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第24回ローレル競馬場賞中山牝馬S(GIII)
2006年3月12日(Sun) 中山芝1,800M 4歳以上オープン ハンデ (牝)(国際)[指定]
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ウイングレット 95 昨年同様に展開は向きそう。休み明けがどう出るか。  
2 カネトシディザイア 92 マイルを超えるとサッパリ。現にターコイズSは惨敗。  
2 3 レクレドール 96 緩い流れで差し損ね頻発。自ら動いてカバーも微妙。  
4 ディアデラノビア 95 前走は後ろで溜め過ぎ。切れ味鋭く位置取り次第。
3 5 ライラプス 93 立ち直るどころか負けが込む。先行策で打開したい。  
6 マイネソーサリス 96 牡馬混合戦を無難に消化。今回はハンデ積まれる。
4 7 プリンセスグレース 87 前走内容は評価したいが実績馬相手では荷が重い。  
8 メイショウオスカル 96 先手採り復調示す。ここも展開楽で引き続き有力。
5 9 アンブロワーズ 89 ダートを絡めたとはいえ近走散々。早熟の線が濃厚。  
10 ヤマニンシュクル 96 呆れるほど詰め甘い。ここも勝ち切るまではどうか。  
6 11 メジロトンキニーズ 97 長距離の我慢比べで健闘するもここは条件が違う。  
12 ミヤビキララ 84 準オープンでシンガリ負けからここは無謀。論外。  
7 13 ヤマニンアラバスタ 100 実績上位だが中山では余程上手く乗らないと苦しい。  
14 チアフルスマイル 96 前走直線だけで詰め寄る。末脚に勢いあり注目。
8 15 コスモマーベラス 95 このコースは走る。好位で流れに乗れれば通用も。  
16 スターリーヘヴン 97 ここ行く馬少なく先手も視野に入る。居残りに注意。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 負担斤量増の真意を汲み取れ・岩田の手腕で蘇るディアデラノビア
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【連対馬の重賞実績一覧(過去10年)】
年度 1着馬 2着馬
'96年 プレイリークイーン(牝6・54kg)
重賞未連対
ショウリノメガミ(牝5・56kg)
'96年京都牝馬S(GIII)
'97年 ショウリノメガミ(牝6・56kg)
'96年京都牝馬S(GIII)
スプリングバーベナ(牝5・53kg)
重賞未連対
'98年 メジロランバダ(牝5・56kg)
'97年日経新春杯(GII)
ランフォザドリーム(牝4・52kg)
'98年京都牝馬S(GIII)2着
'99年 ナリタルナパーク(牝4・53kg)
'98年秋華賞(GI)2着
メジロドーベル(牝5・58.5kg)
'97年優駿牝馬(GI)他、全6勝
'00年 レッドチリペッパー(牝4・55kg)
'99年富士S(GIII)
エイダイクイン(牝5・54kg)
'98年クイーンC(GIII)
'01年 エイシンルーデンス(牝5・55kg)
'99年チューリップ賞(GIII)
グリーンプラネット(牝6・53kg)
重賞未連対
'02年 ダイヤモンドビコー(牝4・55kg)
'01年ローズS(GII)
ティコティコタック(牝5・56.5kg)
'00年秋華賞(GI)
'03年 レディパステル(牝5・56kg)
'01年優駿牝馬(GI)
テンエイウイング(牝4・50kg)
重賞未連対
'04年 オースミコスモ(牝5・55kg)
'03年関屋記念(GIII)
ハッピーパス(牝6・55.5kg)
'03年京都牝馬S(GIII)
'05年 ウイングレット(牝4・55kg)
'05年京都牝馬S(GIII)2着
メイショウオスカル(牝4・54kg)
'04年フローラS(GII)

 中山牝馬Sでは重ハンデを課された馬が順当に勝ち負けを演じており、過去10年の勝ち馬10頭のうち7頭は既に重賞を勝っていた。重賞未勝利馬同士の決着は1回もないことからしても、軸は既に重賞を勝っている馬とするのが妥当。


【最重量及び上位馬の負担斤量一覧(過去10年)】
年度 頭数 最重量(着順) 1着(前走比) 2着(前走比) 3着(前走比)
'96年 15 56.5kg(9着) 54.0kg(+2.0) 56.0kg(+3.0) 53.0kg(+2.0)
'97年 15 56.5kg(4着・11着) 56.0kg(同) 53.0kg(-2.0) 54.0kg(+1.0)
'98年 12 56.5kg(3着) 56.0kg(+2.0) 52.0kg(同) 56.5kg(+0.5)
'99年 11 58.5kg(2着) 53.0kg(-1.0) 58.5kg(+3.5) 53.0kg(-1.0)
'00年 16 56.0kg(5着) 55.0kg(+1.0) 54.0kg(同) 55.0kg(同)
'01年 16 55.5kg(4着・7着) 55.0kg(+2.0) 53.0kg(-1.0) 54.0kg(-1.0)
'02年 14 56.5kg(2着) 55.0kg(同) 56.5kg(+1.5) 55.5kg(+1.5)
'03年 16 56.0kg(1着) 56.0kg(同) 50.0kg(+1.0) 52.0kg(-1.0)
'04年 16 56.0kg(6着) 55.0kg(同) 55.5kg(+0.5) 51.0kg(-3.0)
'05年 16 56.0kg(7着・10着・14着) 55.0kg(+2.0) 54.0kg(+1.0) 53.0kg(-1.0)

 前述したことを裏付けるかの如く、前走と比べて負担斤量増となった馬が11連対と幅を利かせている。但しトップハンデはイマイチ。負担斤量減で連対した3頭のうち、'97年2着スプリングバーベナは別定戦のアメリカJCCで55kgを背負って0秒3差5着、'99年1着ナリタルナパークと'01年2着グリーンプラネットはそれぞれ京都牝馬Sで差し不発、ここで軽ハンデが生きた形。


【負担斤量前走比別成績(過去10年)】
グループ 負担斤量前走比 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
A 【5・6・4・24】 12.8% 28.2% 38.5% 161 152
B 増減無し 【4・2・1・20】 14.8% 22.2% 25.9% 106 64
C 0.5〜2.5kg減 【1・2・4・44】 2.0% 5.9% 13.7% 44 63
D 3kg以上減 【0・0・1・29】 0.0% 0.0% 0.0% 0 27

 前述の表の色分けをグループ化してまとめると上表のようになる。前述の表によると、過去10年ではAが連に絡む可能性が高く、CやD同士で決着したことは一度も無い。ハンデの付けられ方に拘るなら、軸はAの中から選ぶべき。


【レース間隔別成績(過去10年)】
レース間隔 着別度数 単勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
中2週以下 【1・1・2・30】 2.9% 5.9% 11.8% 31 31
中3〜4週 【4・3・1・26】 11.8% 20.6% 23.5% 133 134
中5〜8週 【4・6・5・38】 7.5% 18.9% 28.3% 100 105
中9週以上 【1・0・2・23】 3.8% 3.8% 11.5% 17 21

 ここが年明け初戦の馬は苦戦しており、'03年1着レディパステル(牝5・56kg)が貫禄を示した以外は振るわない。格下のプリンセスグレースはともかく、昨年の覇者ウイングレット、重賞2勝ヤマニンアラバスタは敬遠したい。ただウイングレットは今年も展開が向きそうだが…。


【出走馬グループ分け表】
グループ 該当馬
A ディアデラノビア、マイネソーサリス、アンブロワーズ、メジロトンキニーズ
B ウイングレット、レクレドール、ライラプス、メイショウオスカル、
ヤマニンシュクル、チアフルスマイル
C カネトシディザイア、プリンセスグレース、ミヤビキララ、ヤマニンアラバスタ、
コスモマーベラス、スターリーヘヴン
D (該当馬無し)

 レース間隔を踏まえた上で最終選考。グループAの中で重賞勝ちがあるのはディアデラノビアマイネソーサリスの2頭。京都牝馬S組の中で負担斤量増となっているのはディアデラノビアとアンブロワーズの2頭で、ハンデキャッパーの真意を汲み取りたい。マイネソーサリスはここ2戦が案外にも関わらず負担斤量増。同コース施行のターコイズS勝利が評価されているのだろう。グループBからは京都牝馬S2着同着、昨年の本レース2〜3着のメイショウオスカルチアフルスマイルを評価したい。

 問題は展開。テンが速い逃げ馬不在で、最内ウイングレットと大外スターリーヘヴンが出を窺う形。メイショウオスカルは京都牝馬Sでマイネサマンサの緩い逃げをマークして居残っており、同馬を展開面での注目馬としたい。

 ディアデラノビアは1番人気が予想される上、後方脚質ということで流れが緩いとこれまでと同様に差し損ねる可能性がある。ただ京都牝馬Sで騎乗した武豊騎手が「もっと直線伸びるかと思ってじっくり構えましたが、意外に伸びませんでした」と寝言を言っていたので、ここは岩田騎手が普通に乗れば勝てると思う。

◎ディアデラノビア
○メイショウオスカル
▲チアフルスマイル
△マイネソーサリス


■馬券構築

 ディアデラノビアから馬複流し。

[馬複] ディアデラノビア−メイショウオスカル 40%
[馬複] ディアデラノビア−チアフルスマイル 30%
[馬複] ディアデラノビア−マイネソーサリス 30%


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