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第9回秋華賞(GI)
2004年10月17日(Sun) 京都芝2,000M 3歳オープン 馬齢 (牝)(混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サイレントアスク 73 夏を越しての成長見られず。定量戦では出番なし。  
2 ダンスインザムード 88 持ったまま進出の桜花賞が圧巻。無難に勝ち負け。
2 3 ドルチェリモーネ 75 直線弾けた忘れな草賞評価も重賞では手厳しい。  
4 フレンチアイディア 71 直近3走の内容冴えない。久々でもあり圏外。  
3 5 ウイングレット 82 軽快な先行力ある。位置取り次第で巻き返し可。  
6 グローリアスデイズ 88 直線二枚腰みせた前走意外。二走ボケ懸念。  
4 7 フェミニンガール 79 単騎逃げで距離も克服。ただこの相手はきつい。  
8 ヒカルドウキセイ 86 目立たない所でいい脚を使っている。一発警戒。
5 9 メイショウオスカル 81 決め手皆無。主導権奪えるが後が続かない。  
10 フィーユドゥレーヴ 72 半年振り。距離も向いているとはいえず苦戦。  
6 11 スイープトウショウ 88 前走は叩き台。いつも通りの後方一気に期待。
12 ヤマニンアラバスタ 83 前走狭いところ掻き分けるも相手弱く評価微妙。  
7 13 バレエブラン 71 前走は行った行った。ここ相手揃い追走一杯。  
14 インゴット 75 繰り上がり1着。力負け明白でここは通用せず。  
15 レクレドール 88 差脚強烈。外寄りの枠引き再び後方一気炸裂か。
8 16 ヤマニンシュクル 87 好枠ゲット。揉まれず行ければチャンス拡大。  
17 アズマサンダース 85 前走前塞がる不利有。早め抜け出しなら侮れず。  
18 マルカフローリアン 83 そこそこの脚使うが中途半端。展開の助け必要。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 秋にも桜の華が咲く・約束された二冠ダンスインザムード
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【桜花賞馬の秋華賞成績】
年度 桜花賞馬名 オークス成績 秋初戦の内容 秋華賞成績
'96年 ファイトガリバー 2着 (未出走)
'97年 キョウエイマーチ 11着 ローズS(GII・阪神芝2,000M)1着 2着
'98年 ファレノプシス 3着 ローズS(GII・阪神芝2,000M)1着 1着
'99年 プリモディーネ 3着 (未出走)
'00年 チアズグレイス 2着 ローズS(GII・阪神芝2,000M)5着 4着
'01年 テイエムオーシャン 4着 ローズS(GII・阪神芝2,000M)1着 1着
'02年 アローキャリー (未出走) (未出走)
'03年 スティルインラブ 1着 ローズS(GII・阪神芝2,000M)5着 1着

 桜花賞馬は延べ5頭が出走して3勝2着1回と絶好調。唯一連を外したチアズグレイスとその他4頭の相違点は桜花賞時の人気にあり、前者は6番人気での勝利だったのに対し、後者はいずれも1番人気での勝利だった。桜花賞で期待に応えて勝った馬は秋華賞も勝つ傾向が強いのである。


【3着以内馬のクラシック戦跡一覧】
年度 1着馬(人気) 2着馬(人気) 3着馬(人気) 馬連配当
'96年 ファビラスラフイン(5)
エリモシック(3)
桜6
ロゼカラー(7)
樫4
15,500
'97年 メジロドーベル(1)
桜2、樫1
キョウエイマーチ(2)
桜1、樫11
エイシンカチータ(9)
樫6
360
'98年 ファレノプシス(2)
桜1、樫3
ナリタルナパーク(14)
エアデジャヴー(1)
桜3、樫2
10,460
'99年 ブゼンキャンドル(12)
クロックワーク(10)
樫9
ヒシピナクル(2)
94,630
'00年 ティコティコタック(10)
ヤマカツスズラン(7)
トーワトレジャー(5)
30,010
'01年 テイエムオーシャン(1)
桜1、樫3
ローズバド(2)
樫2
レディパステル(3)
樫1
660
'02年 ファインモーション(1)
サクラヴィクトリア(3)
シアリアスバイオ(7)
470
'03年 スティルインラブ(2)
桜1、樫1
アドマイヤグルーヴ(1)
桜3、樫7
ヤマカツリリー(8)
桜4、樫4
450

 桜花賞(桜)かオークス(樫)のどちらかに勝っている馬を赤のセル、クラシックとは無縁だった馬を青のセルで表現すると上表のようになる。これによると、過去8年の勝ち馬はクラシック勝ち馬と新興勢力に二分されており、クラシックで不発に終わった馬は2〜3着はあっても勝つのは難しいということが分かる。またクラシック勝ち馬が制した4回のうち3回は堅く収まり、新興勢力が勝った4回のうち3回は荒れているというのも注目すべきポイント。

 新興勢力の定義が曖昧なので更に絞りをかける。クラシックと無縁で連対した7頭のうち、ティコティコタックを除く6頭は重賞に出走があり、NHKマイルCからぶっつけで迎えたファビラスラフインを除く5頭はローズSを経由していた。ここではティコティコタックのみを例外として扱い、新興勢力がクリアすべき条件として重賞出走経験を挙げておく。今回これをクリアする新興勢力はフェミニンガールヒカルドウキセイレクレドールの3頭。いずれも秋華賞トライアルを経由しており、それなりに好走しそうである。


【前走レース別成績(一部省略)】
前走レース レース間隔 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
ローズS 中3週 【4・6・3・45】 6.9% 17.2% 22.4%
優駿牝馬 5ヶ月 【1・0・1・10】 8.3% 8.3% 16.7%
NHKマイルC 5ヶ月 【1・0・0・0】 100.0% 100.0% 100.0%
オールカマー 中4週 【1・0・0・0】 100.0% 100.0% 100.0%
クイーンS('99年以前) 中2週 【0・1・2・16】 0.0% 5.3% 15.8%
紫苑S('00年以降) 中4週 【0・0・2・17】 0.0% 0.0% 10.5%

 但し同じ秋華賞トライアルでも東西で天と地の差があるということは認識しておく必要がある。人気薄の劇走例もローズS組のほうが多く('98年2着ナリタルナパーク、'99年1着ブゼンキャンドル、'00年2着ヤマカツスズラン)、紫苑S組は最初から疑ってかかったほうが良さそうである。ということで前述のフェミニンガールを消す。前走の勝ち方(?)が良かったヤマニンアラバスタも所詮は弱メンに恵まれただけで、これも消しとする。インゴット、サイレントアスクは論外。


 目下のところ、勝つのは桜花賞を1番人気に推されて勝ったダンスインザムード、ローズSを勝った新興勢力レクレドールのいずれかとみているが、この2頭とて全幅の信頼が寄せられるかといえばそうとも言い切れない。前者は秋華賞を使った桜花賞勝ち馬が全てローズSをステップにしていたという点で不安が残る。後者はローズSを勝った新興勢力が意外と振るわないという点が気になる。


【ローズS勝ち馬の秋華賞成績】
年度 ローズS勝ち馬 桜花賞成績 オークス成績 秋華賞成績
'96年 ヒシナタリー (未出走) (未出走) 11着
'97年 キョウエイマーチ 1着 11着 2着
'98年 ファレノプシス 1着 3着 1着
'99年 ヒシピナクル (未出走) (未出走) 3着
'00年 ニホンピロスワン (未出走) (未出走) 11着
'01年 ダイヤモンドビコー (未出走) (未出走) (未出走)
'02年 ファインモーション (未出走) (未出走) 1着
'03年 アドマイヤグルーヴ 3着 7着 2着

 ローズS勝ち馬は延べ7頭が出走して2勝2着2回と悪くないが、このうちファインモーションを除く3頭はクラシックに出走がある既存勢力だった。小倉記念とローズSを連勝したヒシナタリー、直線一気で実績馬を圧倒したニホンピロスワンが秋華賞で見せ場無く敗れており、総合的にみると印象は悪い。


 上記の不安材料を認識した上で、軸は桜花賞馬ダンスインザムードとする。この相手はローズS組のレクレドール、スイープトウショウ、ヒカルドウキセイ。

◎ダンスインザムード
○レクレドール
▲ヒカルドウキセイ
△スイープトウショウ


■馬券構築

 ダンスインザムードから新興勢力へは馬複、既存勢力へは馬単。新興勢力同士のタテ目を抑える。

[馬複] ダンスインザムード−レクレドール 40%
[馬複] ダンスインザムード−ヒカルドウキセイ 20%
[馬単] ダンスインザムード→スイープトウショウ 30%
[馬複] レクレドール−ヒカルドウキセイ 10%


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