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第25回ジャパンカップ(GI)
2005年11月27日(Sun) 東京芝2,400M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 マイソールサウンド 92 先行して地味に踏ん張るも強豪集結のGIではきつい。  
2 タップダンスシチー 97 ここ2戦が不甲斐なさ過ぎ。前走も付いて行っただけ。  
2 3 ウォーサン 65 昨年と同じローテーションで挑むも結果も同じか。  
4 アドマイヤジャパン 90 前走は展開のアヤ。地力問われるここでは用無し。  
3 5 リンカーン 95 前走は後方侭。距離伸びて多少マシになりそうだが。  
6 ウィジャボード 昨年の欧州年度代表馬。海外遠征経験豊富で有力。  
4 7 ベタートークナウ 追い込み得意で速さも完備。後は相手関係のみ。  
8 ゼンノロブロイ 98 今年は未勝利。強い勝ち方をした昨年の再現期待。
5 9 ストーミーカフェ 87 単騎で行けても沈む。折り合いに専念しても厳しい。  
10 ヘヴンリーロマンス 92 牡馬相手に連勝は本物。一瞬の切れ味は最上位。
6 11 コスモバルク 93 気性難が問題。一時期の勢いも完全に無くなる。  
12 バゴ 今年初戦を勝った後5連敗も直前気配良く状況好転。
7 13 サンライズペガサス 93 前走見せ場無しで毎日王冠帳消し。GIでは力不足。  
14 アルカセット 距離適性は申し分無し。速い時計をこなせるかのみ。  
15 キングスドラマ 逃げ粘り身上。今回は他に同型おり展開不向き。  
8 16 ハーツクライ 95 末脚強烈も展開のアシスト不可欠。ハイペース希望。
17 スズカマンボ 94 前走叩き台は良いとしてここで即巻き返しは疑問。  
18 ビッグゴールド 92 勝ち負けから遠ざかる。他との兼ね合いあり苦しい。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 昨年完勝の舞台で巻き返す・有馬記念に向けて負けられないゼンノロブロイ
■予想構築

 まずは外国馬の選定から入る。

 ウォーサン(Warrsan、英)は【9・9・4・19】、重賞は6勝(独GI・バーデン大賞連覇、英GI・コロネーションCなど)。Kジョージ6世&Qエリザベス2世DS負け→バーデン大賞勝ち→凱旋門賞負けのローテは昨年と同じ。昨年からの上積みはバーデン大賞のみで、昨年(15着)と同じような結果が待っているのは想像に易い。

 ウィジャボード(Ouija Board、英)は【6・1・3・1】、重賞は4勝(英GI・オークス、愛GI・オークス、米GI・BCフィリー&メアターフなど)。英愛オークス制覇、凱旋門賞3着で欧州年度代表馬に輝いた名牝。ただ重賞勝ち鞍はいずれも牝馬限定で、今年初戦の英GI・プリンスオブウェールズSは勝ち馬から4秒8差の惨敗を喫している。時計は凱旋門賞の2分25秒3が評価出来る程度。

 ベタートークナウ(Better Talk Now、米)は【11・5・2・13】、重賞は6勝(米GI・BCターフ、米GI・マンノウォーSなど)。最後方からぶっ飛んでくる破天荒なレース振りで、勝ったり負けたりを繰り返している。マンノウォーSの勝ち時計2分11秒65はレースレコード。ただ海外挑戦は初で、アメリカの芝実績だけでは何とも評価し難い。一昨年BCターフ勝ちから直行したジョハーが16着に惨敗したのは記憶に新しい。

 バゴ(Bago、仏)は【8・1・5・1】、重賞は6勝(仏GI・凱旋門賞、仏GI・ガネー賞ほか)。昨年の凱旋門賞をレース史上2番目となる2分25秒0の好タイムで快勝。その後の勝ち鞍はガネー賞のみで、GI連戦とはいえ現在は5連敗中。緩い流れや湿った馬場が重なったとはいえ、勢いは下降線を辿りつつある。重賞勝ちが全て自国内なのも気になる。

 アルカセット(Alkaased、英)は【5・7・0・3】、重賞は2勝(仏GI・サンクルー大賞典、英GII・ジョッキークラブS)。サンクルー大賞典で昨年のジャパンC4着馬ポリシーメイカー、今回出走のバゴを下してGI初制覇。仏GII・フォワ賞まで12戦連続連対を続けていたが、前走の英GI・チャンピオンSで勝ち馬から4馬身1/4差の5着に敗退。2,400M【5・5・0・0】、デットーリ騎手騎乗は心強いが、持ち時計は貧弱。

 キングスドラマ(King's Drama、米)は【8・6・5・6】、重賞は3勝(米GI・ソードダンサー招待S、米GII・レッドスミスSほか)。当初はフランスに所属、昨夏にアメリカに転厩。ソードダンサー招待Sは2番手抜け出しで勝利。勝ち時計2分27秒38はまずまず。続くマンノウォーSでは今回出走のベタートークナウに交わされ2着。国外遠征経験はあるにはあるが結果は冴えない(加2回遠征はいずれも着外)。

 外国馬の序列をつけると、バゴ>ウィジャボード>ベタートークナウ=アルカセット>キングスドラマ>ウォーサンの順。ただ過去にジャパンCを制した外国馬のレベルと比較すると、今年も一枚落ちるのではないだろうか。一昨年で言えば、ウィジャボード=イズリントン(重賞勝ちはいずれも牝馬限定)、ベタートークナウ=ジョハー(BCターフ勝ちあるが国外経験なし)といった感じで当てはまりそうだ。

 バゴは自国以外に3ヶ国の遠征経験があり、いずれもGIでそれなりに走っているので評価して良い。ペースが上がり、良馬場で行われる限りにおいては条件好転か。外国馬6頭のうち、本馬場で強めに追われているのはウォーサンと同馬のみ。その他はキャンターだった。ジャパンCでは「凱旋門賞馬はコケる」が定説となっているが、あまり人気がないので狙ってみたい。

 ウォーサンは昨年抑えてガッカリだった。今年は白井(競馬学校)や本馬場で連日時計をマークしているるように気配は上向きだが、掲示板に載れれば御の字だろう。キングスドラマは同型が多くキツイと思う。アルカセットは時計や重賞実績の割に人気を集め過ぎ。ベタートークナウは追い込みというよりは勝負どころで一気に捲り上げる形が多いので、東京コースが向くかどうかは微妙なところ。

 ウィジャボードは計3ヶ国でGI勝ちがあり、時計の裏付けも採れ、前走もそれほど負けていないので狙える水準にあると判断したいが、やはり牡馬相手に勝ちきれるかどうかが微妙。ゼンノロブロイがフェミニストなら今回はこの馬が勝ちそうだが…。

 日本馬の取捨基準は「前走で掲示板に挙がっているか」「GI連対があるか」「東京芝コースに連対があるか」の3点。今回これらを全て満たす日本馬はゼンノロブロイとヘヴンリーロマンスの2頭のみ。ゼンノロブロイは昨年秋のベストパフォーマンスがジャパンCで、東京芝2,400Mなら文句無く軸である。ヘヴンリーロマンスはハイペースもこなす方で、ここで評価を落とす必要は無いように思える。

 他では天皇賞秋で6着に敗れたハーツクライ。6着とはいえ着差は0秒3で、5着スイープトウショウ、7着ハットトリックがいずれも次走でGIを制していることからしてもデータ不適でも抑える必要がある。ストーミーカフェ、タップダンスシチーに加えてキングスドラマ、ビッグゴールドが加わる流れで自慢の差脚が炸裂するはず。

 以上をまとめると、外国馬で狙えそうなのはバゴのみ。日本馬では天皇賞秋上位馬をそのまま評価。力強い脚捌きは健在のゼンノロブロイから、ハイペース限定馬ハーツクライ、状況好転の凱旋門賞馬バゴ、女帝ヘヴンリーロマンスへ流す。

◎ゼンノロブロイ
○ハーツクライ
▲バゴ
△ヘヴンリーロマンス


■馬券構築

 ゼンノロブロイから馬単流し。ゼンノ・ハーツ2頭軸の3連単を抑える。

[馬単] ゼンノロブロイ→ハーツクライ 20%
[馬単] ゼンノロブロイ→バゴ 20%
[馬単] ゼンノロブロイ→ヘヴンリーロマンス 20%
[3連単] ゼンノロブロイ→ハーツクライ→バゴ 10%
[3連単] ゼンノロブロイ→ハーツクライ→ヘヴンリーロマンス 10%
[3連単] ゼンノロブロイ→バゴ→ハーツクライ 10%
[3連単] ゼンノロブロイ→ヘヴンリーロマンス→ハーツクライ 10%


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