アドマイヤキッスを中心視したい。ローズSは並の馬ならシェルズレイを捉え切れていなかった。コース採りが上手く嵌ったことを差し引いても十分お釣りが出る勝ち方だったと思う。

 速い上がりとなればソリッドプラチナム抜きでは語れない。ただこの馬を厚く買う位なら、アドマイヤキッスを厚く買ったほうが確実ではある。追い切り気配は直線走路で一杯になっていた前走時に比べ、今回はほぼ馬なりで気分良く走っていた。

 他に前走で速い上がりをみせた馬としては紫苑S組のサンドリオン、キープユアスマイルが挙げられる。今年の紫苑Sは1,000M通過が57秒8と、例年になく厳しい流れだった。紫苑S組はデータ的には消しでOKなのだが、今年に限っては面白いと思う。オークス時はスイートピーS組を嫌って泣いたので、今回はサンドリオンを抑えてみることにする。ちなみに「Cendrillion」とはフランス語でシンデレラのことらしい。


【桜花賞馬とオークス馬の対戦成績】
年度 桜花賞馬名 対戦成績 オークス馬名
'96年 ファイトガリバー (未出走)vs10着 エアグルーヴ
'97年 キョウエイマーチ ×2着vs1着○ メジロドーベル
'98年 ファレノプシス ○1着vs7着× エリモエクセル
'99年 プリモディーネ (未出走)vs4着 ウメノファイバー
'00年 チアズグレイス ○4着vs10着× シルクプリマドンナ
'01年 テイエムオーシャン ○1着vs3着× レディパステル
'02年 アローキャリー (共に未出走) スマイルトゥモロー
'03年 スティルインラブ (同一馬) スティルインラブ
'04年 ダンスインザムード 4着vs(未出走) ダイワエルシエーロ
'05年 ラインクラフト 2着vs(未出走) シーザリオ

 今年のように桜花賞馬とオークス馬が揃い踏みした年は過去4回と意外に少ない。その対戦成績は桜花賞馬の3勝1敗。桜花賞馬は延べ7頭が出走して【3・2・0・2】(71.4%)、オークス馬も延べ7頭が出走して【2・0・1・4】(28.6%)。後者はぶっつけで使ってきた3頭がいずれも凡退。

 桜花賞馬キストゥヘヴンは長距離輸送を嫌ってローズSを使わず、セントライト記念を使って5着。馬群を捌いての追い込みで一応見せ場は作った。但し上がりの脚は4位タイの36秒0と数字は冴えなかった。追い切り気配は前走時よりは上向いてきたが、大きく変わったという印象はない。

 オークス馬カワカミプリンセスはスイートピーS勝ちから中1週でオークス制覇。今回はそこから4ヶ月以上開いての実戦。今年のオークスはヤマニンファビュルの大逃げの影響で上がりを要しており、速い上がり優勢傾向をクリアできるのかという疑問は残る。スイートピーSで速い上がりを繰り出しているので、杞憂と言えばそれまでかもしれないが…。

 結論としては前哨戦完勝のアドマイヤキッスを軸に、厳しい流れで速い上がりを繰り出したサンドリオン、適性がよく分からない無敗馬カワカミプリンセス、一度使われたことで追い切りの動きが目に見えて変わったソリッドプラチナムへ流してみる。

◎アドマイヤキッス
○サンドリオン
▲カワカミプリンセス
△ソリッドプラチナム


■馬券構築

 アドマイヤキッス1着、サンドリオンとカワカミプリンセス2〜3着、ソリッドプラチナム3着想定の3連単と3連複流し。

[3連単] アドマイヤキッス→サンドリオン→カワカミプリンセス 10%
[3連単] アドマイヤキッス→サンドリオン→ソリッドプラチナム 10%
[3連単] アドマイヤキッス→カワカミプリンセス→サンドリオン 10%
[3連単] アドマイヤキッス→カワカミプリンセス→ソリッドプラチナム 10%
[3連複] アドマイヤキッス−サンドリオン−カワカミプリンセス 20%
[3連複] アドマイヤキッス−サンドリオン−ソリッドプラチナム 20%
[3連複] アドマイヤキッス−カワカミプリンセス−ソリッドプラチナム 20%


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