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第40回函館記念(GIII)
2004年7月25日(Sun) 函館芝2,000M 3歳以上オープン ハンデ (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ユキノサンロイヤル 97 地味に追い込めるが距離延長は微妙。  
2 2 トーホウシデン 100 GIII勝ちのみで58kgは重い。差し込み困難。  
3 3 ダービーレグノ 100 一瞬のキレを欠く。函館は直線短く劣勢。  
4 4 ウインシュナイト 84 前走追われて後退。余力残しなら脅威。
5 スプリングシオン 95 前走そこそこ追い込む。軽量で一発警戒。
5 6 クラフトワーク 97 捲りもこなせる追い込み馬。乗り方次第。  
7 レオマイティー 80 芝はダメ。ダートでも格下ではまず無理。  
6 8 ヤマノブリザード 99 着順ほど負けていない。捲る脚あり注意。  
9 タイガーカフェ 92 ジリ脚だけに負担軽くなるのは好材料。
7 10 ファインモーション 99 制御難しいが好位で折り合えば最有力。
11 タマモヒビキ 84 久々の軽量は好感も惨敗続きで衰え懸念。  
8 12 ワイルドスナイパー 86 減量対象騎手騎乗でハンデ妙味薄い。  
13 ヒマラヤンブルー 98 前走度外視可も昨年ほど上手く行くか疑問。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 伊藤師の賭け・大荒れレースに我侭娘ファインモーション
■予想構築

 施行時期・条件変更の過去7年における函館記念の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 函館経由馬が中心。
    ―→函館を経由した馬が毎年連対している。ユキノサンロイヤルタイガーカフェスプリングシオンウインシュナイトタマモヒビキヒマラヤンブルーレオマイティーワイルドスナイパーが連対する可能性が高い。
  • 初コースとなる馬は軒並み苦戦している。
    ―→連対馬14頭のうち、函館芝に出走経験が無かったのは'99年2着エイシンガイモンのみ。残る13頭のうち12頭に3着以内、10頭に勝ち鞍があった。トーホウシデンダービーレグノクラフトワークと芝出走が無いレオマイティーは敬遠対象。

【巴賞最先着馬の成績('97年以降過去7年)】
年度(回) 馬名 性齢 巴賞成績・斤量 函館記念成績・斤量
'97年(第33回) パルブライト 牝5 1着(9人気)・54kg 3着(8人気)・55kg
'98年(第34回) アラバンサ 牡5 1着(2人気)・56kg 3着(1人気)・56kg
'99年(第35回) ゴールドサンデー 牡5 1着(5人気)・55kg 7着(7人気)・54kg
'00年(第36回) ダイワカーリアン 牡7 1着(4人気)・57kg 9着(6人気)・56.5kg
'01年(第37回) エアスマップ 牡6 3着(2人気)・56kg 15着(1人気)・56kg
'02年(第38回) クラフトマンシップ 牡7 2着(10人気)・57kg 5着(6人気)・55kg
'03年(第39回) タイガーカフェ 牡4 2着(2人気)・56kg 14着(2人気)・55kg
※'00年は巴賞が組まれておらず、代替的な意味合いを持つUHB杯を集計対象とした。

【巴賞を経由して連対した馬一覧('97年以降過去7年)】
年度(回) 馬名 性齢 巴賞成績・斤量 函館記念成績・斤量
'97年(第33回) グロリーシャルマン 牝7 9着(5人気)・55kg 2着(14人気)・52kg
'98年(第34回) パルブライト 牝6 9着(7人気)・56kg 1着(9人気)・53kg
'01年(第37回) ロードプラチナム 牡5 7着(4人気)・57kg 1着(9人気)・56kg
クラフトマンシップ 牡6 8着(9人気)・57kg 2着(14人気)・55kg
'02年(第38回) トップコマンダー 牡5 3着(6人気)・57kg 2着(3人気)・57kg
'03年(第39回) ヒマラヤンブルー 牡5 6着(3人気)・56kg 2着(11人気)・54kg

 前述の通り、函館記念においてはコース出走経験がほぼ必須となっている。王道ステップは巴賞だが、そこで好走した馬は何故か走らず、凡走していた馬がよく劇走する(着順巴投げ現象)。表中にあるクラフトマンシップは'00年の覇者で'01年も2着しているが、巴賞で好走した'02年は5着に敗退。短い間隔で好調をキープするのは難しく、叩いた効果がすぐ現れることから一変も促しやすいということなのだろうか。何はともあれ、巴賞に出走していた馬は着順に関わらずマークが必要


【横山典弘騎手騎乗馬の成績('97年以降過去7年)】
年度(回) 馬名 性齢 函館記念成績・斤量
'97年(第33回) マヤノポセイドン 牡7 11着(11人気)・52kg
'98年(第34回) ツクバシンフォニー 牡5 4着(2人気)・58kg
'99年(第35回) タイキブライドル 牡4 15着(1人気)・56kg
'00年(第36回) アドマイヤコジーン 牡4 6着(1人気)・56kg
'01年(第37回) エアスマップ 牡6 15着(1人気)・56kg
'02年(第38回) エアスマップ 牡7 13着(5人気)・57.5kg
'03年(第39回) アサクサデンエン 牡4 12着(5人気)・53kg

 横山典弘騎手は度胸の据わった騎乗で馬の能力を補完する技術に長けているが、函館記念に限ってはそれが裏目に出るのか凡走が多い。凡走パターンは主に(1)追い込みにかけて伸び切れず('97年、'03年)か(2)早めに動いて失速('98年、'01年、'02年)するかの2つに大別できる。函館で良績を収めていることから騎手としても過剰人気を集めやすく、それでいて来ないのだから実に切り甲斐がある。馬(クラフトワーク)も函館初出走追い込み馬ということで期待し難い。


 軸はファインモーション。北海道開催は過去3戦して2勝2着1回、いずれも先行して上がり最速ということで洋芝適性は高い。直前輸送の前走と違って1週前(14日)に現地入りしたことでリラックスして臨める上、外寄りの枠を引いたことで少なくとも前走のようなことは無いと思われる。

 相手筆頭はウインシュナイト。過去の巴賞勝ち馬がワンツーフィニッシュを決めた昨年の事例からしても、函館で勝ったことがあるというのは強力な武器になる。ここのところ後ろから行って負けているだけに、かつての主戦である岡部騎手がどう乗るかにも注目したい。

 単穴はタイガーカフェ。昨年は巴賞2着した後に挑み14着と惨敗。自己条件でも勝ちあぐねる位で明らかに足りない存在だが、ブリンカー装着後はまともに走っており、軽ハンデを貰ったことで見直しても良い。イマイチ先行馬の再生に長けた本田騎手が騎乗する点も好材料。

 連下はスプリングシオン。「巴賞で6〜9着に敗退」「前走から2kg以上減」という函館記念の劇走パターンに一致。これまで別定戦中心で使われてきただけに、軽ハンデを活用できそうなのはプラス。能力が足りないことを承知の上で抑える。

◎ファインモーション
○ウインシュナイト
▲タイガーカフェ
△スプリングシオン


■馬券構築

 ファインモーションから馬複流し。

[馬複] ファインモーション−ウインシュナイト 40%
[馬複] ファインモーション−タイガーカフェ 40%
[馬複] ファインモーション−スプリングシオン 20%


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