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第18回中日スポーツ賞ファルコンS(GIII)
2004年6月13日(Sun) 中京芝1,200M 3歳オープン 別定 (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 アマノサクシード 91 短距離で末脚冴える。上手く立ち回れば妙味。  
2 ビッグファルコン 100 ここ2戦は後方待機不発。アテにならない。  
2 3 マヤノチャーナ 89 中京で前走の差し込み再現出来るか疑問。  
4 タイキバカラ 96 スピード馬鹿。同型揃っても押し切る力あり。
3 5 シゲルドントイケ 99 距離最適だが持ち時計が貧弱なのは不安。  
6 マルカキセキ 94 付いていけるが踏ん張り利きそうになく劣勢。  
4 7 ローランジェネルー 94 持ったまま進出の前々走評価。差込期待。
8 フェミニンガール 90 勝った2戦はいずれも前残り。ここは忙しい。  
5 9 ナムラビッグタイム 104 先行して堅実だが競り合いになると脆い。  
10 シルヴァーゼット 100 クリスタルCの内容不満も橘S完勝は評価。
6 11 ザッツヒーロー 90 ただでさえ置かれ気味。芝は付いて行けず。  
12 ヤマニンアルシオン 96 単騎でないとダメ。ここは付いて回るだけ。  
7 13 ムーヴオブサンデー 102 惰性で押し切るタイプ。距離は短い程有利。
14 シセイヒカリ 90 前走勝利も時計平凡過ぎ。ここはまず無理。  
8 15 ミルフォードスバル 92 走破時計平凡も引き続き外枠でチャンス有。  
16 キョウワハピネス 93 OP特別2鞍で特に見どころ無く力不足感じる。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 距離短縮で差脚復活・強力先行勢に襲い掛かるローランジェネルー
■予想構築

 距離短縮後の8年におけるファルコンSの傾向について紐解くと以下のようになる。

【前走レース別成績(一部のみ抜粋)】
前走レース レース間隔 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
NHKマイルC 中2〜4週 【4・2・0・17】 17.4% 26.1% 26.1%
葵S 中2〜3週 【2・3・6・29】 5.0% 12.5% 27.5%

 NHKマイルCを経由した馬が4勝2着2回、葵Sを経由した馬が2勝2着3回。この2レースで過去8年の連対馬16頭のうち11連対(6勝)を占めており、連対馬のローテーションはある程度確立されていることが分かる。なお葵Sは'03年に距離が1ハロン延長されているが、「ファルコンSの3〜4週間前に行われる京都のオープン特別」という点を重視して以前のデータに含めて解釈した。

 他のレースでは500万下(ダート)を経由した馬が1勝2着1回、京都4歳S(当時GIII・芝1,800M)を経由した馬が1勝2着1回。意外性のあるローテを採った馬の一発が怖い。今回で言えばマルカキセキ、ザッツヒーローの2頭が不気味だが、こればかりはパターン化が出来ないので何とも言えない。


【NHKマイルCを経由して連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 NHKマイルC成績・短評 ファルコンS成績・短評
'96年(第10回) スギノハヤカゼ 5着(3人気)・差込及ばず 1着(1人気)・好位押切る
スキーミュージック 16着(15人気)・直線沈没 2着(5人気)・好位粘る
'97年(第11回) オープニングテーマ 15着(5人気)・直線後退 1着(3人気)・先行押切る
'98年(第12回) トキオパーフェクト 15着(2人気)・直線バテ 1着(1人気)・悠々逃切る
'03年(第17回) ギャラントアロー 17着(10人気)・直線バテ 1着(5人気)・単騎逃切る
ホーマンアピール 7着(14人気)・好位侭 2着(2人気)・直線鋭伸

 NHKマイルCで一方的にタレていたような馬であっても問題ない。基本は「先行押し切り」だが、昨年はホーマンアピールが差し込むことにより連対した。


【葵Sを経由して連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 葵S成績・短評 ファルコンS成績・短評
'98年(第12回) キングナムラ 10着(11人気)・直線バテ 2着(11人気)・4角進出
'00年(第14回) ダンツキャスト 2着(1人気)・先行粘る 2着(2人気)・好位粘る
'01年(第15回) ルスナイクリスティ 3着(15人気)・中位差込 1着(6人気)・好位差込
'02年(第16回) サニングデール 6着(2人気)・逃げバテ 1着(2人気)・後方差込
サダムブルースカイ 2着(10人気)・好位差込 2着(4人気)・後方差込

 葵S勝ち馬は【0・0・3・2】(0.0%)と連対馬が出ていない。今年は該当馬がいないので詳細は省略するが、これらの馬は「キャリア浅」若しくは「逃げ・逃げに近い先行」のいずれかに該当していた。葵Sを経由して連対した5頭のうち3頭は差し込みによるもので、NHKマイルCを経由して連対する馬とはパターンが少々異なる。


 以上を踏まえた上で今年の出走馬を見渡すと、有力どころに逃げ・先行脚質の馬が多いことに気付く。タイキバカラは抑えが利かず、他に行かれると苦しくなる。シルヴァーゼットは逃げに近い先行で勝ったばかりで間隔も開いている。ムーヴオブサンデーは前走でマイネルゼストの差し込みに遭っている。ナムラビッグタイムは当初から揉まれ弱さを内包している。


 軸はローランジェネルー。前々走・桜草特別(500万・中山芝1,200M、1着)はスタートで後手を踏みながら馬なりで進出し、直線で突き放すという強い内容。時計も1分08秒2、上がり34秒3と優秀なものだった。有力どころが互いに牽制し合う展開で一気に貫くシーンを想定したい。

 相手筆頭はシルヴァーゼット。前走からレース間隔が開いてしまったのはNHKマイル組や葵S組に比べて不利。逃げに近い先行で勝った直後というのもここでは望ましくない。ただ橘S(OP・京都芝1,200M、1着)でマークした1分08秒0の勝ち時計はメンバー最速。タイキバカラの直後から出し抜ければ面白い。

 単穴はタイキバカラ。テンから飛ばしてそのまま押し切ってしまうようなら他馬に付け入る隙は無い。ただ過去に逃げ切ったトキオパーフェクトやギャラントアローの年に比べると、直後でマークに入りそうな有力馬が多いのが気になる。勝つか惨敗かのいずれかとみてこの評価とする。

 連下はムーヴオブサンデー。桜花賞はスタート直後で掛かりながら4着。ここに来ての距離短縮は好材料だが、決め手を持たない分どうしても力技に頼らざるを得ないところがある。タイキバカラが飛ばせばテン33秒台前半のハイペースは確定的で、この対処が最大の焦点。

◎ローランジェネルー
○シルヴァーゼット
▲タイキバカラ
△ムーヴオブサンデー


■馬券構築

 ローランジェネルーから馬複流し。

[馬複] ローランジェネルー−シルヴァーゼット 40%
[馬複] ローランジェネルー−タイキバカラ 30%
[馬複] ローランジェネルー−ムーヴオブサンデー 30%


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