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第41回七夕賞(GIII)
2005年7月10日(Sun) 福島芝2,000M 3歳以上オープン ハンデ (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ラヴァリージェニオ 96 追い出してからモタつくだけに距離短縮ローテ不安。  
2 2 ユキノサンロイヤル 101 前に踏ん張られると苦しくなる。ここは実力で応戦か。
3 3 グランプリゴールド 84 明らかに力不足。軽量アシストでも苦戦は免れない。  
4 4 ダイワレイダース 98 決め手優秀かつ自在性あり。力の要る馬場も向く。
5 5 オースミステイヤー 91 小倉記念3着あり侮れぬも久々。ひとまず様子見。  
6 6 マルタカキラリー 85 軽量以外に見出す点なし。単騎濃厚でも魅力感じず。  
7 7 グラスボンバー 92 連勝の内容悪くないが弱面相手に僅差。力量微妙。
8 カナハラドラゴン 95 ここ距離最適。少頭数なら意中の位置取り敷ける。
8 9 マイネルホライズン 82 時計詰めた前走評価。軽量なら見せ場は作れる。  
10 トーセンダンディ 98 少頭数のオールカマーで逃げ切り有。前に行ければ。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 フルゲートに散った昨秋のリベンジ・位置取り嵌るカナハラドラゴン
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【前回・今回脚質マトリックス(過去10年、福島施行時)】
前/今 逃げ 先行 差し 追込
逃げ 【1・0・1・5】(16.7%) 【1・0・1・1】(33.3%)
先行 【1・0・1・1】(33.3%) 【1・1・1・5】(25.0%) 【1・0・1・5】(14.3%) 【0・1・0・9】(10.0%)
差し 【0・1・0・0】(100.0%) 【0・4・1・10】(26.7%) 【1・1・1・13】(12.5%) 【0・0・1・13】(0.0%)
追込 【0・0・0・4】(0.0%) 【0・0・1・7】(0.0%) 【1・0・1・12】(7.1%)

 過去10年のうち福島で行われた8回をみると、逃げ・先行11連対(5勝)>差し・追込5連対(3勝)。逃げ切り勝ちも2回あり(99年サンデーセイラ、'01年ゲイリートマホーク)、'98年はシンガリ人気だったタイキフラッシュが逃げ切りかけた。但し逃げた馬が連対したのはいずれも16頭フルゲートで、後続がもたついたことも事実。昨年は10頭立ての1番人気メジロマントルが直線で沈没。今年も10頭立てで、格下マルタカキラリーが逃げを打つ気配。


【出走頭数別成績表】
馬名 8頭以下 9〜13頭 14頭以上
ラヴァリージェニオ 【2・0・1・1】(50.0%) 【4・3・2・8】(41.2%) 【0・2・2・10】(14.3%)
ユキノサンロイヤル 【1・0・0・2】(33.3%) 【2・0・3・13】(11.1%) 【4・3・2・24】(21.2%)
グランプリゴールド 【0・0・1・1】(0.0%) 【1・0・0・4】(20.0%) 【3・2・2・11】(27.8%)
ダイワレイダース 【0・0・0・1】(0.0%) 【1・1・1・2】(40.0%) 【4・0・2・3】(44.4%)
オースミステイヤー 【1・0・0・0】(100.0%) 【2・3・6・6】(29.4%) 【3・4・2・6】(46.7%)
マルタカキラリー 【3・0・0・12】(20.0%) 【1・1・0・20】(9.1%)
グラスボンバー 【2・2・1・1】(66.7%) 【4・3・1・14】(31.8%)
カナハラドラゴン 【0・1・0・0】(100.0%) 【5・2・2・4】(53.8%) 【3・3・1・11】(33.3%)
マイネルホライズン 【1・3・0・0】(100.0%) 【1・3・1・4】(44.4%) 【3・2・3・13】(23.8%)
トーセンダンディ 【3・0・5・5】(23.1%) 【5・1・0・19】(24.0%)
※赤のセルは出走4回以上、かつ連対率40%以上を示す。

 多頭数で行われるレースでは思うような位置取りが取れなかったり、勝負どころで前が詰まったりするなどしてその馬本来の持ち味が出せないままで終わることがある。七夕賞において逃げた馬が連対した3回はいずれも16頭フルゲート時だったというのもこのことが影響しているのかもしれない。揉まれ弱いなどの理由から少頭数でしか結果を出せない馬もいると考えた場合、カナハラドラゴンに食指が動く。


【勝ち馬の重賞実績と七夕賞での位置取り(過去10年、福島施行時)】
年度 勝ち馬名 性齢 斤量 重賞実績 七夕賞通過順
'95年 フジヤマケンザン 牡7 58.5kg '92年中日新聞杯、'95年中山記念 7-7-2-1
'97年 マイネルブリッジ 牡5 58.0kg '95年NHK杯、'95年福島記念 6-5-4-3
'98年 オフサイドトラップ 牡7 57.0kg '97年中山記念2着、'98年新潟大賞典2着など 7-8-8-5
'99年 サンデーセイラ 牡4 53.0kg ('99年天皇賞春10着) 1-1-1-1
'01年 ゲイリートマホーク セ5 55.0kg ('00年新潟記念8着) 1-1-1-1
'02年 イーグルカフェ 牡5 57.0kg '00年NHKマイルC、'00年共同通信杯 13-13-9-5
'03年 ミデオンビット 牡6 56.0kg '02年関屋記念2着、'02年富士S2着など 2-3-5-3
'04年 チアズブライトリー 牡6 57.0kg '03年京阪杯 9-8-9-7

 福島施行時の勝ち馬8頭のうち、逃げ切りを演じた2頭を除く6頭に重賞連対実績があり、うち4頭には重賞勝ち鞍があった。勝ち馬の平均負担斤量が56.44kgと高めであることからしても、七夕賞は実績馬優位のレースといえる。また勝ち馬8頭のうち直線だけの差し込みで届いたのは'04年チアズブライトリーのみで、他の7頭は最初から前につけているか4コーナーまでに仕掛けていた。追い込み一辺倒では対処し辛い。


【準OP勝利直行馬の七夕賞成績(過去10年)】
年度 馬名 性齢 斤量 前走勝利レース 七夕賞成績
'95年 インタークレバー 牡4 55.0kg 福島テレビOP(福18) 2着(1人気)
シロキタガンバ 牡4 54.0kg 桶狭間S(名25) 8着(4人気)
'96年 グロリーシャルマン 牝6 51.0kg 湾岸S(中20) 3着(10人気)
シャインフォード 牡5 53.0kg むらさき賞(東16) 5着(16人気)
'98年 マリアジュダムール 牡4 53.0kg むらさき賞(東20) 7着(4人気)
'99年 サンデーセイラ 牡4 53.0kg マラヤンRAT(名18) 1着(4人気)
'00年 ロングカイウン 牡7 52.0kg 箱根S(東24) 1着(7人気)
ウメノターボ 牡5 54.0kg ジューンS(東20) 7着(6人気)

 前走が条件クラスだった馬は過去10年で延べ34頭が出走して【2・3・2・27】(14.7%)。このうち前走で勝っていた馬は【2・3・1・9】(33.3%)、負けていた馬は【0・0・1・18】(0.0%)。グランプリゴールドマルタカキラリーはここで好走するための「勢い」に欠く。準OP勝利直行馬は【2・1・1・4】(37.5%)、1000万クラス勝利直行馬は【0・2・0・5】(28.6%)。


 軸はカナハラドラゴン。多頭数のレースでは必要以上に控えすぎてしまうところがある。最新の勝ち鞍は今回と同じ10頭立てで行われたディセンバーS。12頭立ての前走・エイプリルSでは後のエプソムC勝ち馬スズノマーチに0秒4差。ここなら強気に先手を主張できるはず。

 相手筆頭はダイワレイダース。アメジストSを4馬身差で完勝し、堂々のオープンクラス入り。エプソムCでは内残りの決着を外から追い込むという味なレース振りを披露。渋った馬場に滅法強く、開催末期の福島はまさにおあつらえ向きの舞台。

 単穴はユキノサンロイヤル。日経賞は早めの仕掛けが奏功。その2走前のアメリカJCCでも3コーナーからの進出を試みており、直線一気のレース振りからの脱却を図りつつあるのは好感。但し自らレースを作れないので、前につけた馬に粘られると苦しくなる。

 連下はグラスボンバー。3連勝のうち2勝は1000万クラス、前走にしてもスプリングダボス(次走降級で6着)にクビ差。重賞はおろかオープンクラスにも出走がなく、強い相手と組していないというのは大幅なマイナス。少頭数で相手も手薄という点で買いを入れてみたい。

◎カナハラドラゴン
○ダイワレイダース
▲ユキノサンロイヤル
△グラスボンバー


■馬券構築

 カナハラドラゴンから馬複流し。タテ目を抑える。

[馬複] カナハラドラゴン−ダイワレイダース 40%
[馬複] カナハラドラゴン−ユキノサンロイヤル 20%
[馬複] カナハラドラゴン−グラスボンバー 20%
[馬複] ダイワレイダース−ユキノサンロイヤル 20%


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