HOME > 重賞展望 > 第43回アルゼンチン共和国杯

第43回アルゼンチン共和国杯(GII)
2005年11月6日(Sun) 東京芝2,500M 3歳以上オープン ハンデ (国際)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サクラセンチュリー 94 自力で差せない馬に逆戻り。ただ決め手は健在。
2 テンジンムサシ 94 昨年は最後方決め打ち。同様の乗り方で再現図る。  
2 3 ダディーズドリーム 93 目黒記念で善戦評価。ただ前走完敗で勢いに欠く。  
4 ビッグゴールド 96 前走あえなく沈没。再び人気暴落も確変終了の感。  
3 5 チャクラ 91 叩かれそろそろ走り頃。同一コース重賞勝ちあり。  
6 コイントス 98 いつも何かに交わされる。目標にされるのもどうか。  
4 7 ハイフレンドトライ 92 中団から差せる脚重宝。格上挑戦もハンデで相殺。
8 マーブルチーフ 94 昨年5着もベストは京都。ここで強気には推せない。  
5 9 アサクサキニナル 88 折り合い問題ないがこの距離は一度使って完敗。  
10 ブリットレーン 87 近走前行っても差してもダメ。軽量でも見込み薄。  
6 11 デルタブルース 96 菊花賞後もGIで善戦。休み明けをこなせるかのみ。
12 エローグ 88 目黒記念で見せ場作るも勝ち切るまでの力はない。  
7 13 マイソールサウンド 96 関東遠征では実績無し。ただ先行策嵌ると手強い。  
14 ダイタクバートラム 97 昨年前詰まりながら4着。追い込む脚あり要注意。  
15 ニシノドコマデモ 86 末脚威力あるも反応鈍い。久々では期待できない。  
8 16 グラスエイコウオー 78 長期休養挟む毎に減衰。立ち直るきっかけ欲しい。  
17 ファストタテヤマ 93 いつになく差脚堅調。早めに動けるようなら勝機。
18 スムースバリトン 84 幾分立て直すも古馬を負かす力量あるかは微妙。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 ハンデ戦に場違いな菊花賞馬・鉄砲使いデルタブルースの苦悩
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【最重量及び上位馬の負担斤量一覧(過去10年)】
年度 頭数 最重量(着順) 1着(前走比) 2着(前走比) 3着(前走比)
'95年 13 58.0kg(2着) 56.0kg(-2.0) 58.0kg(同) 57.0kg(-1.0)
'96年 18 57.0kg(5着) 53.0kg(-1.0) 56.0kg(同) 57.0kg(-1.0)
'97年 8 58.0kg(3着) 55.0kg(同) 50.0kg(-5.0) 55.0kg(-2.0)
'98年 18 57.5kg(9着) 56.0kg(-2.0) 52.0kg(-4.0) 57.5kg(+0.5)
'99年 18 59.0kg(8着) 53.0kg(-3.0) 53.0kg(-3.0) 53.0kg(-4.0)
'00年 16 57.5kg(1着) 57.5kg(-0.5) 53.0kg(-4.0) 53.0kg(-4.0)
'01年 10 57.0kg(4着・7着) 55.0kg(-2.0) 52.0kg(-4.0) 49.0kg(-6.0)
'02年 11 58.5kg(8着) 53.0kg(-4.0) 56.0kg(同) 57.0kg(同)
'03年 14 58.0kg(7着) 56.0kg(-2.0) 53.0kg(+1.0) 54.0kg(-3.0)
'04年 14 58.5kg(4着) 56.0kg(-1.0) 50.0kg(-4.0) 57.0kg(同)

 アルゼンチン共和国杯は天皇賞の後に行われるハンデ戦ということもあり、GIに届かない程度の実力馬に初重賞制覇を目論む軽ハンデ馬が絡んで毎年混戦を極めている。前走より斤量が軽くなった馬が過去10年で9勝、斤量が重くなった馬が未勝利ということからすると、どちらかと言えば軽ハンデ馬が主体になるレースである。


【負担斤量前走比別成績(過去10年)】
グループ 負担斤量前走比 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
A 【0・1・1・7】 0.0% 11.1% 22.2%
B 増減無し 【1・3・2・6】 8.3% 33.3% 50.0%
C 0.5〜2.5kg減 【7・0・3・52】 11.3% 11.3% 16.1%
D 3kg以上減 【2・6・4・40】 3.8% 15.4% 23.1%

 冒頭の表の色分けをグループ化してまとめると上表のようになる。冒頭の表によると、過去10年ではAとB同士で決着したことは一度も無く、必ずCかDが絡んでいる。ハンデの付けられ方に拘るなら、軸はCかDの中から選ぶべき。


【負担斤量前走比グループ別出走数一覧(過去10年)】
年度 頭数 A(割合) B(割合) C(割合) D(割合)
'95年 13 0(0.0%) 2(15.4%) 10(76.9%) 1(7.7%)
'96年 18 0(0.0%) 3(16.7%) 10(55.6%) 5(27.7%)
'97年 8 2(25.0%) 1(12.5%) 3(37.5%) 2(25.0%)
'98年 18 2(11.1%) 1(5.6%) 6(33.3%) 9(50.0%)
'99年 18 0(0.0%) 0(0.0%) 6(33.3%) 12(66.7%)
'00年 16 0(0.0%) 2(12.5%) 5(31.2%) 9(56.3%)
'01年 10 0(0.0%) 0(0.0%) 7(70.0%) 3(30.0%)
'02年 11 1(9.1%) 2(18.2%) 6(54.5%) 2(18.2%)
'03年 14 1(7.1%) 1(7.1%) 5(35.7%) 7(50.0%)
'04年 14 1(7.1%) 2(14.3%) 6(42.9%) 5(35.7%)

【出走馬グループ分け表】
グループ 頭数 該当馬
A 1 デルタブルース
B 6 ビッグゴールド、チャクラ、コイントス、マイソールサウンド、
ダイタクバートラム、ファストタテヤマ
C 5 サクラセンチュリー、ダディーズドリーム、マーブルチーフ、
アサクサキニナル、スムースバリトン
D 6 テンジンムサシ、ハイフレンドトライ、ブリットレーン、エローグ、
ニシノドコマデモ、グラスエイコウオー

 ただ今年は風向きが異なる。というのも、今年は例年に比べてB以上に属する馬が多いのである。AとBを合わせた頭数は例年2〜3頭で、割合にして15%前後。それが今年は7頭、割合にして38.9%を占めている。これらの馬の実績を考えると、揃いも揃って全滅とは少々考えにくい。今年に限っては例年と逆の発想、即ち実績馬中心のフォーカスが良いのではないだろうか


【前走より負担斤量が重くなった馬の成績(過去10年)】
年度 馬名 性齢 斤量(前走比) 成績
'97年 ツクバシンフォニー 牡4 58.0kg(+1.0) 5着(2人気)
ゲイリーイーグル 牡4 57.0kg(+1.0) 6着(3人気)
'98年 ダイワオーシュウ 牡4 57.5kg(+0.5) 3着(2人気)
グラスワンダー 牡3 57.0kg(+2.0) 6着(1人気)
'99年 ダイワオーシュウ 牡5 57.5kg(+0.5) 6着(1人気)
ローゼンカバリー 牡6 59.0kg(+1.0) 8着(9人気)
'02年 アメリカンボス 牡7 58.5kg(+0.5) 8着(4人気)
'03年 ナチュラルナイン 牡3 53.0kg(+1.0) 2着(1人気)
'04年 ダイタクバートラム 牡6 58.5kg(+1.5) 4着(5人気)

 一応、Aに属する馬の成績一覧を示すと上表のようになる。グラスワンダー以外は全てGII止まりで、グラスワンダーも当時は2歳GI勝ちに過ぎなかった。今回出走のデルタブルースは菊花賞勝ちの他、ジャパンCでも3着と明らかに格上。ここが同年初出走、前走から4kg増となるのは少なくとも過去20年では例が無い。


 軸は実績重視でデルタブルース。500kgを超える大型馬であることからすればハンデ自体は問題にならない。やはり有馬記念からぶっつけで使って通用するかどうかだろう。相手筆頭はこのところ勝負どころで器用な動きが目立つファストタテヤマ。他では展開一つで突き抜けそうなサクラセンチュリー、重賞連対がある格下ハイフレンドトライ。

◎デルタブルース
○ファストタテヤマ
▲サクラセンチュリー
△ハイフレンドトライ


■馬券構築

 デルタブルースから馬複流し。

[馬複] デルタブルース−ファストタテヤマ 40%
[馬複] デルタブルース−サクラセンチュリー 40%
[馬複] デルタブルース−ハイフレンドトライ 20%


■このレースの回顧へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.