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第24回ジャパンカップ(GI)
2004年11月28日(Sun) 東京芝2,400M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ポリシーメイカー 自国外の経験無し。馬場が渋らない限り厳しい。  
2 リュヌドール 良くも悪くも3歳牝馬。この相手ではいかにも非力。  
2 3 ハーツクライ 91 ダービー2着は漁夫の利。ここ2戦でそれを証明。  
4 ナリタセンチュリー 93 前走強い内容も手馴れた騎手変更で狙い下がる。  
3 5 フェニックスリーチ 休み明けは減点対象。今年未勝利で勢いも疑問。  
6 マグナーテン 94 前走短距離使いは不気味。展開次第で一発注。  
4 7 デルタブルース 90 菊花賞は距離適性の為せる業。競り合い懸念。  
8 エルノヴァ 87 溜めればそれなりに弾けるがここは余裕が無い。  
5 9 ゼンノロブロイ 95 天皇賞秋で待望のGI制覇。引き続き上位争い。
10 コスモバルク 87 折り合った前走好感。ただ乗り方難しいのは事実。
6 11 ヒシミラクル 57 依然として動きが重い。完全復活はまだ先か。  
12 ハイアーゲーム 88 前走負け過ぎ。左回り得意といえど一変は疑問。  
7 13 トーセンダンディ 89 オールカマー勝ちは恵まれ過ぎ。普通に無理。  
14 ホオキパウェーブ 88 前走完璧に乗るもまだ足りない。恵まれて着まで。  
8 15 パワーズコート アーリントンMの内容秀逸。最適ローテで好勝負。
16 ウォーサン 豊富な海外遠征経験評価。時計こなせるか注目。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 真っ直ぐ走れば楽勝・隠れた実力馬パワーズコート
■予想構築

 まずは外国馬の選定から入る。

 ウォーサン(Warrsan、英)は【8・9・4・12】、重賞は5勝(独GI・バーデン大賞、英GI・コロネーションCなど)。自国以外でも実績を挙げているのは加点評価。欧州以外の実績は香港GII・香港ヴァーズで1馬身半差3着、アラブ首長国連邦GI・ドバイシーマクラシックで2馬身半差5着とまずまず。英GI・エクリプスSでは2着し、今回出走のパワーズコート(5着)やマイルCSで人気を集めたラクティ(8着)に先着。結果的に凱旋門賞を叩き台にしたようなローテも良い。ただ時計実績が無いのが痛い。

 パワーズコート(Powerscourt、愛)は【4・5・3・3】、重賞は2勝(愛GI・タタソールズゴールドC、英GII・グレートヴォルティジュールS)。降着になったが、米GI・アーリントンミリオン1位入線(4着)が光る。2,000Mを2分フラットで駆けており、時計面に対する不安は無い。過去10年で3頭の連対馬が出ているBCターフをステップにしたのも良い。相当期待できる。

 ポリシーメイカー(Policy Maker、仏)は【6・2・0・3】、重賞は3勝(仏GII・フォア賞、仏GII・シャンティー大賞ほか)。自国より外に出たことが無い時点で大幅な減点が必要。フォア賞にしても重馬場で4頭立ての競馬。良馬場に替わった凱旋門賞でブービー負けを喫しており、日本の高速馬場にはまず合わないと思われる。

 フェニックスリーチ(Phoenix Reach、英)は【3・1・1・3】、重賞は2勝(加GI・カナダ国際S、英GIII・ゴードンS)。今年は未勝利。前走の英GI・Kジョージ6世&Qエリザベス2世DSは大差のブービー負け。そこからぶっつけとなるのがまず減点。カナダ国際S勝ちから海外遠征実績は合格も、重馬場とはいえ2,400Mで2分33秒6の時計は不満。他のレースの時計も冴えず、苦戦が見込まれる。

 リュヌドール(Lune d'Or、仏)は【4・1・1・1】、重賞は3勝(伊GI・リディアテシオ賞、仏GII・ポモーヌ賞ほか)。伊GI・リディアテシオ賞は重馬場で2分02秒4とまずまず。当初はエリザベス女王杯に出走を予定していたが、準備期間の短さを理由に回避。フランスの3歳牝馬といえば'91年2着マジックナイトの好走が思い浮かぶが、マジックナイトは凱旋門賞で2着するほどの実力を有していた。それに比べると同馬は一枚落ちる。

 外国馬の序列をつけると、パワーズコート≧ウォーサン>>リュヌドール>ポリシーメイカー=フェニックスリーチの順。パワーズコート、ウォーサンの2頭は過去の傾向に照らし合わせて狙える水準にある。特にパワーズコートはアーリントンミリオン勝ちなら相当人気を集めたはず。この人気なら積極的に狙いたい。ウォーサンは豊富な海外遠征経験が魅力。カーリアンの産駒なら時計もこなせるだろう。

 日本馬は傾向データに照らせば大半が消せる。まずは前走で6着以下の馬だが、これに該当する馬は延べ27頭が出走して3着すら無い。これによりハーツクライ、ナリタセンチュリー、マグナーテン、ヒシミラクル、ハイアーゲーム、トーセンダンディの6頭は用無し。重賞未勝利馬の連対例も無く、エルノヴァ、ホオキパウェーブも圏外。残るのはデルタブルース、ゼンノロブロイ、コスモバルクの3頭。この中では菊花賞以外に実績の無いデルタブルースが信頼性の意味で一枚落ちる。

 軸はパワーズコート。今年からアイルランド人の若手・スペンサー騎手が手綱を取っているのだが、乗り方が雑で勝てるレースを落としている感がある。アーリントンミリオンはともかく、前走の米GI・BCターフは早仕掛けが祟ってラストで失速。スペンサー騎手はジャパンC以外に他の乗り鞍が無く、文字通りぶっつけ本番となる。

 相手筆頭はゼンノロブロイ。傾向データからすれば消す要素が見当たらない。しかし同ローテで挑んだ同厩舎の先輩・シンボリクリスエスですら2年連続で落としている。過去に天皇賞秋とここを連勝した馬はスペシャルウィークとテイエムオペラオーの2頭しかいない。これらの名馬に比べるとゼンノロブロイは軽く二枚は落ちる。

 単穴はウォーサン。外国馬の選定には海外遠征経験と時計適性を重視しているが、このうちウォーサンは前者を満たしている。異国で良績を残すことの難しさは日本馬の海外遠征を見ていても良く分かる。問題は日本の馬場が合うかどうかの一点に尽きるが、今年に入ってからGI2勝の実力に賭けてみたい。

 連下はコスモバルク。菊花賞でも早々に掛かってしまったが、道中で一転して折り合いをみせ、結果として4着に残ったのは好感が持てる。天皇賞秋やマイルCSで気性面に難があるダンスインザムードを乗りこなしたルメール騎手に乗り替わる今回は勝負気配すら漂う。

◎パワーズコート
○ゼンノロブロイ
▲ウォーサン
△コスモバルク


■馬券構築

 パワーズコートとゼンノロブロイの馬複および3連複流し。ホオキパウェーブを抑える。

[馬複] パワーズコート−ゼンノロブロイ 40%
[3連複] パワーズコート−ゼンノロブロイ−ウォーサン 20%
[3連複] パワーズコート−ゼンノロブロイ−コスモバルク 20%
[3連複] パワーズコート−ゼンノロブロイ−ホオキパウェーブ 20%


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